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日本円と外国の通貨の価値はどうやって決まっている?為替のシステムについて解説

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今の時代、海外の商品が欲しければインターネットでボタンを押せば簡単に買い物ができます。

でも不思議なのが、国ごとでお金の単位が違うのに、世界中の商品を買えますよね。
では単位が違うお金のシステムは、どうやって成立しているのでしょうか。

そこで今回は、経済を分かりやすく解説した本、『東大生が日本を100人の島に例えたら面白いほど経済がわかった!』から、内容を一部抜粋してご紹介します。
お金の仕組み理解するためにも、ぜひ記事をご確認ください。

お金が無い時代は物々交換が主流

国と国との間で商品の取引がおこなわれることを貿易といいます。

例えば、二ホン島とあめりか島という2つの島があるとします。ある日、あめりか島が船で海に出ると二ホン島にたどりつき、島同士の交流がはじまりました。

あめりか島の住民は二ホン島の住民が着ているTシャツを見てほしくなり、二ホン島の住民もあめりか島の住民のTシャツがほしくなりました。そこでお互いの住民は着ていたTシャツを交換することで、違う国の商品を自分の国に持ち帰ることになりました。

これがニホン島とあめりか島の貿易のはじまりです。

お金は貿易の時短アイテムになる

以前は物々交換で貿易が成立していましたが、計算がややこしくなることが難点でした。

そこで時短アイテムとして登場したのが、お金です。

貿易を進めているなかで、二ホン島の通貨である「エン」や、あめりか島の通貨「どる」が登場します。
ここではわかりやすいように、二ホン島の食料・モノ・サービスのすべてをニホン車」とします。同じように、あめりか島の食料・モノ・サービスのすべてをあめ車」とします。

基準として「二ホン車1台=あめ車1台」で交換するくらいが、お互い納得している条件です。いま、二ホン島では二ホン車1台が100エン」、あめりか島ではあめ車が1どる」で売られています。

もしも「二ホン車1台」と「あめ車1台」が交換するのにちょうどいいのであれば「100エン」と「1どる」(為替レート)で交換するのがちょうどいいということですよね。

このように、モノやサービスなどの価値を明確にし、貿易しやすくするための仕組みが「お金」です。お金は「異なる価値も媒介できる超便利な時短アイテム」だと考えられています。

為替レートはモノのほしさや価値で変わる

二ホン島では二ホン車1台が100エン」、あめりか島ではあめ車が1どる」で売られている場合は「100エン」と「1どる」という為替レートです。

ところが、この為替レートは日々変動しています。1どるが130エンになったり、80エンになったりすることがあるのです。

為替レートは、どうして毎日変わるのでしょうか。

それは、お互いの島のモノやサービスの質レア度にあわせて変わっていきます。

例えば、二ホン車の質がよければ二ホン車をほしがる人が増え、二ホン車の価値が上がります。

すると、交換条件は「二ホン車1台とあめ車1台」だったのが「二ホン車1台とあめ車2台」と変化していきます。

2つの島の間で「相手の島のモノをほしいと思う気持ち」「自分の島からモノを差し出してもいいと思う気持ち」によって交換条件は変わります。

現実でも1ドル=100円→200円→300円のような変化は、1ドルの値段が上がっているのでドル高」または「円安」と呼んでいます。

為替市場でエンの価値が上がるのはどんなとき?

円安がつづくと、みんなの生活にも悪い影響がでてきます。
一方、円高になると円の価値が上がるため、同じ商品を買っても円安に比べて安く手に入ります。

では、世界中の通貨の取引所である為替市場」で、二ホン島の通貨「エン」の価値が上がる(円高)のはどんなときでしょうか。

エンの価値が上がるのは以下の状況のときと考えられます。

  1. 海外二ホン島のものが売れるとき
  2. 二ホン島の政治が安定しているとき
  3. エンを持っていた方が儲かりそうなとき

このような状況になると、二ホン島の通貨「エン」に価値が出てきます。
日本としてはエンの価値が上がると、生活に良い影響が出るでしょう。

まとめ

はじめて貿易をおこなったときの物々交換も、為替レートが決まってからの商品交換も根本的な理解は変わりません。
お互いが納得した条件で、国と国が取引をしているというです。

為替レートは、お互いの島のモノや質、レア度に合わせて価値が高くなり日々変わります。円の価値が高くなると、外国の色々な商品を安く変えるので、経済的に良い影響が出るのです。

このように『東大生が日本を100人の島に例えたら面白いほど経済がわかった!』では、このような少し難しい経済の話を、わかりやすい例えを用いて解説しています。興味がある方は、ぜひ本書をご覧ください。


東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった! ムギタロー(著)、井上智洋、望月慎(監修)

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