DヲタがハマったUSJのある生活

ディズニーヲタクが初めてUSJに行ってわかったTDRとUSJの食事問題と予算感

#連載エッセイ
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東京ディズニーリゾート(以下、TDR)とユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)。それぞれのパークをより楽しめるように書かせていただいている連載記事の4回目はレストランやフード、また、ファミリーでの楽しみ方について、触れてみたいと思います。

レストランはどのくらい混んでいるのか、それぞれのパークでの予算感はどのくらい違うのかなど、気をつけたいポイントをご紹介します!

季節に合わせたオリジナルメニューが楽しめるTDR

テーマパークでの楽しみ方といえば、ショーやアトラクション、キャラクターはもちろんですが、やはりテーマパークならではのフードやレストランも欠かせないですよね。

特に季節の限定イベントに併せた様々なメニューが楽しめるのもTDRの個性のひとつ。

例えば、ドナルドの浮き輪の形をした人気の中華まん、うきわまんや、ミッキーの顔の形のワッフルやチュロス……など、誰もが知るディズニーキャラクターモチーフのフードは食べる前から楽しみが広がりますよね。

なかでも、クリスマスやお正月といった定番の季節イベントはもちろんですが、例えばハロウィーンやイースターのイベントやフードも人気で、こうした季節限定のイベントやフードなどを定着させたのは、TDRの功績が非常に大きいのではないかと思います。

ここでしか味わえないコラボメニューが楽しめるUSJ

対して、もちろんUSJでも季節のオリジナルメニューを楽しむことができます。しかし、TDRとの大きな違いは、やはり様々な「コラボニュー」があること。

TDRでは、ミッキーマウスを中心としたディズニー映画のキャラクターを中心としたメニューが楽しめますが、基本的にはキャラクターのモチーフのフードはミッキー以外はそれほど多くはありません。

対して近年のUSJでは、パークのモチーフになっている映画のキャラクター以外に、アニメなどとコラボしたメニューが登場し、ゲストを楽しませてくれます。

例えば、日本の人気アニメーションである、『ONE PIECE(ワンピース)』や『進撃の巨人』『名探偵コナン』『美少女戦士セーラームーン』『呪術廻戦』など。それぞれの作品の有名シーンや作中に登場するアイテムなどをモチーフにしたフードが期間限定で登場しています。

また、USJでは流行には敏感に反応し、最近では、『SPY×FAMILY』など、人気が出た翌年くらいにはすぐにそのコラボが決まるなどの迅速さもあり、非常に幅広いキャラクターのコラボメニューを楽しむことができます。

これはTDRにはない最大の特徴のひとつ。パークには興味がなくても、コラボしているアニメのファンの方がパークを訪れ、新たな需要を生む……という効果もあります。

両パークの食事予算はどれくらい?

両パークとも幅広い年齢層のゲストが楽しめるようになっているのは、いうまでもありません。

しかし、気になるのがレストランやフードのメニュー価格。両パーク共にいわゆる「遊園地価格」や「観光地価格」というように、フードは全て市価に比べて高くなっています。

特にフードのメニューの値段が高いと感じるのがUSJ。「テーマパークならこれくらいかな?」と思う値段から、さらに高くなっているという印象があるのが正直なところだと思います。

もちろん、それなりのクオリティーを保っているともいえますが、例えば現在、アニメ『呪術廻戦』のコラボメニューを提供している園内唯一の和食レストラン、「彩道(SAIDO)」。こちらのメニューは天丼やお寿司などのセットメニューで、最低でも約4,000円からとなっています。

また、もう少しリーズナブルにコラボメニューが楽しめる、「スタジオ・スターズ・レストラン」では、『映画ドラえもん』のコラボメニューが提供されています。しかし、ひとり分のプレートで2,300円ほどとやはりお高め。

もちろん、ここだけでしか味わえない特別なコラボメニューではありますが、TDRより、USJの方が2〜3割フードメニューの価格が高い印象があると思います。

ワンハンドフードでわかりやすく例を挙げるならば、TDRではチュロスが1本450円前後ですが、USJのチュロスは650円前後。また、先程ご紹介したディズニーシーのうきわまんは通常600円ですが、現在USJでコラボメニューとして提供されているポケモンまんは700円です。(季節によって変わる場合もあります)
USJのチュロスはTDRに比べるとチョコレートなどで装飾されているものが多く、一概に比較することは難しいですが、約200円の差があります。家族4人で1本ずつ食べると800円の差に……。

ただ、そのキャラクターなどへの「思い入れ」や「好き」具合によっては、値段が高くても満足度も高いものであるともいえます

その辺のバランスをどう考えるかで価格の感覚はだいぶ変わってくるといえるかもしれません。

TDRとUSJレストランの数がぜんぜん違う

2つのパークのレストラン事情で大きく異なるのは、全体のレストランの数。私もはじめてUSJに行ったときに驚きました。

ディズニーランドは約60店舗、ディズニーシーは約50店舗のレストランがあるのに対して、USJは約35店舗(ポップコーンワゴン等も含む。状況により増減します)と少なめです。

ちなみに敷地面積は、東京ディズニーランドが約51万㎡、ディズニーシーが約49万㎡、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが約54万㎡となっています。

そう考えると、「レストランの数がUSJは非常に少ない」ともいえ、食事の時間帯になかなか席に着くことができない、いわゆる「食事難民」が発生する率が高くなっています

海沿いのベンチなどで座って購入したフードなどを食べられるスペースはUSJの方がやや多い印象がありますが、 購入時には長蛇の列ができることが多々あります。

TDRでも、食事時(お昼は12時、夜は18時前後)はレストランが混雑するので「時間を早める」という攻略法がありますが、USJではもっと早めたり、利用時間をずらす必要があるといえます。

イクスピアリも使えるTDR、再入園ができないUSJ

また、USJ最寄り駅のユニバーサルシティ駅からパークに向かう途中には、「ユニバーサル・シティウォーク大阪」という大きなショッピングモールがあります。

ここには36店舗のレストランがあり、回転寿司やハンバーガーをはじめ、大阪らしいたこ焼き屋さんもあるので、そこで食事をする楽しさもあります。しかしながら、USJは途中入退園ができないという大きなデメリットがあります。(年間パスポート除く)

そのため、基本的にパーク内で食事を摂らなければならず、ここは正直少し不便なところがあります。

私ははじめてUSJに行ったときに、せっかくの大阪だからとお昼にたこ焼きを食べようとしたところ、途中入退園ができず本当にびっくりしました。

TDRでは、再入園がいつでも何度でも基本的には可能なため、パーク内の混雑が激しければ、パークの外にあるショッピングモール「イクスピアリ」や周辺のホテルのレストランに行く、という手もありますが、こんなところが根本的な違いといえるでしょう。

ファミリーで行く場合、「目的」を決める

それぞれ個性ある特徴的なパーク。しかしながら、筆者の感覚では、「TDRより、USJの方が楽しめる年齢層が比較的高めに設定されている」と感じます。

こちらの記事でも紹介したように、アトラクションの身長制限に関しては、USJの方が基準が厳しくなっています。

小さなお子さんがいるご家族連れは、USJで楽しむ場合、エリアやアトラクションが限られてしまうということに注意する必要があります。

特に小さなお子さんの場合、USJではお子さん向けのエリアは、エルモ、スヌーピー、ハローキティのアトラクションがある「ユニバーサル・ワンダーランド」や、マリオの世界観にどっぷりと浸ることができる「スーパー・ニンテンドー・ワールド™」。ここ以外のエリアでは、楽しめるアトラクションなどがほとんどないという部分があると思います。

ただ、「ユニバーサル・ワンダーランド」は、約3万㎡の一大エリアに30以上ものエンターテイメントがあり、特に小さなお子さんは、このエリア内で遊び尽くすことができます。

TDRでお子さん向けの施設ともいえるエリアは、ミッキーの家があるディズニーランドの「トゥーンタウン」や、映画『リトル・マーメイド』の海底世界を楽しむことができるディズニーシー「マーメイドラグーン」などです。
「トゥーンタウン」には5つのアトラクションと2つのキャラクターグリーティング施設、遊具などがあり、「マーメイドラグーン」には屋内外併せて5つのアトラクションと遊具があります。

TDRでは、子どもが楽しめる「トゥーンタウン」と「マーメイドラグーン」にはアトラクション数がそこまで多くありませんが、TDRでは、比較的全エリアで幅広い年齢層のゲストが楽しめるような配慮がされています。

もちろん該当のお子さんの年齢にもよりますが、具体的にどちらのパークでも、「何をどのように楽しむ」のか、「対象年齢やアトラクションの年齢や身長制限などを満たしているか」を事前に確かめておくことが必要です。

「なりきり予算」が必要なUSJ

どちらのパークも「よりその雰囲気を味わうため」には身に付けグッズなども大きな楽しみのひとつ。

TDRでいえば、カチューシャや帽子、Tシャツやパーカーなどをお揃いで身に付け、そのパークの雰囲気を楽しむのも良いですよね。

そんななか、USJでも同様にカチューシャや身に付けグッズが販売されていますが、こちらではさらに充実した体験をすることもできます。

例えばハリー・ポッターのエリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター™」では、映画のキャラクターたちと同じコートのようなローブを着て、魔法の杖で炎を出したり、水を出したり……といった体験をすることもできます

また、「スーパー・ニンテンドー・ワールド™」では、パワーアップバンドを片手につけてスマホと連携すると、コインが溜まって、特定のゲームをクリアするとクッパJr.との対決ができる……といったこともできます。

こうした体験は、TDRにはない「非常に体験価値の高いもの」といえます。しかしながら、その体験価値と引き換えに必要な「予算」。

「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター™」のエリアで楽しむための魔法の杖は約5,000円、ローブは大人の通常サイズで約1万6000円程度かかります。

また、「スーパー・ニンテンドー・ワールド™」を楽しむのに欠かせないパワーアップバンドはひとつ4,200円。もちろん家族で行けばその人数分だけかかるため、とても楽しいものではありますが、大きな負担にもなります

もちろん、それらがなくても楽しむことはできますが、せっかく行ったならば、そうしたコンテンツも体験したいもの。

年間パスポートもあり、気軽に入りやすいUSJですが、その辺りも充分考えて、あらかじめ全体的な予算組みなどもしっかりしていく必要があるといえるでしょう。

体験価値を高める「現実的な計画」をしっかり

これまでご紹介してきたように、大きな楽しみと引き換えに、それなりの対価も必要な両パーク。もちろん、それによって得られる体験価値は大きいといえるでしょう。

しかしながら、どちらのパークもやりたいことが決まっていれば、大まかでも構わないので、予算と1日の計画を立てておくことがおすすめです。

もちろん何も知らなくても、なんとなくでも楽しめる両パーク。しかし、予算と時間の配分を考えておかなかったことで、「やりたいことができなかった」「思わぬところで時間や費用がかかってしまった」……と、ならないように、「使える予算」と「時間」と何よりも「何をしたいのか」という自分の気持ちをある程度まとめておくことが必要といえると思います。

体験価値は、それぞれのパークで全く異なるもの。これから夏休みもはじまるのでそれぞれのパークで、それぞれの大きな体験価値を味わってみてくださいね。

情報は記事執筆時のものです。運営状況は変更になる可能性があります。

(画像提供:iStock.com/andresr/CatLane/LordHenriVoton/StaffordStudios/Anchiy/400tmax/amriphoto/coward_lion/Jacob Ammentorp Lund)


みっこ
約18年間、東京ディズニーリゾートに通う「Dヲタ」。
東京ディズニーリゾートについての裏技や雑学を紹介しているブログ「TDRな生活」で、合計約4500記事、約18年間更新し続けている。ショーやパレードの鑑賞よりも、パークの細かな雑学や物語が大好物。普段は普通の社会人。WEBライターとしても活躍。TV番組への情報提供や、雑誌・週刊誌のディズニー系情報の執筆や取材同行、攻略系ブログ「TDRハック」の執筆にも参加。
著書に『ディズニーに行く前に知っておくと得する66の知識』(文響社)、『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』『ディズニーがもっと楽しくなる魔法のトリビア』(KKベストセラーズ)『ひとりディズニー50の楽しみ方』(サンクチュアリ出版)など。

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