うまく生き抜くために必要だったそんな「機能」や「癖」。これから「<自分>を生きる」ってことに目を向けて動こうとするなら、一旦休ませてもいいんじゃないかなぁ。
今までは「こうしたほうがいいかな」と外側に合わせて選んできたことも、「私はこうしたい」と自分に従って選び直していく。
片づけで鍛えられるのは「主語を<自分>に戻す力」かなと思うわけです。
私自身も片づけの考え方をモノ以外に応用してきました。働き方をシフトしたり、大学に編入したり、講演をするようになったり…インスタのフォロワーさんも3万人を超えました。

それができたのは「片づけ」という経験が、「私と、私のゴールにとって何が大事か?」という問いを自分に投げかけ、選び、動き、形にするというステップを当たり前にしてくれていたから。
片づけのステップを時間の使い方やお金の使い方、人間関係など…つまり「私の人生」そのものに応用できたからです。
本当の片づけは「キレイにしまうこと」でも「完膚なきまでに捨てること」でもない。自分で選び、その結果に自分が責任を持ち、引き受ける経験。
そこから生まれるのは「自分で決めていい」「自分にしか決められない」の実感と、外にある正しさではなく、自分の理想(ゴール)・内側の違和感・心地よさを当たり前に基準にする姿勢。
これが「自分」を生きたい人に、私が片づけをすすめる理由でした。
片づけの考え方はきっと、人間関係、仕事、子育て、進路…人生のあらゆる選択の核になり、あなたを支える軸になると思っています。
さてさて、これにて6回の連載も終わりです!片づけの基礎講座をしているつもりで組み立ててきました。

暮らしや心がモヤついたとき、この連載のどこかがヒントになったら嬉しいです。「散らかり出したぞ…」と思った時に、すぐに動けなくても「まずは自分に問うところから」って選択肢があることを覚えていてください。
最後になりましたが、この連載、なんとさらに半年続けさせてもらえることになりました。やったね!
次回からはこれまでの6回でお伝えした「片づけの考え方」を軸にして、「片づけ以外のことをどう片づけていったか?」「<自分>を生きるってことを、どうやって強化してきたか?」。そんな具体的な話をお届けしていけたらいいなと思っています。
これ読んで「なんかいいな」と思った人は、「あの人にも読んでほしいな」と思い浮かんだ誰かにどうぞ伝えてください。中学校や高校の頃、授業中に手紙を回したみたいに。ほなまた。
かとう麻子 1984年高知県生まれ、大阪府在住。 8年間の専業主婦生活を経て、2020年に整理収納アドバイザーとして起業。 現在は社会人学生として仏教を学びながら、落ち着いてるのに落ちない心と尽きない行動力を引き出すモチベーターとして活動中。 オンラインサロンやトークイベントなどを多数開催。一児の母。