「人と比べて落ち込んでしまう」
「仕事が長続きしない」
「些細なことが気になってしまう」
HSPでこのような悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。HSPは生まれ持った特性で、全人口の15%~20%いると言われています。5人に1人がHSPで、生きずらさを感じているのです。この記事ではHSPの特徴や長所、楽になる7つの方法を解説します。人間関係が上手くいかない方や、HSPを少しでも楽にしたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
HSPってどんな人?5つの特徴を解説
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、「感受性が強い人」「とても敏感な人」のことです。
- 光や音に敏感
- 周囲の視線が気になる
- 小さなことでも深く考えてしまう
- 人混みや大人数が苦手
- 他の人が怒られているのを見るとドキドキする
といった特徴があります。それぞれ詳しくみていきましょう。
1.光や音に敏感
HSPは光や音に敏感です。ほかにも匂いや気候の変化など五感で受ける刺激に影響を受けやすいです。時計の針の音、眩しい蛍光灯などを苦痛に感じたり、その場から逃げたくなったりします。HSPにとって強い光や大きな音は精神的にストレスに感じます。刺激に大きく反応するのが特徴です。
2.周囲の視線が気になる
HSPは周囲からの視線や評価が気になります。周りと比較して落ち込んだり、仕事で少し怒られたら「自分は必要のない人間だ……」と過剰に気にしたりする傾向が強いです。
HSPは「自分の価値=他人からの評価」と捉えているので、自分の感情を抑えて、他人に流されることが多いです。周囲の視線や評価を気にしすぎて、ストレスを感じ身動きが取れなくなってしまいます。
3.小さなことでも深く考えてしまう
HSPは何でも深く考える傾向があります。今起こっていること、過去のできごと、未来に起こりえることを考えて、落ち込んだり、悩んだりします。何でも深く考えるので、決断に時間を要することもあるでしょう。時間はかかりますが慎重に決断して、とことん突き止める傾向があります。
4.人混みや大人数が苦手
HSPは神経が高ぶりやすいので、不特定多数が行き交う人混みや、大人数が苦手です。さまざまな情報が一気に押し寄せて、精神的にストレスを感じます。カフェなどほかの人には雑音にしか感じない場面でも、HSPは周囲の会話が気になってしまいます。また大人数だと気を張りすぎてしまい、家に帰ると疲れ果てていることも多いでしょう。人混みや大人数が苦手なのもHSPの特性です。
5.別の人が怒られているのを見るとドキドキする
共感性の高いHSPは自分が怒られていなくても、別の人が怒られているのを見るだけでドキドキしたり、傷ついてしまったりします。他人のネガティブ感情に振り回されて、ストレスを感じます。ほかにも、悲しい映画を観ると感情移入しすぎて号泣したり、相手の表情や仕草から感情を敏感に察知したりすることも。
共感力が高いHSPは、誰かが怒られていると自分のことのように落ち込んでしまう傾向があります。
HSPの長所
つづいてHSPの長所を紹介します。
- 細かな違いを発見できる
- 慎重派で危機管理能力が高い
- 想像力が豊か
- 共感性が高い
- 真面目で責任感がある
それぞれ詳しくみていきましょう。
細かな違いを発見できる
HSPは細かな違いを発見するのが得意です。音や光、匂いなど五感で感じるものを敏感に察知します。また書類のミスなども発見できるので、事務職などコツコツ仕事をする職種に向いているでしょう。些細なことに気づけるのはHSPの長所です。
慎重派で危機管理能力が高い
HSPの人は物事を深く考られるので、慎重で危機管理能力の高い人が多いです。細かい部分まで考えて、理由や背景なども気になることから、日常の出来事にも慎重になります。決断に時間がかかることもありますが、深く多角的に決断できるでしょう。
想像力が豊か
HSPは繊細な感覚を持っており、想像力が豊かです。美しい絵画や自然などに深く感動したり、映画を観ると感情移入をしやすい傾向があります。感受性が豊かなので、デザイナーやカメラマンなどクリエイティブな仕事に向いているでしょう。HSPは独自の感性を持っており、想像力が豊かです。
共感性が高い
HSPは共感性が高いので、相手の気持ちに寄り添うことができます。表情から感情を読み取れるので、先回りして気配りができるのです。空気を読む力や、察する力があるので、カウンセラーや介護士に向いているでしょう。共感性の高さはHSPの長所といえます。
真面目で責任感がある
HSPは真面目で責任感が強いです。周囲のさまざまな空気を読み取って、その場をどうにかしようと考えます。仕事ではどんな業務でも誠実に取り組むので、周りからの評価も高く、重要な仕事を任されることも多いです。HSPは真面目で、物事の責任を取ろうとする傾向があります。
HSPが楽になる7つの方法
HSPが楽になる方法を7つ紹介します。
- 一人の時間を確保する
- 苦手を明確にして距離を取る
- 無理はせずしっかり睡眠を取って休む
- 周囲に頼るようにしてみる
- 自分がHSPであると周りに伝える
- 失敗しても自分を責めない
- アイテムを使って刺激を遮断する
1.一人の時間を確保する
高ぶった神経を休ませるために、1人でゆっくりする時間を確保しましょう。仕事やプライベートでの疲れを貯めたままにせず、リフレッシュすることが大切です。散歩や読書など、自分がリラックスする方法を見つけてみてください。また仕事中も小まめに休憩を取るように心掛けましょう。HSPを少しでも楽にするには、1人の時間を確保することが大切です。
2.苦手を明確にして距離を取る
自分にとって苦手なことを明確にしましょう。人によって、ストレスや苦痛を感じるものは違います。苦手なものをリスト化して、避けるようにしてみてください。また人間関係にストレスを感じている場合は、苦手な人と距離をとりましょう。苦手なもと、人と物理的に距離をとって、自分を守ることが大切です。
3.無理はせず睡眠をしっかり取って休む
自分の体調に波があることを受け入れて、しっかりと休みを取りましょう。仕事もプライベートも無理はせず、身体を労わることが大切です。自分はどんなときに疲れて、精神的に不安定になるのか把握して、対策することが大切です。体調に異変を感じたら、睡眠をしっかり取り休むように心掛けてみてください。
4.周囲に頼るようにしてみる
困ったときは周囲に頼るようにしてみましょう。繊細な部分が周りに理解されずモヤモヤを抱えることが多いですが、共感できる相手や頼れる相手がいるだけで、人間関係はぐんと楽になります。HSPの人は責任感が強く、仕事で困ったことがあっても助けを求めるのが苦手です。少しずつ周囲に頼れるようになるのがHSPを楽にする一歩です。
5.自分がHSPであると周りに伝える
自分がHSPであると周りに伝えて、理解者を持ちましょう。統計的に5人に1人がHSPであると言われており、身近にHSPの人がいても珍しくはありません。しかし少数派であることは間違いなく、周囲の理解が得られずに生き辛さを感じている方は多いです。
自分がHSPであると伝えることで、理解や共感を得られることもあります。自分がHSPであると思い切って伝えてみてください。
6.失敗しても自分を責めない
失敗しても自分を責めてはいけません。誰でも失敗はするものですが、HSPの人はとくに自分を責めがちです。責め続けていると負のループに入り、ますます落ち込んでしまうでしょう。
「どうすればよかったか」「失敗した原因は何か」と客観的にみて、改善策を考えましょう。HSPを楽にしたいなら、失敗したときに自分を責めないことです。
7.アイテムを使って刺激を防御する
光や音が苦手なら、アイテムを使って刺激を物理的に防御してみてください。音にはイヤホンや耳栓を、光はサングラスやアイマスクなど、少しでも防御できたらストレスは軽減できるはずです。自分が安心や集中できる環境を作るために、さまざまなアイテムを使いましょう。
自分が楽になるためにHSPを正しく理解しよう
今回はHSPの特徴と長所、楽になる7つの方法を解説しました。HSPは病気ではありません。生まれ持った特性で、感受性が豊かさと共感力の高さが長所です。正しく理解して自分自身と上手く向き合いましょう。Jamさん著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』では、SNSからリアルな人間関係まで、現代社会の悩みを解決するヒントが紹介されています。「人と比べて落ち込んでしまう」「楽に生きられる方法を知りたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。