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やるべきことができないのはなぜ?特徴や原因とできるようになる方法7選

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やらなくてはと思いつつ、なかなか取り組むことができないことは誰にでも一度は経験があるはず。しかし、それが日常的になってしまっているのなら、仕事や生活に支障が出るかもしれません。先送りせず、やるべきことをやれる人になるには、どうすればいいのでしょうか?

この記事では、やるべきことができない原因や対処法を解説しています。やるべきことをきちんとやることで結果に繋がることも少なくありません。なかなか行動に移せないという人は、ぜひ参考にしてください。

やるべきことができない人の特徴

まず、やるべきことができない人の特徴を見ていきましょう。

  • 完璧主義である
  • 優先順位を決められない
  • 嫌なことは考えるのをやめてしまう

それぞれ詳しく説明していきます。

完璧主義である

完璧主義の人は、すべてのタスクを完璧にこなそうとするあまり、逆に行動に写せないことが多いです。完璧でなけらばならないというプレッシャーが、行動を起こすこと自体を難しくしてしまうのです。

完璧にするにはまず、知識が必要、スキルが必要、準備が必要……などと考えてしまうので、なかなか行動に移すことができず、結局できなくなってしまいます。その結果、やるべきことができずに自己嫌悪に陥ることも少なくありません。

そのうちに「後でまた考えよう」となってしまい、さらに先伸ばされていくのです。

優先順位を決められない

多くのタスクがあると、どれから手をつけていいのか迷ってしまい、結局何もできなかったという状況に陥ることがあります。優先順位を決められず、時間だけが過ぎていってしまうのです。そうしているうちに、次々と新しいタスクが増えてしまいます。

タスクが増えると、とりあえず目の前にある簡単なタスクから取り掛かってしまうので、重要なタスクを後回しにしてしまうことも少なくありません。

優先順位を決められないのは、どのタスクも同じくらい重要だと感じてしまうからです。そのため、どれも後回しにできず、すべてのタスクが中途半端に終わります。効率的にタスクをこなせないので、やるべきこともできなくなってしまうのです。

嫌なことは考えるのをやめてしまう

嫌なことや難しいことに直面すると、それを避けるために他のことに気を取られたり、無意識に先延ばししてしまいます。ストレスや不安を感じるために、考えることをやめてしまうのです。

やらなくてはと思い出すたびに思考を止めて避けるようになり、徐々にタスクそのものに恐怖を伴うようになっていきます。するとますます取り掛かるのが嫌になり、先延ばしにしてしまうのです。

やるべきことを後回しにしいるので、最終的には時間が足りなくなってしまいます。このような状況では、やるべきことが積み重なってしまい、ますます手がつけられなくなってしまいます。

やるべきことができない原因とは?

ここからは、やるべきことができない原因について説明します。

  • 頭の中が混乱している
  • 先延ばし癖がついてしまっている
  • ADHDの可能性がある

次から詳しくみていきましょう。

頭の中が混乱している

頭の中が混乱していると、何を優先すべきなのかがわからなくなり、結果として何も手をつけられない状態になってしまいます。複数のタスクが重なると、それぞれの重要度や緊急度を判断するのが難しくなるからです。

頭の中が混乱する原因としては、情報過多・ストレス・疲労などが考えられます。情報が多すぎると、それを整理するのが難しくなり、優先順位をつけられなくなるのです。また、ストレスや疲労が溜まっていると集中力が低下し、頭の中が混乱しやすくなります。

先延ばし癖がついてしまっている

先延ばし癖がついてしまっていると、やるべきことを後回しにしてしまい、結局何も進まなくなります。先伸ばすことが癖になってしまうと、すべてが期限ギリギリになってしまい、仕事や日常生活でのトラブルになってしまうこともあるのです。

先延ばし癖は、やるべきタスクに対する不安やストレス、やる気の低下が考えられます。タスクが大きすぎたり、難し過ぎたりすると、タスクに取り組むことが億劫になって先延ばししてしまうのです。

また、やる気が出ないときも、ついつい他のことに気を取られてしまってやるべきことを後回しにしてしまいます。

ADHDの可能性がある

ADHD(注意欠如・多動性障害)は、不注意・多動性・衝動性がみられる発達障害の一つです。これが原因でやるべきことができない可能性もあります。順序立ててタスクをこなすことが困難だったり、集中できなかったりすることが原因になるのです。

自分では判断しづらいので、気になる場合は専門医の診断を受けるとよいでしょう。適切な治療によって改善が期待できる場合もあります

やるべきことができるようになる7つの方法

やるべきことができるようになるための方法を7つご紹介します。

  1. タスクを細分化して優先順位をつける
  2. 中途半端な状態にする
  3. 環境を整える
  4. 休息や睡眠を確保する
  5. 頭の中のものを書き出してスッキリさせる
  6. できなかったことによる影響を認識する
  7. 完璧を目指さない

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.タスクを細分化して優先順位をつける

やるべきことができないのは、タスクが大きすぎることに原因があるかもしれません。この場合、タスクを細分化して優先順位をつけることで取り組みやすくなります

まず、そのタスクを終わらせるために必要な手順をすべて細かく書き出します。書き出した手順は誰がやるものなのかを明確にします。自分が進めるのか、誰かが進めるのを待つものなのかをはっきりさせるのです。そして、それぞれの手順に締め切りを設定したら、最初の手順だけをみて作業に取り組むようにします。

すると、タスクの全体像がわかり、自分が何をするべきかが明確になるので、やるべきタスクを着実にこなせるようになるのです。

2.中途半端な状態にする

やるべきことを先送りしてしまうときは、タスクを中途半端な状態にすると効果的です。これはツァイガルニク効果という心理現象のひとつで、完了したことよりも中断した続きの方が気になる現象を活用したものです。

もう少しやりたいと思う状態でわざとタスクを残しておきます。すると、次に取り掛かるときのハードルが下がり、スムーズに作業を再開することができます。これにより先送してしまうことを防げるのです。

3.環境を整える

タスクに集中できる環境を整えることも有効です。作業スペースを整理整頓し、必要なものだけを手元に置くようにします。集中力が途切れる可能性があるものは物理的に遠ざけてタスクだけに向き合えるようにします

騒音や視覚的な刺激を減らすために、静かな場所に移動するなどして、他のことに気を取られないようにするのも効果的です。自分が集中しやすい環境を整えることでやるべきことに対する取り組みやすさが向上します。

4.休息や睡眠を確保する

睡眠不足で疲れ過ぎているために、やるべきことができない状態になっている場合もあります。この場合は、まずしっかりと睡眠をとり、休息することを優先させましょう。睡眠不足になると、集中力や判断力が低下します。質の良い睡眠をとることが大切です。

また、作業中にも適度な休憩を取り入れることが大切です。疲労を軽減し、集中力を維持することができるからです。やるべきことに対する意欲も高まります。

5.頭の中のものを書き出してスッキリさせる

頭の中が混乱していると、何から取りかかったら良いかわからず、やるべきことを進められません。頭の中のものを書き出してスッキリさせることでタスクに取り組みやすくできます。実際に書き出して整理してみると、やるべきタスクが思ったより少ないと感じることも少なくありません。

書き出すこと自体が難しいと感じるならば、誰かに話すという方法も有効です。自分が抱えているタスクを誰かに聞いてもらって書き出してもらうのです。もちろん、聞いてくれた相手に対してはお礼を忘れないようにしましょう。

6.できなかったことによる影響を認識する

やるべきことができなかった影響を認識することで、タスクに取り組めるようになります。もし締め切りに間に合わなかったら?と考えることで、やらないと大変なことになるという意識を持つのです。それにより、やるべきことに取り組みやすくなります。

やるべきことはやる!という強い意志を持ち、できなかった場合のリスクを認識して危機感を持つことが有効な方法です。また、反対にやったことによるいいイメージを考えるのも効果的です。

7.完璧を目指さない

最初から完璧を目指しすぎると、なかなか取り組むことができません。こだわり過ぎず、まずは取り掛かってみることを意識しましょう。余裕があればブラッシュアップしていけばよいのです。

完璧ではなくても、最後まで終わらせることができなくても、少しだけでも取り掛かることができたらそれでよいと思うことです。取り掛かってみたら案外するっと終わることも少なくありません。

今の自分ができる範囲で取り組もうと考えることが大切です。悩んで手をつけられなくなるよりは、たとえ途中までになったとしてもやった方がいいのです。

やるべきことができないのは、やり方を知らないだけの場合もある

やるべきことができない人の特徴や原因、その対処法についてご紹介しました。やらなければと思いつつ、なかなか手がつけられなかったり、やる気が出なかったりすることは少なくありません。ただ、仕事などでどうしてもうまくいかないなら、それはやり方を知らないだけという場合もあります。

F太氏・小鳥遊氏の著書『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』は、仕事をスムーズに進められるようになる仕事術の本です。この記事でも紹介した、タスクを細分化する方法や、先送りを防ぐ方法が具体的な例とともにわかりやすく書かれています。この本を読んで仕事のやり方を身につければ、やるべきことがきちんとできる人になれるはずです。

この記事は書籍『 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 』の関連コラムです。