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田舎暮らしをしたら仕事はどうなる?移住したいなら知っておきたいポイント

都会を出て田舎で0円生活はじめました
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都会から離れて田舎で暮らしたいと考える人が増えてきました。しかし、いざ移住したいと思っても、仕事や住む場所など、都会とは異なる環境に不安を感じる人が多いのではないでしょうか。

この記事では、田舎での仕事事情や移住についてのポイントを紹介しています。仕事を見つけて憧れの田舎暮らしを実現するために、ぜひ最後まで読んでくださいね。

仕事が少ない?田舎暮らしの仕事で知っておくべきポイント

田舎での仕事は、都会とはどのように違うのかを見ていきましょう。

田舎での仕事は種類が限られるのでやりたい仕事が見つからないことも

田舎でできる仕事は、業種や職種が限られていて求人数も少なくなります。どうしても人口の多い都会に企業が密集してしまうからです。

大企業や芸能事務所の本社などはほとんどありません。若者が憧れるような企業や職業を田舎で見つけることは難しいでしょう。

仕事内容によっては求人が豊富にある

田舎でこそ求められている仕事もあります。地域によっては人手不足になっていることも。求人数が少なくても、人口も少ない田舎では相対的に需要が高くなります。

農業をはじめとした第一次産業、林業、伝統工芸など、都会では選べない仕事もあるのが特徴です。

また、都会では厳しいと感じる年齢での転職にもチャンスがあるでしょう。地方では高齢化が進んでおり、年齢が上がってもまだ若いとみなされることがあるのです。

給与が下がる可能性がある

田舎の企業の給与水準は都会に比べて低くなる傾向があります。ただ、基本的に田舎暮らしでは生活費が4〜5万円程度抑えられると言われています。自給自足などの工夫でさらに支出をおさえられるかもしれません。

住居費や教育費などの支出も下がることは多いですが、電気代・ガス代・水道代などは高くなることも。車が必要になることがほとんどなので、ガソリン代などの維持費はかさむでしょう。

また、すでに希望の職種があるなら、地域別の平均年収を事前にリサーチしておくといいかもしれません。

自分のライフスタイルに合った仕事を見つけること

自分の望むライフスタイルに合った仕事を見つけるようにしましょう。田舎暮らしをするときは、どのような生活がしたいのかを明確にすることが大切です。その生活に合わない仕事は避けるほうがよいでしょう。

その移住先にずっと暮らし続けるかどうかはわからないなら、パソコンでできる仕事やリモートワークなどの場所を問わずに働ける仕事のほうが身軽です。定住を考えるほど大好きな地域であれば、伝統工芸など土地に根付いた仕事や、地域活性化の仕事を選ぶと楽しく働けそうですね。

意外と選択肢は広いので、自分軸を大切にして柔軟に考えていきましょう。

田舎暮らしでできる仕事10選

リモートワークが可能な企業に勤めているなら、移住後も仕事を継続できます。しかし、移住先で新たに仕事を見つけようとしているなら不安も感じるのも当然です。ここからは、田舎でできる仕事を紹介していきます。

役場や公共事業関連の仕事

安定した収入を求めているなら、役場などの公的な仕事があげられるでしょう。福利厚生も充実しています。ただし、難易度は高く、狭き門です。事前の準備が重要になるでしょう。

公共事業関連の仕事は人材不足が続いています。高齢化などで人手が足りないからです。
実際に震災の復興事業や東京オリンピック関連などで地方の労働力が奪われてしまったことも。都会での経験や資格があれば、優遇してもらえるかもしれません。

製造業や工場の仕事

製造業や大きな工場がある地方も少なくありません。土地が安く、人が少ないので騒音などのトラブルも予防しやすいからです。大きな工場があれば、求人も多い傾向にあります。

大手企業の工場なら寮があることも。住む場所にこだわらないのなら好条件だと言えるでしょう。製造業の仕事は、健康な人なら始めやすい仕事です。ただし、給料は全体的に低い傾向にあります。

インターネットビジネス

パソコンが1台あればできる仕事なので、インターネット環境が整った地域ならどこでも働くことができます。都会のような誘惑も少なく、たくさんの自然に癒されるので、人によっては仕事がはかどるかもしれません。

ただし、孤独を感じてしまうことも考えられます。まったく人に会わないことが続いてもおかしくない環境なのは、メリットにもデメリットにもなるでしょう。

高齢者向けの仕事

高齢者の割合が高い傾向にある田舎では、高齢者向けのサービスの仕事も多いでしょう。加齢や体力の低下にともなって、作業が困難になって困っている高齢者を手助けする仕事です。

介護の仕事ももちろんですが、家事サポート・宅配配食サービス・墓石クリーニング・外出のサポートなど、現在はさまざまな高齢者向けのビジネスがあります。

インフラ関連の仕事

インフラ関連の仕事は田舎でも必要とされます。インフラとは電気・ガス・水道・公共施設・道路・鉄道など、社会生活において必要不可欠なもののこと。人が住んでいれば、インフラの整備は必要です。

インフラ関連の仕事の需要はじゅうぶんにあるといえます。電気関係や設備関係の経験や資格があれば、優遇される可能性も高いでしょう。

医療・介護

医療や介護の仕事も、インフラと同様に欠かせないものです。田舎は高齢者の割合が多いので、医療や介護を必要とする人が多くいます。経験や資格がある人なら、即戦力として活躍できるでしょう。

高齢化が進んだ地域では訪問診療や訪問介護を行うことも。一人ひとりに時間をかけてコミュニケーションをとり、地域に住む人とじっくり向き合うことができます。地域の健康を守ることにやりがいを感じられるでしょう。

民宿やゲストハウスなどの宿泊施設

観光業は地域の魅力を発信しますが、地元の人よりも移住者の方が魅力を見つけやすいことも。アウトドア好きなら山岳ガイドスポーツインストラクターも可能ですし、ホテル・旅館・民宿への就職もあります。

近年ではゲストハウスの運営も人気があります。田舎には空き家が多いので、安く購入してリノベーションし、ゲストハウスにして運営するのです。個人がゲストハウスを経営しやすいプラットフォームも充実してきているようです。

ゲストハウスは旅館や民宿のように宿に常駐する必要はないので、副業として運営することも不可能ではありません。

自治体によっては、空き家をリノベーションすると助成金や補助金がもらえることも。興味がある人は確認しておくとよいでしょう。

起業する

田舎はマーケットが小さいですが、大手企業やライバルが少ないので、アイデア次第で成功する可能性があります。

家賃が抑えられるというメリットも。好きな仕事を自由にすることも可能です。自分の理想のライフスタイルが実現できるかもしれません。

自治体によっては、起業する人向けの支援制度もあるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

林業

木の育成や、伐採で三輪の整備や保全、加工・生産・販売まで行う仕事です。都会にはない仕事のひとつでしょう。大自然の中で働くことが林業の魅力です。

運転免許証やチェーンソーやクレーンを扱う資格が必要になることも。林野庁が行う「緑の雇用」は未経験者を後押しする事業で、講習や研修をうけられるので利用するとよいでしょう。林業従事者は平均年齢が高齢化し、若い人材が減少しています。興味がある人には絶好のチャンスです。

地域起こし協力隊

地域ブランド化や特産品の開発・販売・プロモーションを行います。行政と会議をしたり、支援する企業や団体を訪れてアピール戦略を練ったりなど、地域に貢献することが仕事です。

自治体が募集し、任期は1〜3年であることが多いでしょう。自治体によっては、家が無料になることも。人脈を作ることができ、働きながら移住も体験できるので人気の仕事です。

任期は限定されていますが、「地域おこし協力隊」という肩書きができるので、その地域で次の仕事も見つかりやすくなります

田舎暮らしで仕事をするためにやっておきたいこと

田舎暮らしで仕事をみつけるためにやっておいたほうがいいことを説明していきます。

移住者向けの説明会や相談会に参加して情報を得る

移住者向けの説明会や相談会に参加すると、移住に関する相談や就業に関する情報などを聞くことができます
実際に田舎で暮らすとどういう感じなのか、地域の人たちに受け入れられるのか、農業を始めるにはどうしたらいいのかなど、不安や疑問に思っていることが相談できるでしょう。

少人数開催で気軽に参加できたり、オンラインや都市部での相談会を実施したりする自治体もあります。

田舎暮らしを想定してみる

田舎でどのような暮らしをしたいのかをできるだけ明確にしておきましょう。たとえば、住むところは一軒家なのかアパートなのか、購入するのか賃貸なのか。働き方も現地の就職・独立・リモートワークなどさまざまな選択肢があります。

隣の家が見えないほど遠くにあり、山や田んぼに囲まれたような田舎と、ある程度の商業施設があり、買い物など生活には不便しない程度の地方都市といわれる地域とでは暮らし方も違ってきます。

メリットがあればデメリットもあることを知り、気になることや疑問点は解消しておくことが移住を成功させるポイントです。

Uターン・Iターン向けの転職サイトや自治体サイトを調べる

生まれ育った地元へ戻ってくるUターンと、都心で生まれ育って働いていた人が地方を移住するIターンなどの場合、「Uターン・Iターン歓迎」などで仕事を探すとスムーズに探せます。どのような仕事があるのかを知ることで、選択肢が広がる可能性もあります。

北海道に移住したい、九州エリアを希望しているなど、希望の地域が決まっているなら、直接自治体のサイトをチェックしてみましょう。移住者向けの制度や最新情報を知ることができるので、移住計画を立てるのに役立ちます

移住体験ツアーなど、実際に移住先の雰囲気や暮らしに触れるのもよいでしょう。一泊〜二泊程度の短期間のものが多いですが、半年や1年ほどの中長期的な体験ができることも。

移住先のことを十分理解しておけば、こんなはずじゃなかった!と後悔することも少ないはずです。

スキルを身につける

田舎には仕事がないわけではありません。しかし、都会に比べると限られてしまうことは事実です。スキルがあれば都心と変わらず仕事を得られることもあるので、可能な限り使えるスキルを身につけておくとよいでしょう。

都心での経験や資格が役立つことも。思い描く理想の田舎暮らしを実現するために必要なスキルや資格は、都心の方が身につけやすいかもしれません。

まとめ

田舎でできる仕事や、移住に関する基本的な知識をお伝えしました。田舎暮らしで理想の生活をするためには、仕事選びも重要です。自分の理想の生活をしっかり思い描いて、目的に合った移住先と仕事を見つけていきましょう。

都会を出て田舎で0円生活はじめました』には、著書の田村余一さんが青森で自給自足生活するリアルな日常が綴られています。お金をほとんど使わずに、生き生きとした毎日を過ごす田村さん一家。田舎の事情も楽しく語られているので、移住を考える人にも役立つ1冊です。


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