小さなことで怒りをあらわにしたり、ミスをしたときにひどく落ち込んだりと、自分の感情をコントロールできずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
感情面は、やり方さえ押さえれば自分でコントロールできます。
今回は、樺沢紫苑著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』をもとに、喜怒哀楽が激しい人の特徴から感情コントロールに役立つ方法まで詳しく解説します。
感情コントロールができるようになることで得られるメリットについても触れていくので、感情の起伏が激しいことに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
目次
喜怒哀楽が激しい人の特徴5つ
こちらでは、喜怒哀楽が激しい人の特徴を5つに分けて紹介します。
- ストレスが溜まっている
- 自己中心的な行動をとる
- 何事にも過度な期待をしてしまう
- 承認欲求が強い
- 他責思考
1.ストレスが溜まっている
喜怒哀楽の激しい人は、ストレスが溜まっていることが多いです。仕事や家庭の問題など日々の生活のなかでストレスが溜まっていくと、徐々に心に余裕がなくなってきます。
これにより、ささいなことで怒りをあらわにしたり、自分の思い通りに進まない物事に対してショックを受けて急に泣き出したりなど、感情の起伏が激しくなってしまいます。
2.自己中心的な行動をとる
喜怒哀楽が激しい人は、自己中心的な行動をとりがちです。自分の考えが最も正しいと思っているため、他人が違う意見を持っていても自分の意見を押し付けます。
いつでも自分の感情優先で行動するのも特徴的で、イライラしているときは他者に当たり散らしたり、自分が良く思われたい相手に対しては媚を売りまくったりします。
そのため、周囲の人からは扱いづらい人だと思われてしまうケースが多いです。
3.何事にも過度な期待をしてしまう
周囲に対して過度な期待してしまうのも、喜怒哀楽が激しい人に多い特徴のひとつ。感情の起伏が激しい人は、他者に対して大きな期待を持ちすぎてしまいます。
そのため、自分が期待していた結果を他者が持ってこなかった場合、「なぜこんなこともできないんだ」と感情を抑えきれずに怒ってしまうケースが多いです。
4.承認欲求が強い
喜怒哀楽が激しい人には、承認欲求が強いという特徴もみられます。他人から注目されたいがために嬉しいことがあれば大はしゃぎしたり、逆に少しでも嫌なことがあるとイライラした態度をとったりなど、子どものような振る舞いをします。
また、他人からの見え方を気にする人も多く、ミスをすると世界の終わりのように落ち込んでしまうこともあるようです。
5.他責思考
感情の起伏が激しい人は、他責思考の傾向があります。これは、つねに自分が正しいと思っており、自分にどんなに非があったとしても、自分のできていない部分は認めません。そのため、失敗をしたときには他人に責任を押し付けることが多いです。
喜怒哀楽が激しくなってしまう原因
こちらでは、喜怒哀楽が激しくなってしまう原因を紹介します。
- ストレスを溜め込んでいる
- 身体的・精神的な不調を抱えている
- 両親や周囲からの愛情不足
ストレスを溜め込んでいる
喜怒哀楽が激しくなってしまうのは、ストレスが大きな原因のひとつです。
睡眠不足、自分の時間が取れないなど日々のストレスが積み重なってしまうと、誰でも感情の起伏は激しくなってしまいます。小さなことでイライラしたり、ひどく落ち込んでしまったりすることが多い人は、ストレスを発散する時間をこまめにとったほうがよいかもしれません。
身体的・精神的な不調を抱えている
身体的・精神的な不調も、感情の起伏が激しくなる原因です。ケガや病気で身体が自分の思い通りに動かせないと、自分のやりたいことができません。
短期間であれば問題ないですが、長期にわたった場合、大きなストレスになる可能性が高いです。いつもより感情的になってしまう場合、身体に何かしらのダメージを負っているのかもしれません。
両親や周囲からの愛情不足
感情の起伏が激しくなるのは、両親や周囲の人からの愛情不足が原因であるケースもあります。愛情不足の環境で幼少期を過ごした人は、他者に自分の存在を認めてほしいという気持ちが強い傾向があります。
そのため、他人の気を引こうとして感情を爆発させる行動をとりがちです。
生まれ持った性質
感情の起伏が激しいのは、生まれ持った性質が関わっているケースもあります。生まれ持った性質が大きな原因である場合、環境や生活を変えただけでは、感情コントロールができるようにはならない可能性が高いです。
そのため、生まれ持った性質が原因である場合には、自分だけの力で感情コントロールができるようになるのは難しいかもしれません。その場合は、カウンセリングを受けるなどして、他人の力を借りることが大切です。
感情コントロールができることで得られること
感情コントロールができるようになれば、次のようなメリットを得られます。
- より良い人間関係を築けるようになる
- 常に一定以上のパフォーマンスを発揮できる
- 日々のストレスが溜まりにくくなる
上記について、順に詳しく解説します。
より良い人間関係を築けるようになる
感情コントロールができるようになると、より良い人間関係を築けるようになります。感情の起伏が激しいときには、自分の中にある負の感情をそのまま表に出してしまいやすいです。
しかし、感情のコントロールが可能になると怒りや悲しみの感情がこみあげてきたとしても、表に出さずに冷静に対応ができるようになります。
そのため、喜怒哀楽が激しいときよりも、より良い人間関係を築けるようになるのです。
常に一定以上のパフォーマンスを発揮できる
感情の起伏に左右されなくなるため、常に一定以上のパフォーマンスを発揮することも可能になります。たとえ途中で失敗したり思い通りに進まなかったりすることがあったとしても、ひどく落ち込むことが大幅に減少します。
さらに自分に必要な努力の積み上げもしやすくなるため、結果的に目標達成率の上昇が期待できるのです。
日々のストレスが溜まりにくくなる
感情コントロールができるようになると、日々のストレスを溜め込みにくくなるというメリットもあります。感情の起伏が激しい状態では、ささいなことで一喜一憂するためにストレスを抱えやすいです。
しかし感情をコントロールできるようになると、物事に対し一喜一憂しなくなります。そのため、ストレスを抱え込みにくくなります。
喜怒哀楽が激しい自分から脱却する6つの方法
感情の起伏が激しいと一定の成果を出しにくかったり、周囲との人間関係を上手に構築できなかったりなどが生じます。
そのため、喜怒哀楽が激しい自分をやめたいと思っている人も多いでしょう。
ここからは、樺沢紫苑氏の著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』をもとに感情コントロールに効果的な方法を紹介します。
1.辛さや苦しさは吐き出す
1つ目は、辛さや苦しさを吐き出すこと。日本人は、辛いことや苦しいことがあっても我慢して限界まで抱え込む人が多いです。しかし我慢しすぎた結果、他者に対して感情を爆発させてしまうケースは少なくありません。
そのため、辛いことや苦しいことがある場合には溜め込まずに信頼できる相手に相談するのが大切です。
たとえ解決につながる糸口が見つからなかったとしても、気持ちを吐き出すだけで心が軽くなっていくことが期待できます。
2.笑顔でいることを意識する
笑顔でいることを意識して生活するのも、感情コントロールには良い方法です。笑顔は10秒間作るだけで緊張が緩和し、幸せな気持ちになれるといわれています。しかし、笑顔になるときが少ないと自然な笑顔を作るのが難しいことも……。
そのため、普段から笑顔のトレーニングをするとよいです。毎朝髭剃りをしているとき、化粧をしているときに鏡を見ながら笑顔を作ってみましょう。
3.怒りの感情は1分呼吸法でコントロールする
怒りの感情が出てきたときには、1分呼吸法を利用するのがおすすめです。1分呼吸法とは、次のような方法で1分間呼吸を繰り返すものです。
- 5秒間息を吸う
- 10秒間息を吐く
- 5秒で肺の空気をすべて吐ききる
- 1~3を3回繰り返す
呼吸をするときには、必ず秒数をカウントしながら行いましょう。秒数のカウントに意識を集中させることで、怒りから思考を離せるからです。
1分呼吸法を手順に沿って行えば、怒りはほぼなくすことができます。
4.十分な睡眠時間を確保する
睡眠不足が続いている人は、十分な睡眠時間の確保にも意識を向けるとよいです。睡眠時間が足りないと、感情の起伏が激しくなりやすいといわれています。
そのため、自分に必要な睡眠時間を割り出し、毎日できる限り同じサイクルで睡眠を取るようにするとよいでしょう。
5.感情が乱れやすい状況を回避する
喜怒哀楽が激しい状態から抜け出すためには、そもそも感情が乱れやすい状況から離れる決断も大切です。
感情が乱れやすい状況に身を置いていると、いくら感情に大きな波が立たないようにと自分で気をつけていても、周囲の人の影響で感情が大きくブレてしまう可能性があります。
大きくブレてしまった感情は、戻すのに多くの時間がかかります。そのため、感情が動かされやすい環境からはできる限り早めに離れるのが大切です。
6.周囲への期待をやめる
喜怒哀楽が激しい人は、周囲の人への期待が大きいという特徴もあります。自分の思い通りに事が運ばないときにひどく落ち込んでしまう人は、周囲へ期待しないようにするとよいです。
周囲への期待をやめれば、どんな結果になったとしても大きく落ち込むことはありません。そのため、日頃から周囲に期待しがちな人は期待しないようにしてみるとよいでしょう。
まとめ
喜怒哀楽の感情が激しい人には、物事に対する過度な期待やストレスの蓄積など共通する特徴がいくつかあります。
感情のコントロールができるようになるためには、周囲への期待をやめたり1分呼吸法を利用したりするのがおすすめです。
本記事で紹介した内容のほかにも、樺沢紫苑氏の著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』には、感情コントロールに効果的な方法が多数掲載されています。
感情の起伏が激しく人間関係で悩みを抱えている人は、本書を手に取りできることから少しずつ日常生活に取り入れてみましょう。