「失敗したら周りにどう思われるだろう」
「チャレンジしたいけど、うまくいく自信がない」
こんな悩みを持っている人は少なくありません。しかし、失敗を恐れることで、かけがえのない成長の機会や新しい可能性を逃してしまっているかもしれないのです。では、失敗を恐れず、前向きに挑戦していくには、どうしたらよいのでしょうか?
この記事では、失敗を恐れない人の特徴や、そのマインドセットを身につけるための方法について解説します。少しずつ目標のハードルを上げていく考え方や、失敗をポジティブにとらえるためのヒントなど、すぐに実践できる5つのアプローチもご紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
目次
失敗を恐れない人の特徴
失敗を恐れない人の特徴には以下の5つがあります。
- 失敗を学びの機会としてとらえている
- 完璧主義ではない
- 自己肯定感が高い
- 批判も成長のきっかけだととらえている
- 長期的な視点を持っている
それぞれ詳しくみていきましょう。
失敗を学びの機会としてとらえている
失敗を恐れない人は、失敗を単なる過ちではなく、貴重な学びの機会として捉えています。たとえば、プレゼンテーションで緊張して上手く話せなかった場合、次回に向けての改善点を見つけ出す機会だと考えます。
失敗は成功へのステップであり、成長のための糧です。このような姿勢があるからこそ、失敗を恐れずに新しいことに挑戦できるのです。
完璧主義ではない
完璧主義者は些細なミスも許せず、つねに100点満点を目指そうとします。しかし、失敗を恐れない人は「まずは行動すること」を重視し、多少の不完全さは許容します。たとえば、新しい趣味を始めるときも、最初は上手くできなくても気にせずに楽しむことができます。
このような柔軟な姿勢があるからこそ、失敗を過度に恐れることなく、様々なことにチャレンジできるのです。「まずはやってみる」という行動重視の考え方を持っており、ある程度の準備ができた段階で行動を起こし、実践の中で改善していく方が、効率的に目標を達成していくのです。
自己肯定感が高い
自己肯定感が高い人は、自分自身の価値を認めており、失敗しても自己評価が大きく揺らぐことはありません。自分の強みや弱みを理解し、失敗もその一部として受け入れることができるのです。
自己肯定感が高いことで、他者からの評価に左右されず、自分自身の基準で物事を判断できるため、より主体的に行動することが可能になります。このため、失敗を恐れることはないのです。
批判も成長のきっかけだととらえている
批判を受けても、それを成長のきっかけとして捉えることができる人は、失敗を恐れません。批判には改善すべき点や新たな視点が含まれていることが多く、それらを素直に受け入れることで、自分自身の成長につなげるのです。
たとえば、上司から厳しい指摘を受けても、その内容から改善点を見出し、次につながる学びを得ようとします。 このような姿勢があるからこそ、批判を恐れずに積極的に行動を起こすことができるのです。
長期的な視点を持っている
失敗を恐れない人は、目の前の失敗にとらわれるのではなく、人生全体の中での一つの出来事として捉えることができます。短期的な結果だけを見ると失敗に感じることも、長期的には成功への過程だったということもあるのです。
たとえば、就職活動で不採用になっても、それを人生の終わりとは考えず、より良い機会につながるステップだと考えることができます。このような長期的な視点があるからこそ一時的な失敗に過度にとらわれることなく、前に進み続けることができるのです。
失敗を恐れないことで得られるもの
失敗を恐れないことで得られるものがあります。詳しく見ていきましょう。
成長と学びの機会
失敗を恐れないことで得られる最大の価値は、成長と学びの機会です。失敗を恐れずに行動することで、さまざまな経験を積むことができ、それぞれの経験から新しい気づきや学びを得ることができます。
たとえ新しいプロジェクトにチャレンジして失敗したとしても、その過程で得た必要なスキルや知識があり、改善点も把握できます。失敗を恐れずに行動する人は、つねに新しい学びの機会に恵まれるので、結果として周囲の人よりも早いペースで成長することができるのです。
挑戦する勇気
失敗を恐れないことで培われるのが、新しいことに挑戦する勇気です。失敗を恐れないということは、結果がどうなるかわからない状況でも一歩を踏み出せるということです。興味のある分野への転職や、新しいビジネスの立ち上げなど、大きな決断が必要な場面でも前向きに検討できます。
挑戦する勇気があることで、自分の可能性を広げ、新たな成功体験を積むことができるのです。
自分の人生を生きているという実感
失敗を恐れて行動を起こさないということは、他人の期待や社会の常識に縛られて生きているということです。一方、失敗を恐れずに自分の意思で選択し行動することで、人生の主役として生きているという充実感を味わうことができます。
キャリアチェンジや留学など、大きな決断には不安が伴いますが、その選択によって新たな道が開けることもあります。失敗を恐れないことで、自分自身の人生に対する責任と誇りを持つことができるのです。
失敗を恐れないようになる5つの考え方
ここからは、失敗を恐れないようになるための考え方を紹介していきます。
- 少し頑張れば達成できる目標を設定する
- ハードルを徐々に高くする
- 周囲のサポートに頼ってみる
- 失敗ではなくエラーだと考える
- 失敗をポジティブにとらえる
ぜひこの考え方を身につけて失敗を恐れない自分に変わっていきましょう。
1.少し頑張れば達成できる目標を設定する
失敗を恐れて挑戦できないのは、目標が高すぎるのかもしれません。新しいことにチャレンジすると脳内でドーパミンが出て学習機能が高まり、自己成長につながります。しかし、高すぎたり難しすぎたりする目標は、「危険領域」として恐れや不安が大きくなってしまうのです。
たとえば、運動習慣のない人がいきなり富士山に登るのは無謀に感じます。高尾山くらいから始めて登山に慣れていこうと思うのが妥当ではないでしょうか。この場合、富士山に挑戦するのは「危険領域」であり、高尾山から始めるのは自己成長につながる「学習領域」になります。
失敗が怖いのは、「危険領域」に突入しているからかもしれません。目標を実現可能で少し頑張れば達成できるものにすると、ドーパミンを分泌させながら、また楽しみながらチャレンジできるようになります。また、小さな成功体験を重ねていくことで、挑戦する勇気も育っていくのです。
2.ハードルを徐々に高くする
失敗を恐れている人は、いきなり難しい課題に挑戦しすぎかもしれません。大きな目標に到達するために、3段階くらいに分けて少しずつ難しい課題に挑戦するようにすると、失敗を恐れる気持ちが少なくなります。
徐々にハードルを上げていって、「少し難しいけれど頑張ればなんとかなりそうな課題」をクリアしていくと、結果として大きな目標を達成できるようになります。段階的にステップアップすることで、失敗のリスクを最小限に抑えながら成長することができるのです。
3.周囲のサポートに頼ってみる
一人でやろうとすると、どうしても恐怖が大きくなってしまいます。家族や信頼できる友人に相談してみましょう。経験者からのアドバイスをもらえたり、失敗したときのフォローを約束してもらえたりすると、挑戦する勇気が湧いてきます。定期的に相談できる相手やメンターを見つけることもおすすめです。
また、同じ目標を持つ仲間を見つけることで、お互いに励まし合いながら成長できます。失敗しても一人ではないという安心感があれば、より積極的にチャレンジできるようになるのです。
4.失敗ではなくエラーだと考える
失敗をするとそこで終わりだと思うかもしれませんが、うなくいかないことや不本意な結果はすべて「エラー」だと考えれば恐れる気持ちがなくなります。エラーが出たら原因を調べ、対策をして再挑戦すればいいだけのことだからです。
このように考え方を少し切り替えると、失敗など存在しない、トライ&エラーで自己成長を繰り返す楽しい人生になります。エラーは成功の糧です。恐れることなくチャレンジしていきましょう。
失敗を恐れて新しいことに全く挑戦しない人と、エラーを恐れずトライの回数を増やす人を比べたら、トライの回数が多い方が圧倒的に自己成長ができるのです。
5.失敗をポジティブにとらえる
失敗はネガティブなものとして捉えられがちですが、それ自体が貴重な学びの機会でもあります。成功ばかりでは得られない教訓や経験は、多くの場合失敗から生まれます。自分自身の失敗も成功へのプロセスと捉え直すことで、新たな挑戦への意欲が湧いてくるのです。
失敗したときは「何を学べたのか」「次はどうすればより良くなるか」を考えることで、前向きな気持ちを保つことができます。この考え方を習慣化することで、失敗を恐れない強い心が育っていきます。
失敗を恐れない自分に変わりたいなら行動してみよう
新しいことに挑戦するのは、誰でも勇気が必要になります。チャレンジして失敗のリスクをとるくらいなら、今のままの安定がいいと考える人は多いかもしれません。しかし、チャレンジのないところに自己成長はありません。
まずは小さな挑戦から始めてみましょう。行動してみることが大切です。ただし、たくさん本を読んだり、セミナーを受講したりしてインプットをしても、アウトプットしなければ現実は変わりません。アウトプットを中心にすると、自己成長が飛躍的に加速します。
精神科医である樺沢紫苑氏の著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』では、脳科学に裏付けられたアウトプットの方法を紹介しています。変わりたいと思ったら、この本を参考にして正しいアウトプット術をぜひ参考にしてください。