バイトで2度クビ、就活は70社不採用、自己投資で400万円借金、ストレスでうつ状態……。そんな人生を劇的に好転させたのは、「人生がうまくいく考え方」へのマインド転換だった! 大手企業会社員の傍ら英語学習オンラインサロンを主宰するDAISUKEさんの、実体験から生まれたメソッドとは?
目次
人生がうまくいくかどうかは考え方次第
失敗ばかりだった10~20代
人生がうまくいく考え方と、うまくいかない考え方があります。そのことに気づいたのは、なにもかもうまくいかない人生から脱却した僕自身の実体験がきっかけです。
僕は帰国子女で、日本では英語系の高校・大学に通っていましたが、まわりとの英語レベルの差に愕然として挫折。向いていないバイトをして2度クビになり、就活では70社から不採用通知をもらい、仕事を転々としていました。人生の目標も見つからず、どうして自分ばかり不幸なんだと思ってしまう。セルフイメージがすごく低い状態でした。
そんな人生を変えたくて、藁にもすがる思いで猛勉強。自己啓発、心理学、スピリチュアルなどいろんな本を読みあさり、学びを実生活に活かすことを続けるうちに、少しずつ運気がよくなっていきました。
転機は、30代前半で自分に向いていない仕事にぶちあたったとき。学んだノウハウをフル活用して「自分を100%発揮できる仕事はなんだろう」と考えました。人と接するのはあまり得意ではないので、ひとりで完結して、自分の能力を活かせる仕事。そこで翻訳家という職業にたどり着き、8年ぶりに英語の勉強を再開したのです。
結局、翻訳家にはなっていないのですが、TOEIC 900点突破を機に、東証一部上場企業で英文事務の派遣社員として働けることに。そこから今の会社に「正社員として来ないか」と言ってもらい、英語を活かして安定収入も得ながら働いています。Twitterフォロワーは2万人で、副業で英語商材PRなどの企業案件、英語学習オンラインサロン、講演会などをやらせてもらっています。
「うまく考え方」と「うまくいかない考え方」
人生がうまくいく考え方ができている人は、人から喜ばれたり、ファンがついたり、そこから仕事につながったりします。反対に、うまくいかない考え方をしている人は、努力しても結果が出なかったり、数字には結果が表れていてもそれをうまく活かせずにいたりします。
人生がうまくいくのはどんな考え方なのか。僕が実体験を通して感じた「人生を変えるために必要なマインド」を7つご紹介します。
人生を変える7つのマインド
①「正しい努力」をするためのマインド
努力には「正しい努力」と「間違った努力」があります。正しい努力とは、100の行動をすれば300の結果が出る努力。つまり少ない努力で結果が出るということです。一方で間違った努力とは、100の行動をしても30の結果しか出ない努力。
間違った努力をしている人は、「こんなにがんばっているのに」と自分にベクトルが向いていて、まわりが見えていないことが多いです。自信がないので、数字に結果が表れていたとしても活かしきれません。僕は高校時代にTOEIC 845点をとっていましたが、まわりには900点や満点がたくさんいたので、どれだけ「すごいね」と言われても「たいしたことない」と言い続けていました。ネガティブなことばかり言っていると、そのうち誰もかまってくれなくなります。
正しい努力をすると、取り組んでいることがゲームのようにどんどん楽しくなり、継続できるようになります。英語学習であれば、長くて難しい英単語を暗号のようにして覚えたり。ポジティブな気持ちで取り組むことで、まわりからも応援されやすくなり、続ける原動力になります。継続はやがて結果に結びつき、自信になっていきます。
②自信がなくても結果を出すためのマインド
■自分との約束を守る
小さなことでも、約束をきちんと守る人は信頼されやすいですよね。それは自分も同じです。自分との約束は守り、守れない約束は最初からしないこと。たとえばTOEICを受けると決めたら、当日気が向かなくても必ず受けるようにします。
■悩んでもいいから行動する
僕が好きなGacktさんの言葉に、「知・覚・動・考(ともかくうごこう)」という言葉があります。なにかを学んだら、動きながら考える。行動だけが唯一結果を生みます。僕はTwitterを毎日更新していますが、たとえ反応がなくても、スベっても、一喜一憂せずにとにかく毎日やると決めています。
■自分に優しくする(インナーチャイルドを癒す)
自分を褒めることは大事。「いつもは30分なのに今日は10分しか勉強できなかった」と完璧主義になりすぎたり、「あの人はもっと勉強している」と人と比べたりはせず、「忙しいなか10分がんばった!」と褒めてあげましょう。
■人から「ありがとう」と言われることをする
人の仕事を手伝ったり、自分が知っていることを人に教えてあげたり。人に感謝されることをすると、相手から感謝の言葉や応援がもらえます。それが自信になり、次の行動につながっていきます。
■「自信」ではなく「他信」する
なかなか自信をもてなくても、まずは人を信じることから。人から褒め言葉をもらったら、素直に受け入れましょう。人からなにかを頼まれたときは、「あなたならできる」と思われているということを理解しましょう。
■目指したい人を応援する
「こうなりたい」と思える人がいたら、その人のがんばりをシェアしたり、誰かにおすすめしたり、積極的に応援しましょう。その人の考え方や行動パターンを学べるし、めぐりにめぐって自分自身もいろんな人から応援されるようになります。
③自分を最大限に活かすためのマインド
■自分の強みを知る
『うさぎとかめ』という昔話があります。うさぎが途中で寝ている間に、かめがゴールして競争に勝つという話ですが、実社会ではうさぎは競争で寝ません。真っ向から勝負するのではなく、自分の強みを活かす。かめなら水中で勝負する。そうしないと結果を出すのはなかなか難しいです。
自分の強みを知るには、こう考えてみてください。
・人から「すごいね」「もっとやったら?」とよく褒められることは?
・どんなことで親から怒られた?(長所は短所の裏返しです)
・時間を忘れてつい熱中してしまうことは?
■最善を尽くす(出しきる)
最初は上手でなくていいから、とにかく正しい努力をして最善を尽くす。今の自分を出しきると、不思議と新しい情報や知恵が入ってきます。最適なタイミングで人が助け船をくれるようになります。
■義理人情を大切にする
昔お世話になった人や困ったときに助けてくれた人のことは、ずっと忘れず大切にしましょう。すると、自分自身もまわりから大切にされ、応援されるようになります。義理人情を大切にせず、GiveよりTakeばかりでいると、人が離れていったり「誰も助けてくれない」と勝手に感じたりして孤独感に襲われます。
僕が英文事務の派遣社員をやっていたころ。英語の実務経験もオフィス経験もない31歳の僕を雇ってくれた会社に恩義を感じていたので、毎朝1時間早く出社して仕事することを1年近く続けていました。あるとき会社の事情で全派遣社員が契約終了になるという事態が起き、自分の送別会を開いてもらったのですが、その場にいたグループ会社の社長が僕にだけ「うちに来ないか」と言ってくださったんです。無職を前に奇跡的に今の会社の正社員になれたのは、お世話になった人や会社を大切にしてきたからだと思っています。
■覚悟を決める
最後はこれに尽きます。覚悟を決めて動かないとなにも変わりません。覚悟とは、どんな結果にも責任をもつこと。自分に「一生このままでいいの?」と問いかけて、動くなら今だと背中を押します。
覚悟をもち、自分の強みを活かし、身近な人を大切にしていると、不思議と人とのご縁に恵まれて人生が好転していきます。
④継続力をつけるためのマインド ~1日5分の習慣化~
僕が英検1級とTOEIC 965点をとるまでに最初に始めたことは、実は英語の勉強ではありません。1日5分未満の腕立て伏せです。5分が20分になり、1日100回以上を続けられるようになり、その習慣スキルを英文1日20分音読に転用。基本の20分音読が習慣化すると、ほかの学習も比較的ストレスなくできるようになり、それが英検1級とTOEIC 965点という結果につながりました。
大切なのは、「継続」に対する基礎力をつけること。最初から30分とか1時間とかやろうとすると難しいので、1日5分からスタートします。
「慣性の法則」は、最初の動き出しがもっとも難しく、勢いがつくと今度は止まるのが難しいという法則。大きいタイヤを転がすときを思い浮かべるとイメージしやすいです。その法則にのっとり、最初はスモールステップでOK。30日以内にやめるとその後が続かないので、最低30日は続けます。先にやる時間を決めて気合で30日続けるのではなく、先に30日続けることを決めて、確実に続けられる時間をやりながら決めるのがおすすめ。それが習慣化したら、時間を増やしていきます。
僕の英語学習では、最初の30日を乗り切るとすごく楽になり、半年経てば簡単に継続できるようになりました。
⑤継続力をつけるためのマインド ~継続力は性格ではなくスキル~
継続力は、生まれもった性格ではなく、誰でも習得可能なスキルです。自転車と同じで、最初は難しいけれど慣れれば簡単。
継続できないとき、「自分は向いていない」と思い込んでいませんか? すると潜在意識は「行動しないこと」を選択してしまい、継続力はいつまでも身につきません。継続力はスキルだと理解すると、「努力次第でできる」と考えるようになります。最初はうまくいかなくても、潜在意識には「成功している自分」のイメージがあるので行動し続けられ、それが大きな目標達成につながります。
オンラインサロンを900日運営するなかでも、目標を諦めない人は失敗しても着実に結果に近づいていっていることを実感しています。
⑥継続力をつけるためのマインド ~「やる気」よりも「仕組み化」~
やる気というのは瞬発的なもの。最初は高いけれど徐々に下がっていくのがふつうです。それを「自分はなんて意志が弱いんだ…」と思わないこと。継続に必要なのは、瞬発的なやる気よりも、少ない力で続けられる「仕組み」です。モチベーションに頼ると、低くなったときに負担が大きくなり続きません。
モチベーションが低いときでも続けられる「継続ルール」をつくり、「仕組み化」すること。それが継続力を身につける秘訣です。
ちなみに、オンラインサロン運営を通じて、モチベーションを維持する方法も見えてきました。
・勉強の成果をゲーム感覚で楽しくわかるようにする
・ひとりで勉強するより、仲間とつながって刺激を受ける
・目標となる人たちに囲まれる
・毎日の学びをアウトプット・共有し、学びを深めたり、仲間との絆を強くする
・一定の強制力を取り入れる
・目標は公表し、人に見てもらう
やっぱり、モチベーションが高い人とつながることが重要。SNSや英語コミュニティなどをうまく活用して、つながりをつくるのがおすすめです。
⑦継続力をつけるためのマインド ~今すぐできる習慣形成法~
■小さいステップからおこなう
最初は1日5分から。1分でもOKです。むやみに時間を増やさず、最低30日は続けます。
■やる時間を決める
比較的やりやすい時間にすることが大切。時間がとりにくい場合は、「ながら時間」や、いつ隙間ができるかを考えて「隙間時間」を有効活用しましょう。
■長い目で見る
習得したことが体に定着するには最低3~6か月はかかります。短期に習得したことは短期で忘れますが、長期で地道に習得したことは一生定着するので、短期間で結果を求めないこと。
■大きな目的をもつ
大きな目的は、長期的にモチベーションを維持するうえでの原動力になります。毎日1回以上は目的を意識する。できれば読み上げると、さらに効果的です。
■始めやすい儀式をつくる
イチローさんのバッティングのように、毎日同じ行動から入るようにすると始めやすいです。簡単にできる小さい儀式からスタートします。
■やめられない状況をつくる
ある程度の強制力があったほうが習慣化しやすいです。強制力を働かせるには、人とつながること。コミュニティやコーチングがおすすめです。
■目標を毎日意識する
「TOEIC 800点」などの目標を日記に毎日書いたり、唱和したり、勉強仲間と共有したりすることで、目標を意識し続けます。
人生がうまくいく考え方をすると、自分を活かしながらポジティブに努力できるようになります。それを継続し習慣化することで、本当に結果が出てくるし、結果が出始めると継続自体が楽しくなっていきます。習得したスキルや経験を最大限に活かせるようにもなります。
もし「人生うまくいかない」と悩んでいたら、まずはマインドを変えることから始めてみてはいかがでしょうか。
(画像提供:iStock.com/RichVintage)
DAISUKEさんのイベント動画が視聴できます。
https://www.sanctuarybooks.jp/event_doga_shop/detail.html?id=399
DAISUKE 幼少期に6年間をアメリカで生活。中学で帰国し、帰国子女が7割の高校に通うもあまりの英語レベルの格差に挫折。大学は向いていないバイトを選択し、居酒屋と家庭教師でWクビ。働くことへの自信を失い、バイトを転々とするも定着せず、その延長で就活するも70社から不採用通知。その後は完全歩合制の営業に挑戦するが1か月で挫折、自己啓発やMLMに投資し400万の借金をし、20歳半ばから英語とは無縁の時給850円の接客業で人生再スタート。 人生の転機は31歳、仕事のストレスで鬱状態になり自宅療養になったことをキッカケに、「自分の特性に合った仕事と勉強法」について模索。能力開発・心理学・自己分析にわたり、読んだ本は300冊以上。8年ぶりに英語学習を再開し、TOEIC900点突破を機に派遣社員で東証1部企業の英文事務に配属、のちに特別待遇で正社員に。 現在はTwitterフォロワー数2万人のインフルエンサーとして、【英語×習慣化×朝活】をテーマに発信、企業PRにも従事。TOEIC965点。英検1級。英語音読850日連続勉強中、朝活3時、腕立て200回も習慣化。日本初「積み上げ型」英語学習オンラインコミュニティ『DAISUKE英語音読サロン』 代表。在籍サロン生の約70名のうち、5名が英語学習の累積700日を達成、17名が累積365日を達成。