「整理」と「収納」のことは次回と次々回あたりで話すことになるけど、広義の片づけと狭義の片づけ、片づけるためには「整理」と「収納」ってステップが必要なんだな~ってことは伝わりましたでしょうか?伝わっていたら嬉しいです。ここまでで「OK!じゃあ片づけられるわ!」って人は少数派だと思うから、もう少しだけ話すね。
次に伝えたいのは整理や収納をする時に必要になるもの。「判断の軸」です。これが曖昧だと挫折するのよね。断言しちゃう。もし片づけたいあなたが漫然と「整理と収納を駆使して、散らかっているモノをきれいに整えよう」って考えてるとしたら、それは危険。ここをもうちょっと分解して掘り下げるのが片づけの肝であり、「自分」を生きるの肝だと私は思う。
<散らかっているモノをきれいに整える>ってのは、分解したら<散らかっているモノ><きれい><整える>になりますよね。それぞれに対して「それってどういう意味?」って考えてほしい。
「散らかっている理由は何?」
「どんな状態を<きれい>とする?(何をゴールとする?)」
「誰を基準に整える?」
この問いかけを自分にしないまま、答えを持たないまま手をつけても、判断の軸がないから挫折しちゃうんよね。今、三つの問いの答えを自分に問うてほしい。そうするとわかると思う。
何がわかるかというと、「答えは自分の中にしかない」ということ。
例えば、モノが散らかっている理由は「モノを増やす理由」「モノを減らせない理由」「モノを元に戻せない理由」が複合的にからんでる。セット割引があると当たり前に必要数以上に買っちゃうとか(靴下三足千円!ね?)、今あるモノを活用できてないのに変化がほしくて新しいモノを買っちゃうとか(毎シーズン着る服がない系)、買った時高かったから~とか、もらい物は申し訳なくて~で捨てられないとか、そもそも戻しづらい場所を定位置にしちゃってるとか…例をあげればキリがないし、その組み合わせは無限なわけです。
「きれい」とか「片づけた先のゴール」も百人いたら百通りあるし、「誰を基準にモノを整理収納するか」って、そりゃそこに住んでモノを使ってる人=あなたでしかない。
ほら、答えは自分の中にしかない。
ここがミソなんよなぁ…私が「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由は、もうほんと、これなんです。<散らかっているモノをきれいに整える>の基準は人それぞれ違うし、共通する一つの正解は存在しないんだから、自分に問うて、観察して、自分で選ぶしかない。本当の片づけをすると、外側に正解を求めたって「そんなもん存在しない」って身をもって知れる。「自分で選ぶしかないんだ」って痛感できる。それはちょっと怖さもあるけど、自分の人生に責任を持つための、主体的に生きるための大事な大事な行為だって思います。
そんなイニシエーション(通過儀礼)的「片づけ」の始まりの地点は「どんな状態を<きれい>とする?(何をゴールとする?)」ってところです。次回はここをひも解いていきたいと思います。あなたの「片づけのゴール」考えてみてといてくださいね。
これ読んで「なんかいいな」と思った人は、「読んでほしいな」と思う人に伝えてくださいね。中学校や高校の頃、授業中に手紙を回したみたいに。ほなまた。
かとう麻子 1984年高知県生まれ、大阪府在住。 8年間の専業主婦生活を経て、2020年に整理収納アドバイザーとして起業。 現在は社会人学生として仏教を学びながら、落ち着いてるのに落ちない心と尽きない行動力を引き出すモチベーターとして活動中。 オンラインサロンやトークイベントなどを多数開催。一児の母。