お悩み解決のスペシャリスト・下田美咲が読者からの相談に答える本連載。今回も、人生を変える価値観を授けることをモットーにズバリ言うわよ。
目次
舌打ちは絶対にダメ、無理、ダサすぎキモすぎ
舌打ちは、百害あって一利なしだからやめさせるべきだわ。私なら、全力で注意するし、教育する。というか実際そうしている。




夫は、出会った頃は舌打ちをするような人ではなかったんだけど、結婚をして妊娠出産を経て、子どもがある程度育ってきて、子育ての難易度が上がった結果として、どうやらキャパオーバーになったみたいで。
育児絡みのことで追いまれた際に舌打ちをする場合が出てきたんだけど、いかなる事情があろうと、私は夫が舌打ちすることを良しとしないわ。
舌打ちは、絶対にダメよ。
まず第一に下品だから。キモいわ!!野蛮すぎてダサくて無理。
苛立った時に舌打ちをしてるとしたら、それは怠惰すぎ。何か不満があるならちゃんと言葉で伝える努力をするべきだし、コミュニケーションを取るべきであって、不機嫌な態度で示すなんて成人した大人がやっていいことじゃない。
だから私は、断固として受け付けないわ。「あなたがそんな野蛮な動物に成り下がるなら、私はそんな男と夫婦ではいられない」と伝えるし、生き様が下品って一番イヤ!!キモすぎる!!!
不満を舌打ちでしか示せないなんて、対人能力が低すぎてダサい。カッコいいの逆すぎる。無理だわ。私はコミュ強な男が好きなのよ!!
だから、もしもあなたが本当に、本気を出してもそんな手段しか選べないほどに低機能な生き物なのであれば、私はもう金輪際、あなたのことを男としては見れない。はっきり言ってウンチを漏らされるより引くし、減点が大きい。ていうかウンチなんて体調次第で誰でも漏れる、別に良い。そんなことで男は廃らない。だけど舌打ちは本当に嫌。そのくらいに舌打ちってキモくてダサいと思ってる。
私は公私共に、言葉でのコミュニケーションが取れる人間しか相手にしない方針で生きているから、舌打ちで相手を動かそうとするような野蛮な人間は圏外なの。
「ただの癖」だとしても当然NG
「これは君に対して不満を訴えているつもりじゃなくて、ただの癖なんだ。余裕がない時に、ついやっちゃうんだ。だから気にしないでほしい」というのが言い分だとしても、「なら仕方ないね」とはならない。あなたがどんなつもりであろうと、舌打ちはダメ。
なぜなら、舌打ちは一般的に攻撃の意味を持つから。少なくとも日本社会ではそう。舌打ちは不機嫌の記号だし、攻撃のサインなの。「自分の場合は違う意味を込めてやっています」なんてのは通用しない。
たとえば海外に行く時、その国で悪い意味を持つハンドサインは把握しておいた方がいいし、とくに治安の悪い地域に行くのなら、その街の人たちから誤解を招くような仕草をしないように気を付けるべきでしょ。日本人としては馴染みがなくても、決してそんな悪い意味を込めてやるような仕草じゃなくても、その地区ではそういう文化になっているのだとしたら、それは注意すべきだし、うっかり自分が取ってしまったポーズが引き金になってトラブルに発展したとしても自分の責任でしょ。
たとえばあなたがB専な性的趣向の持ち主で、いわゆる「ブス」こそが最高に痺れる顔の造形で、美しく整ってないことこそが強烈な魅力で、自分の中で「ブス」は感動の意を込めて使う言葉だとしても、だからと言って、まさに自分好みの顔の造形をしている人に「うわ、君ってブスだね!!」って言ってしまったら、それは褒め言葉としては届かないでしょ。自分にとってはブスこそが最高の造形だとしても。
つまり、自分の中でどんな意味を込めて行う仕草であるとか、自分にとってはどんな概念を持つ言葉であるとかって、重要じゃないの。
言葉とか、仕草って、信号なの。「赤は止まる、青は渡る」っていうのと同じで、他者と意味をシェアするための記号なの。コミュニケーションというのは記号を使って行うものなの。自分がそこに個人的に込めている意味は、コミュニケーションには使えないものなの。「その言葉や仕草が一般的にどういう記号か」ってことだけが、対人の場においては全てなの。
「そんなつもりはない」は通用しないの。それを言っていいのは成長期の子どもだけ。成人したらもう、信号は正しく示せないとまずいし、自分が選んだ記号に責任を持たなければいけない立場なの。スラム街で中指を立てて「侮辱したつもりはなかった!」なんて通用しないのと同じで、その言動が他者にとってどんな意味を持つのか・どんな影響を与えるのかっていうことには自覚的であるべきだし、管理をする意志を持つことが必要。