アウトプットとは？仕事で役立つ効果的な5つの方法とメリットを解説

新しいことを覚えたり、仕事や勉強で成果を出すにはインプットとアウトプットが必ず必要です。人生を好転させたり、現実世界をより良い方向へ変えるにはアウトプットを重視したいところ。「自分の意見を上手く伝えたい」「仕事や勉強において効果的なアウトプットを知りたい」と考えている人は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、樺沢紫苑著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』より、ビジネスや勉強で役立つ効果的なアウトプット方法を5つ紹介します。具体的な内容を解説しているので、仕事で成果を出したい方や、交渉や営業が得意になりたいという方はぜひ参考にしてみてください。

アウトプットとは「話す」「書く」「行動する」

アウトプットとは、「話す」「書く」「行動する」。学習した知識やスキルを、行動に反映することです。

教科書で学習した内容をテストで解く
セミナーや講義で学んだ商談術やノウハウを、営業の現場で発揮する
エクセルやパワーポイントの使い方を勉強し、実際の仕事で活かす

など学習や経験でインプットした情報を、実際の行動に反映することがアウトプットです。人に教えたり、質問をしたり、感想を書いたりするものアウトプットと言われます。さまざまなアウトプットがあるので、覚えておきましょう。

インプットとアウトプットの違い

インプットとアウトプットの最大の違いを一言で言うと、アウトプットは運動であるということです。インプットとは、脳の中に情報を入れること。つまり「入力」。対してアウトプットは脳の中に入ってきた情報を処理し、外界に「出力」することです。話したり、書いたり、行動したりどれも運動神経や筋肉を使っています。

本を読んだり、話を聞くのがインプット。感想を話したり、文章に書いたり、本の内容をもとに実際に行動するのがアウトプットです。勉強だと、教科書を読むのがインプットで、問題集を解いたりテストを受けるのがアウトプット。

インプットは知識や情報が増えますが、現実的な変化はなにひとつありません。一方、アウトプットは行動です。アウトプットをして初めて、現実世界に変化や影響を与えます。インプットとアウトプットをセットで行うことで、真の意味で身についたと言えるでしょう。

アウトプットを行う5つのメリット

つづいて、アウトプットを行うことで得られる5つのメリットを紹介します。

記憶に定着する
自分の行動が変わる
現実に変化が起きる
自己成長できる
圧倒的な結果が出る

それぞれ詳しくみていきましょう。

記憶に残る

話す、書くなどのアウトプットをしたら脳は、「使われた情報」「重要な情報」と判断するので、記憶に残ります。人はインプットしただけの情報は忘れてしまいますが、脳で処理して実際に使うことで、長期記憶として定着しやすくなるのです。

また、2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として残りやすくなると言われています。本を読んだら感想を話したり、SNSに書いたり、3回繰り返してアウトプットすると記憶として定着しやすくなるでしょう。アウトプットは、記憶に残り知識として身に付きます。

行動が変わる

アウトプットは話す、書く、など運動であり行動です。アウトプット後に結果をフィードバックして、次のインプットに活かす。見直し、反省、改善、方向修正、原因究明を繰り返し、よりいい方向へレベルアップしていくでしょう。

なにか行動を起こして失敗したときは、原因と理由を考えて対策を講じる。成功したら、うまくいった理由を考えて、さらにうまくいくよう工夫します。行動が方向修正されるので、前の自分よりも必ず進歩、成長することができます。

現実が変わる

アウトプットをして自分の行動が変わると、周囲の人たちにさまざまな影響が現れて、現実が変わります。営業や交渉術、文章力が上達して、仕事がより効率的になるでしょう。人間関係も円滑になり、現実世界がポジティブな方向へ動き出します。

本を100冊読んでも、一度もアウトプットしなければ現実の世界はなにひとつ変化することはありません。3冊読んで3冊アウトプットする方が成長し、現実の世界に影響を与えることができるのです。

自己成長する

自己成長できるのはアウトプットだけです。重要なのはインプットの量ではなく、アウトプットの量。講義を受けたり、本を読んだら、自分の言葉で説明できるようになりましょう。日常生活や仕事で得た知識を活かすことができ、計り知れない能力を発揮できるでしょう。

人生を変えるのはアウトプットだけです。仕事や勉強をアウトプット中心に切り替えるだけで、自己成長は加速するでしょう。目安として、インプット3割、アウトプット7割ほどを参考に仕事や勉強に取り組んでみてください。

圧倒的な結果が出る

インプットとアウトプットを繰り返していると、自己成長が進み、現実がどんどんいい方向へ変化していくでしょう。職場での評価が上がり、大きな仕事を任せてもらえるようになるなど、圧倒的な結果が出ます。

信頼されるので、人間関係が円滑になり仕事がやりやすくなります。恋人やパートナーができることも。ポジティブな結果が連鎖的に起こり、楽しく豊かな人生に変わっていくでしょう。アウトプットを続けていると、圧倒的な結果が出るのです。

ビジネスで役立つ！仕事に効果的なアウトプット6選

つづいて、ビジネスで役立つアウトプットの方法を6つ紹介します。

議論をする
プレゼンをする
目標を書き出す
人に説明をする
価値を伝える営業をする
TO DOリストを書く

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.議論をする

アウトプット力を向上させる方法として、議論をしてみましょう。議論は、自分の考えをまとめ、意見を述べる力が鍛えられます。意見を述べるときは相手に伝わるよう意識するので、自分自身の理解も深まるでしょう。自分の理解度が不十な点は、勉強して補おうとするので、自己成長は加速します。

議論が苦手な人は、まずは仕事とはまったく関係ない話題で議論の練習をしてみましょう。本、映画、ドラマなどを話題に熱い議論を繰り広げるのがおすすめです。議論は自分の考えを言葉にする力が身につくので、ビジネスにおいて効果的なアウトプットです。

2.プレゼンをする

プレゼンテーションは、自分が伝えたいことを、相手に伝えることが目的です。商品の価値、概要、価格などをただ資料を読むだけでなく、相手に訴求する必要があります。伝わる話し方、商品の理解度、自分の考えなどを明確に伝える能力が身につくでしょう。

プレゼンが苦手という方は、緊張をコントロールしてみてください。「集中力がアップしている」「パフォーマンスが上がっている」と言い聞かせて、プレゼンに挑みましょう。プレゼンは自分の考えを相手に伝える能力が鍛えれら、営業トーク向上にも繋がります。

3.実現する目標を書き出す

仕事の目標がちっとも実現しないという方は、目標の書き方を工夫しましょう。たとえば、「営業でトップになる」という書き方では実現しません。

毎日必ず1件アポイントを獲得する
今週は10件訪問する
1ヶ月で10件成約する

など、小さな目標に分割してみてください。目標を少し難しめに設定することで、楽しみながら取り組むこともできるでしょう。明確な目標を決めてメモに書き出し、実際に行動することで質の高いアウトプットができます。

4.人に説明をする

人に説明することは、アウトプット力を鍛える格好のトレーニングになります。説明することによって、自分の理解度が増し、圧倒的に記憶に定着します。ビジネスにおいて役立つこと間違いないでしょう。

自分の頭の中でなんとなく理解していることも、人に説明するときは言葉にして分かりやすく伝える必要があります。説明は最高のアウトプットのトレーニング方法であり、脳のトレーニングにもなります。

5.価値を伝える営業をする

営業は、商品が持つ本当の価値や魅力を正しく伝えることです。売り込むことや、「買って」と連呼するのではなく、商品のベネフィットを紹介することを意識して営業してみましょう。ベネフィットとは、「利益」です。購入者にどのようなメリットや利益があるのかしっかり伝えることが重要です。

商品は「価値＞価格」の公式が成り立てば売れます。商品の特徴ではなく、買ったらどんな得があるかを伝えましょう。物を売るのではなく、価値を伝える伝達者だと思えば、営業を苦に感じている人でも少しは楽になるはずです。

6.TO DOリストを書く

TO DOリストを書くのは1日のなかでもっとも重要な仕事です。朝起きてからの2～3時間は脳のゴールデンタイムといわれ、集中力の高い時間帯です。重要な時間を使ってTO DOリストを作るのには、すごいメリットがあるからです。

1日の仕事の流れが確認できる
次の仕事が明確にわかるから集中力が途切れない
重要な仕事や予定を書き込んでいるのでうっかりミスがゼロになる
仕事が効率化する

などさまざまなメリットがあります。紙に書き出して、常に机の上に置いておきましょう。TO DOリストは1日の仕事の設計図です。簡単に始められるので、作っていない人は参考にしてみてください。

まとめ

アウトプットは自己成長やキャリアの形成に効果的です。インプット、アウトプット、フィードバックを繰り返し行うことで、知識やスキルを習得して真の意味で身につけることができるでしょう。新しいことを覚えたり、仕事で成果を出すためには、インプットだけでなく、アウトプットも必ずセットにしてみてください。

樺沢紫苑著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』では、脳科学に裏付けられた伝え方、書き方、動き方が紹介されています。「営業が上手になりたい」「勉強しているけどなかなか成長しない」と悩んでいる方は、効果的なアウトプットの方法が紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。本書のアウトプット術を実行すれば、あなたの魅力や能力は多くに人に広がるでしょう。