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仕事がうまくいかないときはどうすればいい?原因と対処法7選

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑
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仕事で思うような成果があげられなかったときや、予定通りに仕事が進められなかったときなど、「うまくいかないな」と悩んでしまうこともあるでしょう。うまくいかないことは誰にでもあります。ただ、うまくいかない原因は自分の能力不足ではなく、やり方を知らないだけかもしれません。

この記事では、仕事がうまくいかない原因と対処法について説明していきます。仕事の悩みを少しでも軽減して、気持ちよく仕事をするための参考にしてみてください。

仕事がうまくいかないときの原因

まず初めに、仕事がうまくいかないときの原因をみていきましょう。

経験が不足している

仕事がうまくいかないのは、単に慣れていないだけかもしれません。要領が悪かったり能力がなかったりすることが原因ではないということです。職種にもよりますし、個人差はありますが、思っているより経験が必要とされる仕事もあります。

新人であれば、発展途上であることがほとんどでしょう。社会人としての基礎を学ぶ時期でもあります。目の前の仕事に丁寧に取り組んで経験やスキルを磨くことで、仕事をうまく進められるようになっていきます。

段取りよく進められず要領がつかめていない

どの仕事から手をつけたらいいのかわからないのなら、行うべき仕事の把握ができておらず、段取りができていないことが原因でしょう。優先順位もつけられず、効率よく仕事が進められません。予定通りに仕事を進めることが難しくなります。

この場合、仕事の全体像を把握して段取りよく進める必要があります。自分が抱えているすべてのタスクを書き出し、それぞれの手順を明確に把握することが大切です。

仕事に集中できていない

集中できていないとミスも増え、仕事がうまく進められなくなります。スピードや質が落ち、成果をあげにくくなるでしょう。集中できない原因としては、騒がしくて落ち着かない環境、ストレスや悩みを抱えている、睡眠不足や体調不良などが考えられます。

目の前の仕事に集中できれば、自分の能力を発揮してうまく進められるようになるでしょう。

メンタルに余裕がなくなっている

気持ちに余裕がないと、仕事に集中できませ。人間関係にストレスを感じていたり、スムーズに仕事をこなして成果をあげている同僚を見て焦ってしまったりすることもあるでしょう。

「仕事がうまくいかない」と悩みすぎていると、余計にうまくいかなくなってしまう場合もあります。考え方を少し変えるだけでも気持ちは楽になります。

仕事量が多すぎるなど、環境に問題がある

仕事がうまくいかないのは仕事量が多すぎることに原因があることも。仕事は人それぞれで、その量はあいまいにしかわかりません。自分では多いのかどうかが分かりにくいのです。仕事が多すぎるのなら、自分の能力をあげたとしても限界があります。

責任感が強い人や優しい人は、人から仕事を頼まれたら断れずに引き受けてしまいがちです。自分の仕事の量を把握し、無理な場合は断る勇気も必要です。

また、職場の環境や上司などに問題があることも。必要以上の叱責や不十分な労働環境に原因があるのなら、強い意志で対策をする必要があります。思い切って職場を変えることを考えてもよいでしょう。

仕事でうまくいかないときの対処法7選

ここからは、仕事でうまくいかないときの対処法をご紹介します。

1.仕事に慣れていないだけなら目の前の仕事に向き合う

初めて取り組む仕事は、知識や経験がないのでうまくいかないのも当然です。とくに今まで「自分は要領がいい」と思っていた人は、仕事をうまく進めていけないことに焦りを感じるかもしれません。

仕事にもよりますが、慣れるまでには数年かかるといわれることもあります。経験を積み、慣れていけばうまくいかない悩みも解消します。とくに若手の間は、目の前の仕事に向き合うことに集中し、あまり思い悩まないようにするとよいでしょう。

2.段取りがよくないなら仕事の全体像の把握をする

仕事をしていて、「次は何をすればいいんだっけ?」と手を止めてしまうようなら、段取りがよくないということ。うまく段取りをつけて効率よく仕事を進めるためには、仕事の全体像を把握してやるべきことを明確にする必要があります。

すべてのタスクを書き出し、そのタスクを完了するための手順を細かくリスト化します。すると今やるべき業務が明らかになります。そして、いざ仕事に取りかかるときは、今やるべき業務だけに集中するようにしましょう。

手順を細かく書き出していれば、途中で仕事を中断しても、どこまで進んだかがすぐにわかるようになります。すぐに業務を再開できるので、どこまで進めていたかを思い出すという無駄な時間がなくなります。

3.優先順位をつけるには自分が何をすべきかを明確にする

優先順位をつける能力は誰にでも備わっています。優先順位をつけられないと思っている人も、無意識のうちに優先順位をつけています。無意識なので、何を優先にしているかを自分では気づいていません。優先順位がコロコロ変わっているようにみえても、実は自分の中では「怒られないようにする」という基準で優先順位をつけていたりするのです。優先順位がつけられないことはありません。優先順位の基準を知ることが大切です。

そのうえで優先順位を正しくつけるには、自分が今すべき仕事を明確にする必要があります。今やるべき仕事を見比べて、どれを優先するかを選択していきましょう。これを繰り返すことで、優先順位をつける力が磨かれていくでしょう。

失敗も経験しながら「この仕事は思ったより時間がかかる」「この仕事は他部署への確認作業が多いから早めに取り掛かった方がいい」など、仕事にかかる時間の感覚がわかるようになっていくのです。

4.マルチタスクより1つの仕事に集中したほうが効率があがる

うまく仕事を回している人は、マルチタスクができているという印象を持ちがちですが、実は、マルチタスクより1つの仕事に集中したほうが効率がよくなります

人間の脳は複数の作業を同時に行うことができません。同時にやっているように見えるのは、素早く切り替えを行なっているからです。切り替えると、どこまで進んだかを思い出す無駄な時間が必要になります。すると、どうしても効率が悪くなってしまいます。それよりも1つの作業に集中する方が効率がいいのです。

集中するには、集中できる時間帯やシチュエーションを整えてみるとよいでしょう。早朝の静かな場所だったり、午後の少し騒がしい場所だったり、人によって集中できる時間帯とシチュエーションは異なります。

まずは自分の集中力がピークになるところを知っておきましょう。集中できたと感じたときに、時間や環境などを書き留めておきます。続けていくと、自分が集中できるバイオリズムがわかってくるので、集中力がピークになるところに集中力が必要な仕事をもっていくとよいでしょう。

また、仕事の全貌がわからないと、不安を感じて集中できなくなってしまうことも。仕事の全体像や、やるべきことをしっかり把握することで仕事をコントロールできるようになると、安心して集中できるようになるでしょう。

5.人間関係に悩んでいるならまず仕事に集中する

とくにコミュニケーションが苦手な人は、人間関係がうまくいかないと感じることが少なくありません。会社は仕事をする場所ですから、人間関係を最優先に考えなくても問題はありません。それよりも仕事を確実にこなすことが大切です。

とはいえ、仕事によってはチームワークが重要な場合もあります。その場合は、仕事の進捗状況をお互いに共有するとよいでしょう。今取り組んでいる仕事、次に取り組もうと思っている仕事を知っておくだけで一体感が生まれます。上手にコミュニケーションをとることができなくても、仕事の状況や進捗を共有するだけで関係が良いほうに変わっていきます。

6.他人と比較するより昨日の自分と比較する

周りの人が仕事で成果をあげているのを見て、自分はどうしてうまくいかないのかと悩んでしまうこともあります。頑張っているのに目標に到達できないと、落ち込んでしまうのも無理はありません。努力量と結果が一致しないことも少なくはないのです。

そんなときは、自分で自分を褒めてあげましょう。どんな小さなことでもかまいません。他人と比較するのではなく、昨日の自分と比較することがポイント。「昨日より1件多く営業ができた」「苦手な人と笑顔で話せた」「電話対応がスムーズにできた」など、会社の価値基準から離れて自分を評価してあげます。等身大の自分を認められるようになるでしょう。

7.仕事量や上司の対応などを客観的に判断して環境を整える

仕事がうまくいかないのは、仕事量が多すぎることが原因になっていることもあります。職場内では仕事量の多さになかなか気づけません。職場以外の人に客観的な意見をもらったり、自分のタスクを明確にしたりして抱えきれないほどの仕事量であることを明確にしましょう。そのうえで上司や同僚に相談してみましょう。

上司の対応に問題がある場合は自分を追い込まないようにすることが大切。常識のある別の上司に相談したりして改善を試みましょう。どうしても無理であれば、部署を変えてもらったり、仕事そのものを変えてしまったりした方がよいかもしれません。

まとめ

仕事がうまくいかないのは、自分にだけ原因があるとは限りません。段取りができていないのなら、すべてのタスクとその手順を書き出してみましょう。今やるべきことを明確にすると集中して仕事に取り組めます。

メンタルや人間関係も少し考え方を変えるだけでうまくいくことがあります。他人と比較するのではなく、過去の自分と比べて成長を実感できるとよいですね。

F太氏・小鳥遊氏の共著『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』では、要領が悪くて悩んでいる人が安心して仕事に取り組めるようになる方法を具体例とともに紹介しています。

これを読めば、段取りよく仕事を進めるために必要な手順書の書き方もわかります。仕事がうまくいかないと感じたときにパラパラとめくってみると、思いがけないヒントが見つかるかもしれません。


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