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モヤモヤしやすく、過去を後悔しがちな方へ。マインドフルネスで前向きになる方法

メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習
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友だちの返信が遅くてモヤモヤしたり、過去をいつまでも引きずったりすることはありませんか?感情に振り回されないためには、自分の心を受け入れてコントロールすることが大切です。

この記事では、マインドフルネスで前向きになる方法を、メンタルクリニック院長である須田賢太著書の『メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習』より紹介します。

モヤらないための3つのキーワード

「今、この瞬間」に集中するマインドフルネスでは、以下の3つが感情をコントロールするための大切なキーワードです。

  • 断定しない
  • ひとつのことだけに集中する
  • 効果的であること

それぞれ解説していきます。

1. 断定しない

正しいか間違っているか、すべきかすべきではないか。物事に白黒つけたくなるときは、あえてグレーのままにしておきましょう。グレーな状態に自分をさらしてみるのです。

断定すると脳はそれが本当のことだと思ってしまい、感情が悪化する原因になります。また、思い込みから衝動的に友だちへ怒りをぶつけると、友情にヒビが入ってしまうかもしれません。

断定はせずに、まずはグレーの状態で留めることを意識してみてください。

2. ひとつのことだけに集中する

ネガティブな過去や未来を想像して自分を苦しめてしまうなら、ひとつのことだけに集中することを意識してみましょう。

食事中は食べることだけ、入浴中は体や髪を洗うことだけに集中します。
そのときは、一度スマホを手放してみてください。

ひとつのことだけに集中するスキルが身につけば、過去のモヤモヤや未来の不安に振り回されにくくなります。

3. 効果的であること

自分の価値観で物事に白黒つけるのではなく、自分が本当に大切にしたいことを思い出して、そのために必要な言動を選択しましょう。自分が大切にしたいことに効果的な行動を選ぶことで、心のモヤモヤを解消できるようになります。

返信が遅い友だちにモヤるときの対策

モヤモヤすることがあったとしても、自分の思い込みをぶつけるのではなく、自分が本当に大切にしたいことを思い出して、そのために必要なことをしましょう。

以下に、返信が遅い友だちを受け入れる方法をご紹介します。

  • LINEはすぐに返信すべき?
  • 白黒つけず、グレーのままにする

LINEはすぐに返信すべき?

友だちとLINEをしていて、やり取りが途切れてしまったとき。
「お風呂に入ったのかな?」などと思いながら返信を待っている間、何気なくSNSを開いたら、その友達が新しい投稿をアップしていた。

そんなとき、「SNSを更新する暇があるなら、なんで返信くれないの?」とモヤモヤしてしまう気持ちになりますよね。

怒りに任せて催促のLINEをしたくなったり、「あの子はいつも返信が遅い」と過去のことを芋づる式に思い返してさらにイライラしたり、「私のこと、大事に思ってないのかな」と勝手に不安になったり……。

でも、もしかしたらそれは、「LINEはすぐに返信すべき」「友達が悪くて私は正しい」という思い込みにとらわれているせいかもしれません。

白黒つけず、グレーのままにする

良い人間関係を築くためには、自分の価値観で断定しないこと。自分が本当に大切にしたいことを思い出して、そのために必要な言葉を選びます。

返信が遅い友だちにあなたはモヤモヤします。でも、本当にその友達が悪いのでしょうか?もともとマイペースで、相手の返信が遅くても気にしない性格なのかもしれません。時間のあるときに丁寧に返信したいと思っているのかもしれません。

落ち着いて考えてみると、自分の価値観がすべての人に当てはまるわけではないことを思い出せるはずです。

あなたもその友達の関係を壊したいとは思っていないはず。腹立ち紛れに嫌味を言ったりすれば、友情に問題が起きるかもしれません。

自分の価値観で物事に白黒つけるのではなく、グレーのままにしておきます。思い込みで大切なものを失うことがないように、言葉は慎重に選びましょう。

過去を後悔するときは「徹底的に受け入れる」

過去を後悔するときは、現実を徹底的に受け入れることで、すべてを認めてあげましょう。

ここでは以下の2つについて解説します。

  • 後悔し続けると苦悩が生まれる
  • 徹底的に受容するための言葉

後悔し続けると苦悩が生まれる

これまでの自分を100%肯定してあげることができたら、私たちはもっと楽に生きられるのかもしれません。でも、実際はなかなか難しいもの。

仕事でミスをしてしまい「どうしてあの時確認しなかったんだろう」と悔やんだり、友だちを傷つけるようなことを言ってしまい「どうしてあんな事を言ってしまったんだろう」と自分を責めたり。

すでに起きてしまったことを変えるのは無理だとはわかっていても、過去に戻ってやり直したいと願ってしまうものです。

ただ、ここで必要なのは、現実と戦うことをやめて自分を解放してあげること。現実を徹底的に受け入れる「徹底的な受容」です。

仕事でミスをして上司に叱られた。同僚に迷惑をかけてしまった。そこで心に痛みを感じるのはふつうのこと。でも、その痛みを受け入れず、「あの時ちゃんと確認していれば……」と後悔し続けていると、やがて苦悩が生まれます。

苦悩というのは、痛みを受け入れることを拒んだときに生み出されるものなのです。

徹底的に受容するための言葉

マインドフルネスでは「断定しない」ことが大切だと言いました。現実と戦うことをやめて徹底的に受け入れるには、出来事の良し悪しを断定せず、すべて認めることがとても重要です。

そのために、次のような言葉の中から自分にしっくりくる言葉を選んで言い聞かせましょう。

  • これはこれでよかった
  • 過去と戦ってもムダ
  • いろんな決断の結果だから仕方ない
  • 私がコントロールできるのは今この瞬間だけ

起きてしまった出来事をいつまでも後悔していると、苦悩から解放されないばかりか、これから対処しなければならないことに意識が向かず、新たな問題を引き起こしてしまう可能性もあります。

仕事でのミスを挽回するために次の策を考える、友だちを傷つけてしまったことを素直に謝るなど、現実で対処しなければならないことに専念するためにも「徹底的な受容」は大切です。

今この瞬間に集中するために、徹底的な受容をしましょう。

まとめ

マインドフルネスで心を穏やかにするには、まずは「断定しないこと」が非常に大切です。自分の判断軸だけで決めてしまうのではなく、一度冷静になって、自分の価値観がすべての人に当てはまるわけではないことを思い出しましょう。

メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習』では、相手の行動にモヤモヤしたり、過去を後悔したりするのではなく、自分の心をコントロールできるようになる30の行動リストを4コママンガとともにお届けしています。

心を整え、毎日をもっと楽しく過ごすためにも、ぜひ書籍を手に取ってみてください。


メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習 著:須田賢太 / マンガ:まるいがんも

メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習

著:須田賢太 / マンガ:まるいがんも
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