仕事が楽しくないと、頑張っても成果が出ず、徒労感ばかりが募るように。そんな毎日から抜け出すために必要なのは「アウトプット」です。シリーズ累計90万部の『アウトプット大全』の超実践的コミック『もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら』著者の精神科医・樺沢紫苑が解説します。
「仕事が楽しくない」のは危険なサイン
最近どうも調子が悪い。身体が重く、頭がぼーっとしている。何をやってもうまくいかない。「成功したい!」と漠然と思って頑張ってきたのに、全然報われないじゃないか……! もし、仕事をするうえでそんな思いを抱いているのなら、あなたはすでに「社畜ゾンビ」なのかもしれません。
社畜ゾンビとはこのコミックに登場する造語で、「物事への意欲や思考のまとまりがなくなり、混濁する状況が続く病。倦怠感、思考力、言語能力の低下によりパフォーマンスが著しく低下する。またそれにより、働くこと、生きることへの意欲も低下してしまうこともある」と定義しています。
ではここで、あなたが社畜ゾンビかどうかを見分ける、ふたつの重要な質問をします。
・あなたは、仕事に楽しさを感じますか?
・あなたの仕事は、「やらされ感」「自発的」のどちらですか?
「楽しくない」「やらされ感」と答えた人は、まさに「社畜ゾンビ」かその予備軍といえるでしょう。「やらされ感」の仕事に楽しさを感じることができないと、心と体に疲労が蓄積していきます。次第に精気を失い、表情も乏しくなり、まるでゾンビのような状態になってしまうのです。
頑張っても、頑張っても、結果が出ない。会社から評価されない。あがけばあがくほどに、底なし沼に落ちていくような状態です。そうなると、仕事も人間関係も、何をやってもうまくいかなくなってしまいます。
「受け身」の姿勢が社畜ゾンビを生む
社畜ゾンビ化する理由は、インプットばかりで、アウトプットができていないことにあります。言われたことを言われた通りにやるだけの「受け身」の仕事は、「自分らしさ」を発揮する余地もなく、楽しくなくて当然。仕事=「つらくて苦しいもの」になってしまっては、成果が上がるはずもありません。
社畜ゾンビ脱出のカギは「アウトプット」
話す、書く、行動する
では、どうすれば仕事が楽しくなり、社畜ゾンビの状態から脱出することができるのでしょうか。答えは「アウトプット」です。
というのも、あなたがどれほど優秀で、能力があり、他人の何倍も努力していたとしても、それをアウトプットして、「言葉」や「行動」で伝えない限り、あなたは理解されることはないのです。
だから、話す、書く、行動する。自分の考えを話す、書く。自分で考え、自分で決断し、自分から提案し、自分から動く。人間関係も、自分から行動する。こうして、インプット中心からアウトプット中心へと切り替えることで、社畜ゾンビ化の道を断ち切る、あるいは、社畜ゾンビから脱出することができるのです。
アウトプットの第一歩は「話す」こと。まずは、昨日あった出来事を誰かに話すだけでOK。「読んだこと」「聞いたこと」「体験したこと」を誰かに聞いてもらいましょう。1週間でも続ければ、小さな変化が必ず得られるはずです。
人生はアウトプットで変わる
こうした「話す」「書く」「行動する」「伝える」というアウトプットの重要性と、その具体的な方法をまとめたのが『学びを結果に変えるアウトプット大全』(2018年)です。実際、アウトプットを始めて「仕事が楽しくなった」という読者が続出。「会社での評価が高まった」「仕事でほめられることが増えた」「昇進した」など、驚くほどの変化を多くの読者にもたらしました。
そして、同書を完全オリジナルストーリーで漫画化したのが『もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら』です。普段ビジネス書を読まない人でも、短時間でわかりやすくそのエッセンスを吸収できます。ビジネス書を読む気力もないほど追い込まれている人にこそ、ぜひ手に取っていただきたい1冊です。
人生は、アウトプットで変わります。仕事や勉強をアウトプット中心に切り替えるだけで、あなたの自己成長は飛躍的に加速し、計り知れない能力を発揮することができるのです。やらされ感でいっぱいの毎日に別れを告げ、自分の成長を実感したいなら、ぜひこのタイミングで一歩を踏み出してください。
この記事は、”もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら” 樺沢紫苑(著)・齋藤邦雄(漫画) の新刊コラムです。