DヲタがハマったUSJのある生活

夏のUSJ&ディズニーは暑さもびしょ濡れイベントも要注意!

#連載エッセイ
#DヲタがハマったUSJのある生活

いよいよやってきた夏!……東京ディズニーリゾート(以下、TDR)とユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)の両パークではそれぞれ7月から夏イベントが開始し、盛り上がっています。

特にこれから夏休みを迎え、パークへ行く計画をしている方も多いところだと思います。そんななか、今回は「2つのバークの夏」についてご紹介しながら、その楽しみ方や特徴、暑さ対策などを考えていきたいと思います。

この記事は書籍『 ひとりディズニー50の楽しみ方 』の関連コラムです。

夏のUSJはひと味もふた味も違った!

今年TDRで唯一ともいえる、「全身びしょびしょ」になれるプログラムといえば、東京ディズニーランドで開催されている「ベイマックスのミッション・クールダウン」。

こちらは昨年に引き続いて開催されているイベントですが、フロートがそれぞれ昨年より少し増えて、そのびしょ濡れ量もアップしています。

注意したいのがフロートがパレードルートを移動中は、濡れることはほとんどなく、シンデレラ城前のパレードルートが円形になっている部分でのみ、びしょ濡れになるということ。

城前のパレードルートで6回小停止していくのですが、オススメなのは、ミッキーとウォルト・ディズニーの銅像(パートナーズ像)の真裏付近

こちらは近い距離で2回停止するので、少し移動するだけで全身びしょ濡れが2回味わえるということにもなります。行かれた際はぜひ試してみてくださいね。

続いては西のテーマパーク、USJ。TDRの夏が少々控えめなイメージとなっているなか、遠慮なし&派手&すごい……! といえる夏イベントとなっています。

メインのエンターテイメントとなるのが「NO LIMIT! サマー・スプラッシュ・パレード」。こちらのパレードは、昨年3月から開始し、今年の4月に一旦休止していたものですが、大量の水を撒くパレードになって夏限定で帰ってきました!

しかも、キャラクターやダンサーなどの衣装がほぼ全て一新。

また、この観覧エリアも一部有料の「360° びしょ濡れ! 特別エリア」の他、「びしょ濡れエリア」「ウエットエリア」「リトルキッズエリア」と濡れたい具合にあわせて選べます

水を撒く量としては、もちろん場所にもよりますが、一言でいうと「そのままプールに落ちてしまった」といえるくらいの量
やりすぎ! といえる要因のひとつに、予想もしない屋根の上から放水される……といった容赦ないほどの水が撒かれます。

また、ありがたいのはこのパレードなどでびしょ濡れになってしまった場合でも、無料の更衣室が用意されていること。こうした配慮も嬉しいですね。

ダンサーやキャラクターに水をかける!?

さらにこちらのパレードが特徴的なのは、単にキャラやダンサー、パレードフロートなどから水がかけられるだけではないこと。

参加しているダンサーのほとんどが水鉄砲(ウォーターシューター)を持っており、それをゲストにもかけてきます。

さらに特徴的なのは、パーク内で売っているウォーターシューターを使うと、ゲストもそのパレードに参加し、「ダンサーやキャラクターなどにも水をかけることができる」というものです。

参加者とダンサーがお互いに水をかけることによって、ゲストはもちろん、ダンサーなども身体を適度に冷やすことができるため、毎日14時という、非常に暑い時間でもパレード実施が可能なのですね。

こうしたやりすぎな部分はTDRにはない、USJらしいといってもいいコンテンツのひとつですね。

クールスポットで夏を楽しみつくそう

その他、両パーク内には、いくつかの場所に「クールスポット」が設けられています。いわゆる霧状の水などが放出され、気化熱を使って、その周囲の温度を下げて涼しくするというもの。

見た目も涼しいそのスポットは、こちらもUSJのほうが若干派手めといえるかもしれません。

巨大扇風機型のクーラーで「メガ・クール・ゾーン」という場所が設けられ、そこに集中的に置かれた扇風機型のマシーンの目の前では、非常に涼しい風と冷気を浴びることができます。

また、前述のウォーターシューターを使って的に水を当てるといった楽しみ方ができる、「ウォーターシューティング・エリア」も用意されています。

ただ逆にいうと、ウォーターシューターはこの場所とパレード時以外は基本的には使用できないことになっているので、荷物になってしまうことを考えて購入したほうがいいかもしれません。

また、サイズがかなり大きいため、例えば飛行機内に持ち込み可能なスーツケースなどには入りません。その辺りも注意して購入するようにしましょう。

キャスト&クルーの熱中症対策にも注目

ゲストにとってもキャスト&クルーにとっても厳しい暑さの夏。熱中症対策も欠かせません。そんなところに注目してみるのも楽しいかもしれません。

例えばこの夏、TDRではキャストが空冷服(ベストにファンがついているタイプ)を着用しているシーンが見かけられています。また、USJではクルーはそれぞれペットボトルを持っていますが、それ以外に「クルーに給水をする専用クルー」の姿が見かけられています。そんな対策をみてみるのもおもしろいかもしれませんね。

また、先日ちょっと見かけたおもしろいい光景として、USJでパレードスタート前のシーン、あるキャストさんが自分のペットボトルを手に持ち、ゲストに「皆さーん! これからスタートするパレードをお祝いして乾杯しましょうー!」といった声掛けをして、持っているペットボトルで皆さんに乾杯を促し、それで一緒に水分をとる……という場面がありました。

もちろんそのキャストさんのアドリブではありますが、こうして水分補給もエンターテイメントのひとつにしてしまうクルーさんの考え方や、ゲストへ楽しんでもらおうとするのはUSJ独特の空気感といえるのかもしれません。

やり過ぎユニバは「夜」もすごい!

やはり夏のパークといえば、「夜のエンターテイメント」も考えてしまいますよね。以前のTDRでは、夏といえば、日本のディズニーらしく、「夏祭り」をモチーフにしたイベントが多く行われていましたが、近年は特に夜の夏のイベントの実施がない状態です。

特に人気が高く、多くの人が集まるTDRですから、夜の熱中症という部分も考えての対策なのかもしれませんが、やはりちょっと寂しく感じる部分があるようにも思えます。

対して、そんな状況も加味しつつも、派手なライブイベントを行っているのがUSJ。

夏休み期間の限定開催ではありますが、グローバルに活躍するHYBE LABELSの人気の韓流スター等の映像に合わせて、ステージで大量の水やスモーク、レーザー光線にシャボン玉などが飛び交うDJイベント「NO LIMIT! サマーダンスナイト with HYBE JAPAN」が開催されています。

こちらはただ単に映像が流れるだけではなく、アーティスト本人ではないですが、非常に高いレベルのパフォーマンスやダンスを見せてくれるステージになっています。

ダンサーだけでなくキャラクターも登場し、ショーの合間にはDJが登場し、待っているゲストを飽きさせない、非常に熱狂的な夜のステージショーが開催されています。

さらにUSJの凄いところは、有料ではありますが、人気アニメ「ワンピース」を題材にした迫力あるステージショー、「ワンピース・プレミアショー 2024」も例年通り実施されるなど、夏の夜を楽しみつくすことができます。

東西パークの夏はどちらが暑い?

連日かなりの暑さが続く日本列島。この暑さを比べても意味がないほどの暑さになりますが、筆者の体感としては、TDRの暑さは海沿いということもあり、少し風を感じられる暑さといったイメージがあります。

対してUSJの場合、同じように海沿いではあるものの、風がほとんどない、高湿度の暑さといった印象を受けます。

もちろんその日によって異なりますし、あくまで個人的感覚ではありますが、例えば暑さ対策として持っている方も多い首掛け型などの小型扇風機は、TDRで使用するよりも、空気の移動があまりないUSJのほうが役に立つ……という印象があります。

ちなみに気象庁のデータを参考にした筆者調べですがここ10数年間の8月の気温と風を比較してみると…

大阪  気温:29.0℃  風速:2.7m/s
千葉  気温:27.1℃  風速:4.2m/s

……ということです。平均気温で比べると、東京のほうが若干暑いところもありますが、風があまり感じられない大阪では、その影響もあるのか、TDRに比べてUSJのほうが園内のショップやレストランなどの「屋内の冷房がかなり強めになっている印象」があります。(実測データによるものではありません。)

もちろんこの暑さ自体が非常に体に響きますが、それだけでなく「屋内と屋外の寒暖差」でも体調を崩しやすい部分もあると思うので、注意が必要ですね。

気を付けたい!食事難民になりやすいUSJ

TDRとUSJは同じように、全体のゲスト数に対してレストランの数があまり多くないため、こちらも食事難民になりやすいといった傾向があるので、注意が必要です。

特にUSJでは、この夏は人気アニメ「ワンピース」とコラボしたレストラン、「麦わらの一味の宴レストラン(ディスカバリー・レストラン)」が人気ですが、非常に人気が高いため、開店前から長い列ができています。

そのため、感覚的にはUSJでは「TDRのイメージよりもさらに早めの時間帯に食事をはじめないと、レストランの混雑に巻き込まれる」といった可能性が高いので、注意が必要です。

また、暑さをしのぐ、夏のひんやりスイーツといえば、シェイブアイス(かき氷)。例えば、ディズニーランドではプラザパビリオン・レストランで今年は販売がありますが、近年のTDRではワゴンなどでの販売がかなり少なくなってしまいました。

対してUSJでは、例えば今年初登場の「ギャラドスのぐるぐる! スムージー ~ソーダ&パイン~」や、「ミニオン・シェイブアイス ~パイン~​」「スヌーピー・フラッペ ~いちごミルク&白桃~」「ロビンのハナハナ・ブルーベリーフラッペ」「遊泳禁止!! ジョーズ・フラッペ ~ピーチ&ソルトホイップ~」他……など、1日では食べきれないひんやりフードも味わえます。

USJのほうがレストランの混雑に巻き込まれやすいものの、特にひんやりフードはワゴン販売が利用しやすいため上手に活用できると暑さをしのげるかと思います

暑さを避ける「課金」も視野に

非常に厳しい暑さのなかですが、それでもやっぱりできるだけたくさん楽しみたい両パーク。

暑さ自体を変えることはできませんが、体への負担を少しでも減らせる方法として両パークで用意されているのが、いわゆる「課金をして楽しむ」ということ。

「それでなくてもお金がかかるのに、さらにお金はかけたくないなぁ……」という気持ちも非常によくわかります。ただ逆にいうと、暑さの厳しいこの時期に課金をするということは、「一番効率的でもある」ともいえると思います。

そうした場合、少し値段は張りますが、TDRであれば、宿泊や食事、アトラクションなどがセットになった「バケーションパッケージ」が有効。

USJではあらかじめアトラクション等の優先案内がされるチケット、「ユニバーサル・エクスプレス・パス」やユニバーサル・トラベルから各種セットプランなどを申し込むのもいいかもしれませんね。

夏のパークを楽しみたい! でも、あえて時期を外す選択も

ご紹介してきたTDRとUSJの夏イベント。どちらも今の時期だからこそ楽しめる要素も高いですが、炎天下で1日過ごすパークは、想像以上に体に負担がかかります。

今年の6月6日に東京ディズニーシーでは話題の新エリア「ファンタジースプリングス」がオープンしました。

こちらは夏イベントというわけではないですが、実質的にオープンからすぐに夏休みに突入……といった形になり、多くの方が訪れることが予測されます。

ただ、特にこの夏にご注意いただきたいのは、エリア内には散水スポットなどがあるわけではなく、屋根がある部分や屋内の場所が少ない……という部分。

エリア内にあるレストランもモバイルオーダーで入店時間を予約(取得)しないと入ることができないため、特に夏の暑いときはエリアを利用する際に注意が必要です。

TDRでもUSJでも、暑さや屋外での活動に慣れていない方や、小さなお子さんなどにとっては、下手をすると命に関わる熱中症になってしまう可能性も非常に高いともいえます。

無理のない日程と、マメな休憩、水分補給、決して同行者に無理をさせない余裕を持ったスケジュールで楽しむと言うことが一番大切なのではないかと思います

ただ、色々と対策や準備をしていたとしても、なかなか厳しい真夏のパーク。もちろん、なかなか思い通りにお休みが取れない方も多いとは思いますが、「どうしてもこの時期がいい!」という理由がなく、時期にこだわりがないのであれば、思い切って夏の時期を避けて行く……というのが、「一番有効な暑さ対策」なのかもしれませんね。

情報は記事執筆時のものです。運営状況は変更になる可能性があります。

(画像提供:iStock.com/Phira Phonruewiangphing/gpointstudio/MesquitaFMS/kali9/AndreyPopov/gilaxia/batuhan toker/baona/filadendron/Imgorthand)


みっこ
約18年間、東京ディズニーリゾートに通う「Dヲタ」。
東京ディズニーリゾートについての裏技や雑学を紹介しているブログ「TDRな生活」で、合計約4500記事、約18年間更新し続けている。ショーやパレードの鑑賞よりも、パークの細かな雑学や物語が大好物。普段は普通の社会人。WEBライターとしても活躍。TV番組への情報提供や、雑誌・週刊誌のディズニー系情報の執筆や取材同行、攻略系ブログ「TDRハック」の執筆にも参加。
著書に『ディズニーに行く前に知っておくと得する66の知識』(文響社)、『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』『ディズニーがもっと楽しくなる魔法のトリビア』(KKベストセラーズ)、『ひとりディズニー50の楽しみ方』(サンクチュアリ出版)など。
この記事は書籍『 ひとりディズニー50の楽しみ方 』の関連コラムです。