「片づけ」で培った力を「片づけ以外」に応用できれば、「自分」を生きやすい。
って前回のコラムで話しました。こんにちは、モチベーターのかとうです。全てのことは片づけの理屈でなんとかなるんじゃないかと、本気で思ったりしています。このコラムではそういう話をしたいんだけど、応用の前に基礎は避けて通れないので、二回目の今日は「片づけの意味」の話をしましょう。「片づけの意味くらい知ってるよ~」って声が聞こえてきそうやけど、意外と新発見があるかも。
私の野望はこのコラムを読んでいくことで家が片づいて、「自分」を生きる人が増えることなので、最後まで読んで「なかなかいいじゃん」と思った人は必要な人に「読んでみ」って伝えていただけると嬉しいです。
さて、これを読んでる人に「片づけ」って言葉を知らない人はいないだろうし、おそらく大方は<散らかっているモノをきれいに整える>的な意味で使っていると思います。賛成。私もそれが広義の片づけで問題ないと思う。でも、さらに細かく「それってどんな行動のことですか?」って確認されたら?何が思い浮かびますか?これ、意外と人によって違っていたりするはずです。周りの人にも聞いてみてほしい。答えられない人ももしかしたらいるかもしれません。
例えばさ、以前「整理収納アドバイザーです」って名乗った時に「お掃除屋さんですね」って言われたことがあるんですよね。掃除は「汚れを取って清潔を保つこと」だから「片づけ」じゃないよな~と私は思ったんだけど、「きれいにする」ってところがその人にとっては同じだったんだろうな。まぁそれはさておき、「片づけ」を「捨てること」と思っている人もいれば、「しまうこと」と思っている人もいるし、さっきみたいに「掃除をすること」と思っている人もいるわけです。これね、「捨てる」と「しまう」と「掃除」だとそれぞれやってる行動が全然違いますよね。「片づけっていいよ!」って呼びかけて「片づけてま~す!」って応えていても、実はバラバラなことをしてるってこともありえるから、ここらで「片づけ」って言葉の定義、確認しておきましょう。
どこで学んで片づけのプロになったかによって言葉と定義の紐づけが違ったりするけど、整理収納アドバイザーである私の場合、狭義の「片づけ」の意味は「使ったモノを元の位置に戻すこと」となります。
この定義からわかるように「片づけ」の前提として、モノには戻るべき決まった位置があるってことになってるんよね。この「定位置」(モノの住所)を決めて、そこにモノを納めることを「収納」と呼びます。持っている全部のモノをぎゅうぎゅうに隠すように納めたりはもちろんしません。「収納」の前には住所を与えるに値するモノを選ぶ作業をします。それを「整理」と呼ぶ。この作業がないと、始まんないんだよな。
一旦、まとめましょう。
-「整理」、それは選ぶこと。モノのいる・いらないを判断して、いらないものは手放す。
-「収納」、それはモノの定位置を決めて納めること。
-「片づけ」、それは使ったモノを元の位置に戻すこと。日々繰り返されること。
「片づけても片づけてもリバウンドしちゃうんだよな~」って方は、もしかすると「整理」と「収納」の考え方ややり方に触れてないんじゃないかなと思う。いくら捨てたって、いくら掃除したって、いくらしまいこんだって、モノの「整理」と動作導線に合わせた定位置への「収納」をしていないなら、本当の意味では片づいていないはず。そこを抜かしていると、一瞬さっぱりしたように見えてもすぐ戻ったり、どこかモヤモヤが抜けなかったりするんよな。整理収納アドバイザーはほぼほぼ全員「整理が大事!」と呪文のように繰り返すんですけど、こういうのが理由です。