人とコミュニケーションを取りたくても怖い、どのように相手に接すればいいかわからず落ちこんだりすることはありませんか?人間関係を円滑に進めるために、自分の心の状態を知ってコントロールする習慣を身につけることが大切です。
その方法をメンタルクリニック院長である須田賢太著書の『メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習』より紹介します。
自分の心と向き合えば、自分に冷静になれ、感情コントロールがしやすくなります。自分のことが理解できれば、きっと今まで以上に毎日が楽しくなるでしょう。
目次
断られると傷つくし怖いと感じたらとるべき行動
友達をごはんに誘いたいと思っても、相手に断られるのが怖くて自分から誘えないときはありませんか。
誘えないままでいると「誰かを誘うことは怖い」と自分自身に刷り込んでしまいます。感情と行動が一貫していると気持ちは次第に大きくなるでしょう。
ここでは、相手に怖いと感じた場合の対処法を2つ紹介いたします。
自分の感情と反対の行動をとる
友達を誘うのが怖いのなら、自分から誘ってみましょう。しかし、自分の感情をごまかして無理に誘うわけではありません。自分の持っている感情を観察・描写・関与してすべて受け入れてみましょう。
その後、今の感情に対して考え方を切り替え、反対の感情が湧き起こる行動をしましょう。
反対の行動を起こしたからといってすぐに新しい感情が生じるわけではありません。しかし、反対の行動をとることで、あなたにゆっくりですが新しい感情が芽生えるでしょう。
怒りや憎いと感じている場合は無関心になろう
状況により、どうすれば反対の感情が現れるのかわかりにくい場合もあります。
例えば、傷つけるような言葉をかけてくる友達には「憎い」「嫌い」といった感情が湧き起こるでしょう。しかし、それらの反対の感情は「好き」「愛しい」ではありません。嫌な気分になる友達を好きになろうとすると、更に苦しくなるでしょう。
「憎い」の反対は「無関心」。友達に対して無関心でいれば反対の行動になるのです。反対の感情が何かわからない場合は、今の感情が「活動的な感情」か「非活動的な感情」なのか考えれば判断できます。
活動的な感情:憎い・愛しい・腹立たしい・楽しい
非活動的な感情:無関心・怖い・寂しい
活動的か非活動的かどうかで判断すれば、反対の行動が想像しやすくなるでしょう。
例えば恐怖を感じている場合は、あえて怖いと感じる物事や人に近づいてみましょう。「意外と大丈夫」といった前向きな感情が芽生える場合や打ちのめされても「ここまではできた」と成功体験を得られます。
怒りを感じる場合は、相手を攻撃せず、その人のことを考えないでください。または「あの人も相手を思いやる余裕がないんだ」と思いやりや共感の気持ちを持ちましょう。
悲しみや憂鬱な気持ちのときは、感情は受け入れつつも、楽しいことや夢中になれること・自信の持てることをして過ごしましょう。
相手に罪悪感や羞恥心を持っている場合の対処方法
罪悪感や羞恥心を持っているとき、感じなければならない場合と感じる必要はないのに感じている場合の2パターンがあります。
ここではその2パターンについて詳しく解説していきます。
相手を傷つけてしまった場合は素直に謝ろう
誰かを傷つけたときやうそをついてしまったときは、罪悪感や羞恥心を持つかもしれません。
その場合、素直に謝りましょう。状況や相手の気持ちが落ち着くように力を尽くしてください。これからも同じようなことが起きないように反対の行動を取るのです。
自分のしたことは取り戻せませんが、潔く自分の非や事態を受け入れましょう。
罪悪感を持たなくてもいい場合もある
罪悪感を持たなくてもいいケースもあります。
例えば、誰かに頼まれごとをして大切な用事があったので断ったとします。それは仕方のないこと。頼みを聞いてあげられなかったことに罪悪感を持っているのであれば、それは本来感じなくてもよい感情です。
その場合、反対の行動を取るのではなく頼みごとを断る経験と罪悪感を得る経験を何度もしてください。
「断ってもいい」「罪悪感を持たなくていい」と思う体験を何度も繰り返せば、罪悪感を持たない心へ変わっていくでしょう。
反対の感情は、今持っている感情を抑え込む行動ではありません。新しい感情を生み出す方法なのです。苦しい・つらい気持ちをポジティブな方向へ変えていくためにもぜひ試みてください。
まとめ
自分の感情をコントロールできれば自分自身をより理解でき、人とのコミュニケーションをスムーズにすすめられるでしょう。
『メンタルヘルス大国アメリカで実証された 心がモヤらない練習』では、気持ちが不安定になったり、まわりの人に強い感情をぶつけたりするのではなく、自分の心をコントロールできるようになる30の行動リストを4コママンガとともにお届けしています。
本書を読んで、心を落ちつかせ、自分自身を見つめてみませんか。自分のために自身の感情を理解し、今を大切に過ごしましょう。