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仕事が遅い人の特徴・原因|速い人になるための具体的な改善方法も紹介

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑
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他の人と同じように作業をしているはずなのに、人より進んでいないという状況になり、「自分はなんでこんなに仕事が遅いのだろう?」と悩んでいませんか?

実は、仕事が遅い人は他の人がしていない思考や行動が原因で作業が遅くなってしまっているといわれています。

今回は、仕事が遅い人によくある特徴や原因を詳しく解説します。小鳥遊氏・F太氏著書の『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』から、仕事を早くするための具体的な改善策もあわせて紹介するので、参考にしてみてください。

この記事は書籍『 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 』の関連コラムです。

仕事が遅い人によくある特徴・原因8選

まず、仕事が遅い人によくある特徴や原因を紹介します。

1.細かい部分までこだわる

仕事が遅い人は、完璧主義の傾向があります。そのため、業務を進めるなかで他の人は気にしない細かい部分までこだわってしまうケースが多いです。

より良いものにしたいという思いは素晴らしいのですが、上司や取引先はそこまで細かい部分は気にしていないかもしれません。

場合によっては、質よりもスピード感のある仕事を求めている可能性もあります。しかし細部まで丁寧に取り組む人は、常に1つのタスクを終えるのに膨大な時間をかけてしまいます。

これにより、仕事が遅いと悪い評価をされてしまいがちです。

2.1人で抱え込んでしまう

仕事が遅い人は、頼まれた業務をすべて1人で抱え込んでしまいがちです。

仕事は、周囲とコミュニケーションを取りながら協力して進めていくもの。しかし、仕事が遅い人は周囲へ相談や質問をすることに苦手意識のあるケースが多いです。

そのため、わからないことがあったり初めての作業で自信がなかったりする場合にも自分で考えて答えを出そうとします。

また、依頼を引き受けすぎてしまい自分1人ではこなすのが難しい仕事量になったときにも、他者にヘルプを上手に出せないために自分で何とかしようとしてしまいがちです。

これにより業務をこなすのに膨大な時間がかかるうえ、余計なミスをして追加の作業に追われることになります。

3.ゴールがわかっていない

担当している業務のゴールを理解していないことで、仕事が遅くなっている可能性もあります。

どのような仕事にも、すべて明確な目的や目指しているゴールがあります。しかし、そのゴールを理解しないまま作業にあたると、不要な部分に時間を割いてしまったり目的とずれたものを創り出してしまったりすることも。

そのため、1つの仕事を終えるまでに多くの時間を費やすことになりやすいです。

4.他責思考である

ミスをしたときに、他責にしてしまう人は仕事が遅い人になる傾向があります。他責思考の人は問題に向き合わないため、改善策や解決策を見いだせないからです。

対処法がわからないため、問題が起きたときにはいつも誰かに頼ることになってしまいます。いつまでも仕事をスムーズに進められないため、仕事が遅い人という認識を抱かれてしまいます。

5.要領が悪い

要領が悪いことも、仕事が遅い人の特徴です。

仕事は重要で緊急性の高いもの、重要ではあるが緊急性は高くないもの、重要ではないが優先すべきもの、重要性も緊急性もないものという主に4つに区別できます。

一番に取り組むべき仕事は重要で緊急性の高いものですが、要領が悪い人は優先順位を付けずに目に付いた仕事を手あたり次第にこなしてしまいがちです。

これにより、仕事は真面目にこなしているのに指定納期に遅れてしまうという事態に陥るケースも少なくありません。

6.自分のキャパシティを正しく把握できていない

仕事が遅い人は、自分のキャパシティを正確に把握できていない傾向があります。

キャパシティを正しく把握していないため、業務を依頼されたときには頑張ればこなせるだろうという軽い気持ちでどんどん引き受けてしまいます。

そして、引き受けてから自分の普段の作業量では終わらないことに気づくのです。

しかし引き受けた以上放り出すわけにもいかないため、何時間も残業をして作業に取り組むことになってしまいます。このことに周囲は気づいていないため、仕事が遅いと思われてしまいがちです。

7.記憶に頼っている

記憶を頼りに作業を進めることも、仕事が遅くなる大きな原因のひとつ。すべて暗記しておこうとすると、脳のリソースを使いすぎてしまいます。

さらに新しい情報を記憶したその時は良いですが、時間が経つにつれて記憶した情報は曖昧になっていくケースが多いです。

そのため、記憶だけを頼りに仕事を進めるとミスをする確率が高くなります。ミスをすると修正対応という本来なら必要のない工数が増えるため、仕事が予定通りに進まなくなってしまいます。

8.話すときに結論から始められない

仕事が遅い人は、相手に報告や相談などをするとき説明から始めてしまう傾向があります。

話をするときに説明から入ってしまうと、相手は着地点がどこなのか何をしてほしいのかがわかりづらいと感じてしまいます。

場合によっては相手との間に齟齬が生じたり、なかなか理解してもらえず何度も説明を繰り返すことになったりするケースも。これにより、余計な時間を割いてしまい必要な業務が滞ってしまう可能性があります。

仕事が遅い人から脱するための具体的な7つの改善方法を紹介

ここまで仕事が遅い人の特徴や原因を詳しくみていきました。実際に仕事が遅いと感じる人は、該当する項目も多かったのではないでしょうか。

しかし、仕事が遅い人もやり方次第で仕事が速い人になることは可能です。ここからは、仕事が遅い人を脱するための具体的な方法を7つ紹介します。

1.タスクごとに手順書を作り仕事を進める

1つ目は、取り組むタスクごとに手順書を作成してから作業を始めることです。まず、思い浮かぶタスクをすべて書き出してみましょう。

書き出したら、それぞれを完了させるまでに必要な手順をできる限り細かく書いていきます。

たとえば、プレゼン資料を上司に提出するのがゴールである場合の手順は次のようになります。

  1. プレゼン資料の下書きを作成
  2. 上司にチェックを依頼する
  3. 上司からの結果報告
  4. 上司からの返答をもとに修正
  5. Aさんにデザインチェックを依頼する
  6. Aさんからの結果報告
  7. Aさんからの返答をもとにデザイン修正し、上司に資料を提出する

手順を記載したら、次は工程ごとに誰が担当するものなのかを明確にしましょう。

上記の場合は、上司からの結果報告・Aさんからの結果報告は上司やAさんの仕事になることがわかります。

最後に、タスク全体と各手順に締め切りを設ければ完成です。手順書が完成したら、あとは手順書に沿ってタスクを1つずつ着実に進めていきましょう。

2.頑張らない予定を作る

予定を組むときには、頑張らずにできる程度の仕事量に抑えることも大切です。

仕事では、想定外の出来事が起こることもあります。予定をパンパンに詰めてしまうと、緊急で対応しなければならない仕事が入ってきたときにパニックになったり、仕事が終わらなくなったりする可能性が高いです。

そのため、頑張らない予定を立てることが大切です。まだできることがあると思っても我慢して、できる限り余裕を持たせたスケジュールにしましょう。

3.質よりも締め切りを取る

仕事が遅い人は、細かい部分までこだわり過ぎることで締め切りに間に合わなくなるケースも多いです。

自分が細かい部分までこだわってしまう傾向にあると気づいたら、質よりも締め切りを守ることに意識を向けてみてください。

締め切りを守ることは、仕事に対する大きな自信につながります。

逆に質にこだわって締め切りを守れないと、罪悪感に駆られて自分を必要以上に責めてしまったり、上司や取引先などの信用を失ったりして無価値感に陥りやすいです。

また、締め切りに対して大きなプレッシャーを感じるようになり、安心して作業に取り組めなくなる可能性もあります。

そのため、質よりも締め切りを優先して考えることが大切です。

4.仕事はすぐにパスする意識を持つ

引き受けた仕事は、すぐ誰かにパスをするという意識も大切です。

パスをするというのは、決して他人任せにするということではありません。自分で仕事をすべて抱え込んだままにしないという意味です。

仕事は自分1人で進めるものではなく、周囲と協力してゴールまで進めるもの。そのため、自分で仕事をすべて抱え込んでしまうと、業務がスムーズに進まなくなってしまいます。

できる限り周囲にパスを出すイメージを持って、作業にあたりましょう。

5.ミスをしない仕組み作りをする

仕事が遅くなる大きな要因として、ミスをしてしまうことが挙げられます。

ミスをしないようにと常に気を張っている状態ではミスは起こりにくいですが、神経を消耗するうえ、常に「何か間違えているのではないか、漏れがあるのではないか」と自分に疑念を抱いてしまいます。そのため、自信が徐々になくなってしまうのです。

ミスをしないように常に神経を尖らせるのではなく、ミスをしない仕組みを作りましょう。

たとえば資料作成時にタイプミスが多いのであれば、辞書登録機能を使って誤変換やタイプミスを防げるようにします。

会議の日付・時間を間違えてしまうのであれば、自分のメモとともに日付や時間に関する一次情報を確認できるものを保管しておくなど、ミスが少なくなる仕組みを考えましょう。

6.伝えるときは判決文を参考に話をまとめる

上司や同僚、取引先などに話をするとき、伝えたい内容がなかなか伝わらずに何度も説明をするはめになっていませんか?

そのような人はたいてい、結論から話せていません。そのため、相手が何が言いたいのかを理解しにくいのです。

誰かに報告や相談をするときなどは、結論から話し始めましょう。具体的にどのように話を進めればよいかわからない人は、裁判の判決文を参考にするとよいです。

裁判の判決文では、初めに結論として罪状を言い渡した後に理由を詳しく説明する形になっています。

そのため、上司や同僚などに伝えたいことがあるときには「○○の件ですが、○○のようにしたいと考えている。理由は~」といった形で話し始めるとよいでしょう。

7.相手を喜ばせることを意識する

仕事が遅い人のなかには、周囲に頼み事をするのが苦手ですべて1人で抱え込んでしまうために進捗が遅くなってしまう人も多いでしょう。

そのような人はまず、相手を喜ばせることを意識してみてください。

たとえば、Aさんが早く出社して掃除をしてくれていたとします。そのときに「おはようございます、綺麗にしてくださってありがとうございます。」と声をかけましょう。

Bさんのプレゼンがわかりやすかったと感じたのであれば、「伝え方がとても上手ですね、参考になります」と褒めてみてください。

誰でも他者に褒められたり感謝されたりすると、嬉しい気持ちになるうえ相手に対して好印象を抱きます。

日頃から周囲に気を配り相手を喜ばせることを意識して行うことで、いざ頼み事をしたときにも相手も喜んで手伝ってくれるでしょう。

周囲に頼み事をしづらいと感じている人は、まず周囲に気を配り相手が喜ぶことを意識的に行ってみてください。

まとめ

仕事が遅い人の特徴・原因には、細かい部分までこだわり過ぎたり、1人で抱え込んでしまったりすることなどが挙げられます。しかし、仕事が遅いのはやり方次第で改善することが可能です。

タスクごとの手順書を作ったり、質よりも締め切りを守ることを意識したりなど今回紹介した改善策を実践していけばスピードは自然と上がっていきます。

本記事で紹介した改善策は7つですが、小鳥遊氏・F太氏著書の『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』では仕事のスピードを上げるために必要な思考や具体的な方法が数多く紹介されています。

仕事が遅いのをどうにかしたい、仕事を早くこなせる人になりたいと思っている人は本書を読んで1つ1つ対策を講じてみてください。

この記事は書籍『 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 』の関連コラムです。