「仕事が長く続かない……」
「今度こそは仕事を辞めたくない!」
「職場の変化が激しくてついていけない」
HSPやその傾向がある人は、仕事が続かないと悩んでいる方が多いのではないでしょうか。この記事ではHSPの人が仕事が続かない7つの理由や仕事を探すときのポイント、向いている仕事を紹介します。HSPで仕事が長く続かないと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもHSPとは
そもそもHSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字をとったもので、「感受性が強い人」「視覚や聴覚などが敏感気質な人」をHSPと呼びます。
- 深く処理をする
- 過剰な刺激を受けやすい
- 感情の反応が強く共感力が高い
- 些細な刺激を察知する
などこのような特徴があり、生まれ持った性質と言われています。全人口の15%~20%がHSPの特性を持っており、約5人に1人が当てはまります。8割はこの特性に当てはまらないので、周りからは理解されにくく、自己嫌悪を感じたり悩んだりしている方は多いでしょう。
HSPの人が仕事が続かない7つの理由
HSPの人が仕事が続かない7つの理由を紹介します。
- 周りに相談できず抱え込んでしまう
- 周囲からの評価を気にしてしまう
- 音や光など外部からの刺激で集中できない
- 職場の人間関係に悩むことが多い
- 仕事のノルマや目標が厳しすぎる
- 変化が激しく耐えられない
- 上司の些細な言葉に傷ついてしまう
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.周りに相談できず抱え込んでしまう
HSPの人は仕事で悩んだり、分からないことがあっても、周りに相談できず抱え込んでしまう傾向があります。周囲に質問したり相談したりすればすぐに解決できる内容でも、「こんなこと簡単なこと質問してもいいのかな?」と相手の反応を気にしてしまいます。
その結果周囲からは仕事を理解していると思われ、業務量が増えていき、マルチタスクでミスが増えていく傾向が強いです。職場へ行くのが怖くなり、業務内容が理解できていないので仕事の楽しさも感じずらく、憂鬱になってしまいます。
2.周囲からの評価を気にしてしまう
HSPの人は周囲からの目線や評価を過剰に気にする傾向があります。「あの人に比べて自分は……」と人と比べて仕事ができない自分に落ち込むこともあるでしょう。その結果仕事を辞めてしまうHSPの方は多いです。目線や環境を敏感に察知するHSPは他人の評価を気にして、自分を否定的に捉えてしまいます。
3.音や光など外部からの刺激で集中できない
HSPは音や光など、五感が感じる刺激に敏感です。タイピング音、明るい蛍光灯、オフィス内のおしゃべりなど、音や光が気になって仕事に集中できません。刺激に反応しすぎて、その後全く集中できなくなってしまうHSPの方は多いです。環境の整っていない職場で働いていると、ストレスが溜まり仕事が続かない原因となります。
4.職場の人間関係に悩むことが多い
HSPの人は職場の人間関係で悩むことが多くストレスを感じやすい傾向にあります。怖い上司や苦手な先輩が同じ部署にいると、普通の人よりも刺激を受けやすく心が疲弊してしまいます。
また同僚との会話でも、相手にどのように思われているか不安になって、ストレスが溜まり、退職に繋がることもあるでしょう。HSPは職場の人間関係で悩むことが多く、仕事が続きません。
5.仕事のノルマや目標が厳しすぎる
仕事のノルマや目標が厳しすぎる職場もHSPには向いていません。ノルマを達成できないと罪悪感を感じたり、目標を達成できるか心配で月末まで不安になったります。また営業職だと、「この提案は迷惑じゃないだろうか」と相手の気持ちになって、商談も上手くいきません。
営業のノルマや目標が厳しすぎる職場は、HSPの人には負担が大きく途中で辞めてしまう傾向にあります。
6.変化が激しく耐えられない
急激な変化が苦手なのもHSPの人が仕事が続かない原因です。人事異動で強制的に新しい部署へ異動になった場合、人間関係や新しい業務内容にストレスを感じてしまいます。「新しい部署の人と人間関係が上手くいかない……」「今までの業務と大幅な変更があった」など変化が激しい職場だと、臨機応変な対応が必要となり疲弊してしまいます。
7.上司の些細な言葉に傷ついてしまう
上司の何気ない些細な一言に傷ついてしまうのもHSPの特性です。人よりも感受性が高いので、上司の言葉で「職場に必要とされていない……」「期待されていない……」と深く落ち込んでしまいます。上司に指摘されると、自分を否定されたように感じてしまい、心が疲弊して仕事が続きません。
HSPの人が仕事を探すときのポイント
つづいて、HSPの人が仕事を探すときのポイントを解説します。
- 仕事を探す基準を“働き方”や“職種”にする
- 自分の強みと苦手を明確にする
- 転職エージェントを利用する
- 副業や仕事以外のやりがいを見つけて職場へ依存しない
それぞれ詳しくみていきましょう。
仕事を探す基準を“働き方”や“職種”にする
仕事を選ぶ基準を“働き方”や“職種”にしてみましょう。HSPの人は、仕事内容や人間関係で退職してしまうことが多いです。営業よりも事務職、週5日フル出勤よりリモートワークがある会社など、働き方や職種で探すのがおすすめ。入社前でもある程度働き方が分かるので、自分に向いている仕事が見つかりやすくなるでしょう。
自分の強みと苦手を明確にする
会社を選ぶ前に、自分の強みと苦手を明確にしてみてください。HSPの方は自己肯定感が低いので、自分の得意なことを明確にするのが大切です。また苦手な環境やストレスを感じやすい状況を把握しておくと、向いている職場が探しやすくなります。自己分析をして、強みと苦手を明確にしておきましょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用するのも一つの手段です。仕事が続かない悩みや、希望の仕事を相談できて、最適な転職先を探しやすくなります。また転職エージェントでは面接やエントリーシートのアドバイスがあったり、自分で探すよりも選択肢が増えたりなど、向いている仕事が見つかりやすいはずです。
副業や仕事以外のやりがいを見つけて職場へ依存しない
本業だけに依存しないように、副業をしたり仕事以外のやりがいを見つけるのも重要です。会社に依存せず、仕事以外にやりがいを見つければ気持ちを楽にして働けるでしょう。毎日家と職場を往復だと、会社へ依存して人間関係や仕事内容でストレスを感じても簡単に辞めることはできません。
副業やほかのやりがいを見つけて、「嫌ならやめよう」と思うことで、気持ちが楽になるはずです。
仕事が続かないHSPでも続けられる仕事例5選
仕事が続かないHSPの人でも続けやすい仕事を5つ紹介します。
- 事務職
- 介護師や看護師
- ライター
- カメラマンや動画編集者
- カウンセラー
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.事務職→1つ1つの仕事を丁寧に行える
一つ一つの仕事を丁寧に行えるHSPの方は事務職に向いています。事務職は書類の作成や入力業務など、丁寧にミスなく仕事を進めるのが重要です。HSPの人は細かいところまで気を配れるので、正確さが求められる事務職に向いています。
また営業職と違って、ノルマや目標がないので、プレッシャーが少なく取り組める仕事です。
2.介護師や看護師→相手の気持ちを敏感に察知できる
相手の気持ちを敏感に察知するHSPは、介護師や看護師に向いています。介護師や看護師は相手とコミュニケーションを取りながら、丁寧に介護や看護をするのが重要です。繊細で共感性が高いHSPの得意分野であるといえるでしょう。
3.ライター→読者の気持ちに寄り添える
読者の気持ちに寄り添う文章を書くのが求められるライターは、HSPの人に向いています。HSPの人は相手の気持ちを想像したり、寄り添ったりが得意なので、ライターの仕事にすぐに慣れるはずです。また基本的に在宅ワークなので、働き方としても続けやすい仕事です。
4.カメラマンや動画編集者→独特の世界観が活かせ
独特の世界観や感性が活かせるカメラマン・動画編集者もHSPに向いています。HSPはクリエイティブに長けている部分があり、独特の世界観を持っている特徴があります。カメラマンや動画編集者として強みであり、続けやすい仕事といえるでしょう。また在宅ワークもしやすいので、参考にしてみてください。
5.カウンセラー→話しを聞いて共感できる
共感力が高いHSPの人はカウンセラーにも向いています。人の気持ちに敏感で共感性が高いので、強みが活かせる仕事です。また相談者と話す時間が多いので、社内の上司や同僚と話す時間は長くありません。
気を張ったコミュニケーションは少ないのも、仕事が続けやすい要因です。カウンセラーは、人の気持ちに寄り添えるHSPの人にとって続けやすい仕事と言えます。
HSPの人が無理せず仕事を続けるコツ
HSPの人が無理せず仕事を続けるコツを紹介します。
- ストレス発散方法を身に着ける
- リモートワークやフレックス制度を利用する
- 無理して成果を出そうとしない
それぞれ詳しくみていきましょう。
ストレス発散方法を身に着ける
HSPの人はストレスに弱い傾向があるので、ストレス発散方法を身につけることが大切です。仕事でストレスが溜まったときにそのままにするのでなく、自分なりの対処法を見つけて発散してみてください。散歩をしたり本を読んだり、リラックスできる時間を確保して、ストレスを発散しましょう。
リモートワークやフレックス制度を利用する
会社のリモートワークやフレックス制度を利用しましょう。HSPの方は集団よりもひとりで黙々と作業をするのが得意で集中できます。リモートワークが今の会社にないのであれば、転職をしたり、フリーランスになって在宅で仕事をしたり、働き方を見直してみましょう。
週5日出社していたのが週2~3日になるだけで負担が軽減され、仕事が続けやすくなるはずです。
無理して成果を出そうとしない
無理して成果や結果を出そうとする必要はありません。ノルマや目標が厳しすぎると、責任感の強いHSPの方はプレッシャーを感じ過ぎてしまいます。仕事の成果よりもやりがいを重視して、自分が無理なく働ける範囲で仕事をしましょう。成果や結果に拘りすぎず仕事に取り組むことが重要です。
HSPの人は仕事が続かなくても気にしない!
今回はHSPの人が仕事が続かない原因や向いている仕事例、また無理せず仕事を続けるコツを解説しました。HSPは生まれ持った特性であり、仕事が続かないと悩む必要はありません。Jamさん著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』では、会社・友達・SNSなど人間関係の悩みを解決する、64の考え方が書かれています。HSPで仕事が続かないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。