1日のうちの大半を占めていることの多い仕事。お金を稼ぐため、夢を実現するためなど目的はさまざまあると思いますが、「なんとなく今日仕事休みたい」と思った経験のある人もいるのではないでしょうか。
しかし、なんとなくで仕事を休んで良いものなのか、どんな理由を話せばいいのかわからず休む選択肢を取れていない人も多いかもしれません。
しかし、なんとなく仕事を休みたいという気持ちを放置するとうつ病などの精神的な病気の発症につながる可能性もあるため注意が必要です。
今回は、Jam氏の著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』をもとに、なんとなく仕事を休みたいと思う原因から対処法まで詳しく解説します。休みときにおすすめの理由や最低限守るべきマナーも併せて紹介するので、参考にしてください。
目次
「なんとなく仕事休みたい…」と思う人にある5つの原因
まず、なんとなく仕事を休みたいと思ってしまう人によくある原因を紹介します。該当するものがないか、チェックしてみてください。
1.重要な商談や会議に出たくない
1つ目は、その日に重要な商談や会議など出たくないイベントがある場合です。売上を大きく左右する商談や、たくさん意見を求められる会議などは大きなストレスを感じる人も少なくないはず。
とくに、会議や商談などで失敗した経験がある場合には出たくないという思いが強くなりやすいです。そのため、会議や商談など自分の苦手なイベントがあることは仕事を休みたいと思う原因のひとつといえます。
2.職場の人間関係が悪い
職場の人間関係の悪さも、仕事を休みたいと思うときによくある原因のひとつ。休憩室で陰口が飛び交っていたり、毎回意見がぶつかり合ってしまう人がいたりなど職場の人間関係に悩みを抱えている場合、誰でも仕事に向かう足は重くなるものです。
悩みの種である相手と関わる時間が短いのなら良いですが、仕事中に大半の時間を共にするのであれば仕事を休みたいと思い始めるのは当たり前のことかもしれません。
3.パワハラやいじめを受けている
上司からパワハラを受けていたり、同僚や先輩からいじめや嫌がらせを受けたりしている場合も、仕事を休みたいと思いやすいです。
パワハラやいじめは、精神的に大きなダメージを受けるもの。そのため、我慢しているとうつ病などの精神的な病気を発症してしまい、仕事を長期間休まざるを得なくなるケースも少なくありません。
パワハラやいじめを受けている場合は、できる限り早めに適切な対処を講じることが大切です。
4.仕事量が多すぎる
仕事量が多すぎることも、仕事を休みたいと思いやすい原因のひとつです。任されている仕事を就業時間内にさばき切れず残業続きの毎日を送っているのであれば、それが仕事を休みたい大きな原因となっている可能性が高いです。
自分の力量に見合わない仕事を任されている場合には、上司に相談して仕事量を調整してもらいましょう。
5.仕事にやりがいを見い出せない
仕事にやりがいを感じられないことも、なんとなく仕事を休みたいという気持ちにつながりやすいです。
仕事にやりがいを感じないと、モチベーションの維持が難しくなります。そのため、だんだんと仕事に行くことに対し、面倒・辛いという気持ちが出てきます。
このような気持ちを抱えたまま仕事を続けていると、なんとなく休みたいと感じるようになりやすいです。
なんとなく仕事を休みたいと感じるときに試したい6つの方法
「なんとなく仕事を休みたい」そう思っても、さまざまな理由があり休めない人も多いでしょう。しかし、仕事を休みたいという気持ちを抱えながら働くのは辛いですよね。
そこで、ここからは仕事を休みたいと感じる気持ちを抑える方法を紹介します。簡単にできるものもあるので、実践しやすいものから試してみてください。
1.仕事終わりに楽しみを作る
1つ目は、仕事終わりの楽しみを作ることです。仕事終わりに楽しみなことがあれば、休みたい気持ちを抑えて出社しやすくなります。
楽しみの内容は、好きなスイーツを1個買って食べる、カラオケに行くなど自分の気持ちが高まるものにするのがおすすめです。
2.信頼できる相手に相談する
なんとなく仕事を休みたいと思うときには、信頼できる相手に気持ちを打ち明けるのも一つの手です。自分の中で休みたいという気持ちを抱え続けていても、辛さに変化していくだけで良いことはありません。
しかし第三者に話を聞いてもらうと自分の気持ちを整理できるため、心が少し軽くなります。また、相談した相手から解決に向けて有効なアドバイスがもらえるかもしれません。そのため、なんとなく仕事を休みたいと感じる日々が増えていると思う人は信頼できる第三者に相談してみましょう。
3.食事や睡眠をしっかり取る
なんとなく仕事を休みたいと思っている人は、栄養バランスが偏った食事を取っていたり睡眠不足になっていたりするケースも多いです。
十分な食事がとれていないと、日中の活動に必要なエネルギーが不足してしまい身体が正常な働きをしなくなってしまいます。さらに、睡眠不足は自律神経や体内のホルモン分泌に悪影響を及ぼす可能性も。これにより、身体的・精神的疲労が蓄積してしまいやすく仕事を休みたいと思うようになりがちです。
食事や睡眠をしっかりと取れていない人は、食事内容や睡眠の質改善に向けて行動してみましょう。
4.我慢せずに自分を守る
仕事を休みたいと思う原因がパワハラやいじめ、多すぎる仕事量などである場合、休みたい気持ちをただ押さえつけるのは良い手とはいえません。
給料は我慢料という言葉もありますが、仕事だからといってすべてを我慢しなければならないなんてことはありません。我慢し続けた結果、精神的な病気を発症してしまう可能性もあります。
職場で不当な扱いを受けているのなら、自分を守ることを第一に考えて信頼できる相手にできる限り早く相談するのが大切です。
5.疲れる前に休む
なんとなく仕事を休みたいときは、疲れが溜まり始めているサインである可能性も。そのまま働き続けてしまうと体調を崩してしまったり、普段は起こらないようなミスを連発してしまったりすることが考えられます。
疲れを感じたら休むのではなく、疲れを感じる前に休むようにしましょう。
6.休職や転職を検討する
なんとなく仕事を休みたいと思う日々が多い場合は、休職や転職も考えてみましょう。仕事を休みたいと感じてしまう理由はさまざまですが、職場環境や人間関係、仕事内容などが自分に合っていないケースも多いです。
ここまで紹介した方法を試してみても一向に休みたい気持ちが継続する場合には、休職や転職を検討したほうがよいかもしれません。
仕事を休むときに最低限守るべきマナー
前項では仕事を休みたいと感じるときの対処法を紹介しましたが、どうしても休みたい気持ときには休む選択を取ることも重要です。
しかし、仕事を休むときには最低限のマナーを押さえないと職場に多大な迷惑がかかったり、周囲からの評判が悪くなってしまったりする可能性があります。
ここでは、仕事を休むときに最低限守るべきマナーを紹介します。
1.前日・当日に休むことを伝えるときには電話を使用する
休むと決めたのが勤務前日もしくは当日である場合、職場への連絡には電話を使いましょう。メールでの連絡は誠意が伝わりづらく、社会人としてのマナーがなっていないと思われる可能性があるからです。
また、当日の場合は始業時間の10~15分前に連絡を入れましょう。早すぎる時間帯に電話をかけても、誰も出勤していない可能性があるからです。
休むことを伝えるときには「急な連絡となり申し訳ございません」や「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」など、一言添えると相手からの印象も良くなります。
2.休みたい理由と復帰できそうな時期を伝える
連絡をするときには、仕事を休む理由と復帰の目安を簡潔に伝えることも大切です。休む理由や復帰の目安がわからなければ、現場の計画をどう立て直せば良いのか見当がつきません。
そのため、休む理由と復帰時期の目安は連絡の段階でしっかりと伝えるようにしましょう。
3.無断欠勤をしない
どのような理由であれ、無断欠勤だけはしないようにしましょう。無断欠勤をすると、職場の人からマイナスな印象を持たれてしまうだけでなく、現場の業務進行に大きな支障をきたす可能性があるからです。
職場の人間関係が悪いのだとしても、休むときには電話をかけて休むことを伝えるようにしましょう。
4.次回出社時に休んだことに対する謝罪とお礼を伝える
仕事に復帰する際、同僚や上司に謝罪とお礼を伝えることも大切です。自分が仕事を休んだとき、職場の同僚や上司は忙しい思いをしたり残業をしたりした可能性があります。それにもかかわらず、休んだ事に対する謝罪やお礼が何もないと周囲から悪い印象を持たれてしまいます。
余計なストレスを増やさないよう、復帰するときには「急に休んでしまい、大変ご迷惑をおかけいたしました。お気遣いいただき、ありがとうございました」など、職場の人へ休んだことに対する謝罪とお礼を伝えるようにしましょう。
5.必要であれば代役を見つけておく
その日のうちに対応しなければならない業務がある場合には、代役を見つけることも大切です。自分の業務を代わりに行ってくれる人がいないと、業務の進行に大きな支障をきたす可能性があります。
代役が見つからなくても上司に言えばうまく調整してくれるとは思いますが、休むのであればできる限り代役を探す努力はしましょう。
なんとなく仕事を休みたいときにおすすめの理由と具体例
仕事を休むときには、休む理由や復帰時期を伝えるのが大切だと説明しました。しかし、なんとなく休みたいと感じる場合にはどのような理由を使えばよいか悩んでしまう人も多いはず。
そこで、ここからはなんとなく仕事を休むたいときにおすすめの理由と具体例を紹介します。
1.自分や家族の体調不良
最もおすすめなのは、自分や家族の体調不良を理由に休むことです。仕事に行けない状態であることがわかれば、上司も休むことを快く受け入れてくれるでしょう。
説明する際には38℃の熱がある、頭痛や吐き気がひどい、子どもが熱を出して看病が必要になったなど、具体的に説明するとよいでしょう。
2.修理・点検の立ち会い
自宅の修理や点検の立ち会い、自宅で起きたトラブルなども休む理由としておすすめです。
水漏れの修理で立ち会いをしなければならない、家の鍵を失くしてしまい外に出られないなどと伝えれば、休むことを認めてくれるでしょう。
しかし、場合によっては丸1日休む必要があるのか問われることもあるかもしれません。その場合には「修理の終了目途がわからないため念のため1日休ませてほしい」「午前中には解決できるため、午後は出勤できる」などと伝えるとよいです。
3.家庭の事情
「姉に頼まれて急遽子どもをあずからないといけなくなってしまった」など、家庭の事情を理由に休むのもおすすめです。家庭の事情は、他人が安易に踏み込めないもの。そのため、上司にも納得されやすいです。
ただし、あまりにも重大な内容にしてしまうと過剰に心配されてしまうため、大きな話にし過ぎないように注意しましょう。
なんとなく仕事を休みたいと思う気持ちが続く場合は精神的な病気の可能性も
なんとなく仕事を休みたいなという気持ちが一時的なものであれば良いですが、長期間思ってしまっている場合は注意が必要です。
とくに以下のような症状がある場合、うつ病などの精神的な病気を抱えている可能性があります。
- 常にだるい
- 何もないのに涙が溢れてくる
- 急に息苦しくなる
- 食欲がない
- 何事に対してもやる気が起きない など
上記のような症状がある場合には放置せず、できる限り早めに病院を受診しましょう。また、上記の症状がなくても仕事を休みたいという気持ちが継続している場合には念のため受診しておくと安心です。
まとめ
今回は、なんとなく仕事を休みたいと思うときに多い原因や対処法、休みときにおすすめの理由まで詳しく解説しました。
なんとなく仕事を休みたいと思う気持ちは、働いていれば誰しもが経験するもの。一番良いのは休むことですが、どうしても休めない人は仕事終わりに楽しみを作ったり、食事や睡眠を十分にとるようにしたりなどの対処を講じるのがおすすめです。
仕事を休むときには自分や家族の体調不良、修理・点検の立ち会いなどを理由にすると上司からの納得も得やすいでしょう。
Jam氏の著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』では、本記事で紹介した内容以外にも仕事を休みたいときに役立つ考え方や対処法が多数掲載されています。なんとなく仕事を休みたいと思う状況が続いている人は、本書を手に取ってみてください。