「自分は仕事ができない…」と悩んでいませんか?与えられた仕事をこなせなかったり、他の人に迷惑をかけたりすると、自分の能力のせいだと思って気持ちが落ち込んでしまいますよね。
実は、仕事がうまくいかない原因は、能力だけの問題ではありません。
この記事では、仕事できない原因や、うまく進められるようになる具体的な方法を説明しています。仕事に対する悩みを減らして、前向きに仕事に取り組めるようになりたい方は、最後までご覧ください。
目次
「仕事ができない人」という周囲の評価は必ずしも正確ではない
「仕事ができない人」かどうかは、周りの環境や人によって変わります。仕事ができないのは本人の能力の問題だけではありません。職場が変われば、同じ人が同じ仕事をしても評価がまったく異なることは少なくはないのです。
たとえば、上司との相性の良し悪しに、仕事の評価が影響されることもありえます。
周囲からの評価によって自分は仕事ができないと思い込んでしまうと、失敗する不安や恐怖心がおこり、仕事に集中できなくなってしまいます。たとえ小さなことでも「できたこと」に目を向け、周りの誰かではなく昨日の自分と比べるようにするとよいでしょう。
仕事ができないのは、まだ慣れていないだけだったり、基本的なやり方を知らないだけだったりする場合もあります。客観的な視点を持って仕事に取り組み、改善していくことで「仕事ができる人」に近づいていけるでしょう。
仕事ができない人の特徴と共通点
ここではまず、仕事ができない人の特徴や共通点を見ていきます。自分が当てはまると感じたら、そこを改善する意識を持つようにしましょう。
仕事が遅い
仕事が遅い人には以下の3つのタイプがあります。
- ひとりで抱え込んでしまうタイプ
- 後回しにするタイプ
- 完璧にやろうとするタイプ
ひとりで抱え込んでしまうタイプ
仕事量が多くても、わからない仕事でも誰かに相談することなく自分で抱え込んでしまう人は、仕事の進みが遅くなります。すぐにキャパオーバーになって、仕事のパフォーマンスが落ちてしまうからです。
後回しにするタイプ
面倒だと感じる仕事や時間がかかりそうな仕事を後回しにしてしまう人も、仕事が遅くなりやすいタイプです。
自分の予想より時間がかかったり、内容を確認すべき人が不在になってしまったりして、仕事の完了が遅れてしまいます。
完璧にやろうとするタイプ
完璧を目指して質の高い仕事をするのは悪いことではありません。ただ、そのために多くの時間を費やすと周りにも迷惑がかかってしまいます。求められるラインを把握し、納期も含め優先すべきことを考えてみましょう。
同じ失敗を繰り返してしまう
仕事で失敗をするのは悪いことではありませんが、同じ失敗を繰り返してしまうと、仕事ができないという評価につながってしまいます。言われたことができない、成長していないと思われてしまうからです。自分でも仕事に対する自信を失ってしまう要因にもなるでしょう。
失敗を繰り返す要因としては、
- 仕事のやり方が定着していない
- 慣れてきたことによる気の緩み
- 心身の疲労やモチベーションの低下
などが考えられます。
一度ミスをしたら、その失敗を回避できるような仕事のやり方を定着させていく必要があります。また、蓄積した疲れや仕事にやりがいを持てないことでミスを繰り返していることも考えらるので、体調を整えたり、仕事への意欲を持つ工夫をしたりすることも大切です。
コミュニケーションが取れず周りと協力できない
仕事はチームで行うものなので、最低限のコミュニケーションが取れないと、失敗や間違いに気づくのが遅れ、チーム全体に迷惑がかかります。社会人として「報告・連絡・相談」は必須のスキルですが、それらを怠りやすい人は仕事のパフォーマンスが悪くなるでしょう。
日ごろからコミュニケーションが取れていれば相談などもしやすくなりますが、性格的に難しいと感じる人がいるかもしれません。目的は仕事で成果を挙げることなので、無理に仲良くなる必要はありませんが、円滑に進められるくらいの最低限のやり取りは必要だといえます。
仕事ができない人の3つの原因とは。どうすればいいのかを見つけよう
仕事ができない人になってしまう原因をみていきましょう。原因が見つかれば対策がわかってきます。
1.能力が不足しているから
同僚がこなせている仕事を自分はできていなかったり、わからないことばかりで仕事が進まなかったりすると、自分の能力が足りないからだと感じてしまうでしょう。ここで諦めてしまうと仕事ができない人だという評価が定着してしまいます。自分が不足している部分を洗い出し、少しずつ解決していけるように行動をしてみましょう。
自分の課題を洗い出してみると、仕事のやり方が身についていないだけだったり、要領がよくないだけだったりすることもあり得ます。タスクを書き出し、優先順位をつけて段取りよく仕事を進められるようになれば周りの評価も変わってきます。
たとえ失敗をしたとても、その原因を明確にして次に活かせれば成長につながるでしょう。
2.仕事に対するモチベーションがないから
仕事に対するモチベーションがないと、言われた仕事をこなすだけになりがちです。つまらなそうに仕事をしていれば周りにもよい影響を与えません。責任ある仕事は任せられないと思われるため、仕事ができないという評価につながります。
とはいえ、仕事でモチベーションを維持し続けるのは難しいもの。自分はどうせ仕事ができないと感じていることでモチベーションが湧かないのだとしたら、仕事で小さな目標を作ってみるとよいでしょう。目標を達成し、成功体験を積み上げていくことで、モチベーションがアップしていきます。
そもそも今の仕事が合わないからモチベーションがないという場合は、仕事を変えることも一つの方法です。部署の移動や転職なども視野に入れてみるとよいでしょう。
3.職場の環境に原因があるから
仕事ができる・できないという評価は、周りの環境が大きく影響します。能力があるのにマイナス思考になってしまい、自分は仕事ができないと思い込んでしまうことがあるでしょう。
仕事量が多すぎるために時間がかかり、残業続きで疲労が溜まっていけば判断力も鈍ってきます。この場合は環境を改善する方法を考える必要があります。
また、上司や先輩も忙しすぎて仕事のやり方をきちんと教えてもらえないことが原因となっているケースもあります。仕事を理解できていない状態では、できなくて当たり前です。教えてもらえるのを待っていてもできるようにはならないので、自分から質問をして仕事を理解していくようにしましょう。
「仕事ができない人」から卒業するための3つの手法
どうすれば「仕事ができない人」から卒業できるのかを説明していきます。目立った成果を挙げるのではなく、今の仕事に対する悩みを解消する仕事術です。少しずつ実践していきましょう。
1.タスク管理を徹底して段取りをする
やるべきことが頭の中で散乱し、何から手をつけていいのかわからない状態だと効率よく仕事を進めることができません。そこですべてのタスクを書き出し、その手順を明確にしてみましょう。多くのタスクを抱えていても、次にやるべきことがわかるので、仕事を進めやすくなります。ミスが発生したら、その都度手順を修正していくようにすれば同じ失敗を繰り返すことはありません。
すべてのタスクを書き出し、それぞれのタスクを終わらせる手順を書きます。その手順一つ一つに誰がやるべきことなのか、締切はいつにするのかを書き加えます。そして、最初の手順だけを見れば、今やるべきことが明確になるのです。
このようにタスク管理をすると、仕事の全体像が把握でき、進捗状況がわかるようになります。また、仕事量が一目瞭然になるので、仕事量が多いときは新たに仕事を振られても断る指針になるでしょう。
2.時間の管理を意識する
タスクを洗い出し、やるべきことが明確になったら、その仕事にかかる時間を割り出します。仕事にかかる時間は多めに設定することがポイント。その日のスケジュールにも余裕を持たせると、急に発生した「割り込みタスク」にも対応できるようになります。
初めのうちは、その仕事にどれだけの時間がかかるのかがわからないかもしれません。その場合、仮でもいいので時間を設定し、仕事を進めていく途中で時間配分が適切かどうかを確認してみましょう。これを繰り返すうちに、時間の感覚が身についていきます。
また、すぐに終わらせられる仕事は後回しにせず、すぐ終わらせるようにしましょう。先送りしてしまうと、うっかり忘れてしまう可能性が高くなります。「伝言を伝える」「回覧をチェックする」など、手順を書き出すほどでもない数秒〜数分程度で終わるタスクは即対応することを意識してみてください。
3.自分からコミュニケーションをとるようにする
仕事はチームで行うものなので、コミュュニケーションをとりながら進めていくことが求められます。とはいえ、コミュニケーションに苦手意識があると、わかっていてもうまくできないという場合もあるでしょう。
まずは、伝えなければならないことは正確に伝え、相手の言っていることを正しく理解することを意識しましょう。伝えるときは結論から伝える、「これ」「それ」「あれ」「どれ」という「こそあど言葉」は使わないようにし、相手から言われたら具体的に言葉で確認するようにすることがポイントです。
また、普段から話しやすい雰囲気を作っておくことも大切です。挨拶や感謝の言葉をそえるだけでも印象が変わりますし、仕事の進捗状況を伝えてお互いに共有するとさらに効果的です。
仕事ができないと感じてどうすればいいのかわからないときは基本に立ち返る
仕事ができない原因は能力の差だけではありません。仕事のやり方がわからないだけだったり、仕事量が過剰に多いだけだったりすることもあります。やるべきタスクを明確にすることで仕事がスムーズに進められる人になれるでしょう。
『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』では、この記事でも紹介した基本となるタスクの手順書の作り方や使い方、要領よく仕事をこなせるようになるコツをくわしく説明しています。仕事がうまく進められないときに読むと、解決のヒントが見つかるかもしれません。