うまくいく人の仕事後の過ごし方

うまくいく人は「スケジュール管理が徹底されている」

#連載エッセイ
#うまくいく人の仕事後の過ごし方

人生に欠かせない仕事とプライベートの充実

うまくいく人は、仕事後のスケジュール管理が徹底されています。
社会人になると、どうしても目の前の仕事のことだけに集中してしまい、なかなかプライベートや今後の人生のことに向き合う時間が作れないものです。
人生は、大きく分けると、仕事とプライベートに分かれます。
「公私ともに充実」と言われるように、仕事も恋愛も家庭も、将来の自分の選択肢も全て、バランスよく時間を使う必要があります。
仕事後に、自分の時間と向き合い、スケジュール管理を徹底することこそ、うまくいく人がこだわっていることなのです。
では、スケジュール管理を徹底することで、どんなことが見えてくるのでしょう。
ここでは、5つの要点に絞って、仕事後のスケジュール管理の大切さをご紹介していきます。

① 紙に書きながら、頭・心・何が大切かを整える

まず、何よりも大切なことは、紙に書き出してみるということです。
何も考えずに、紙とペンを持って、机に座ってみてください。
ドミニカン大学教授の研究では、“紙に書くグループは、書かないグループに比べて、目標達成率が約42%も高くなる”と言われています。
頭の中では、ごちゃごちゃして主観的に考えていることが、紙に書くことで、冷静さを取り戻し、客観的に他人目線で見ることができるのです。
無心で頭の中を洗い出した後は、それらの項目に優先順位づけをしてみましょう。
紙に書いて、冷静に見ると、「緊急ではないが、重要なこと」に着目できるようになります
人生の優先順位を考える時間は大切です。
頭の中では「緊急かつ重要なこと」しか思い浮かばないものです。
思いついたものに飛びついて、体を動かし、時間を費やします。
しかし、止まって、見て、改めて自分に必要なものを選択することで、新たにスケジュールに組み込むべきものが見えてくるのです。
そして、最後は、その取り組むべきタスクに期限をつけましょう
「緊急ではないが、重要なこと」はついつい後回しになってしまいます。
だからこそ、「緊急ではないが、重要なこと」に期限を切ることで、あなたの人生は確実に向上していくのです。
まず、紙とペンを持って、机に向かって、無心で書き出す。
次に、ここで始めて考えて、優先順位づけをする。
最後に、それらに期限をつける。
スケジュール管理により、事前準備が整っていればいるほど、あなたの1日は驚くほどスムーズに効果的になり、充実した毎日へと変わっていくことでしょう。

② 締切効果が発揮される

無能な人ほど、ダラダラ残業をすると言われています。
そして、ダラダラ残業をしてしまう原因は仕事後に予定がないからです。
紙に書き出し、「緊急ではないが、重要なこと」を明確にし、今日、何に取り組むのかが決まっていると、締切効果が発揮され、期限までになんとか仕事を終わらせようとします。
仕事は与えられた時間の分だけ膨張すると言われています。
極端に言えば、1時間で終わる仕事であっても、1日分の時間を与えられると、人はその仕事に1日費やしてしまうのです。
締切効果を生かして、仕事後の時間の使い方を充実させましょう。

③ 自分の時間を生きる

「今日、この後、一杯どう?」
上司に聞かれた時に、断れない人のほとんどは、予定が入っていません。
人と会う予定はなくても、「今日はジムに行こう」とか「昨日が飲みだったから、今日は家でリラックスしよう」と決めていれば、とっさの誘いにもNOと言えるものです。
仕事以外の時間で何に取り組むのか、今日何に取り組むのかを明確にするからこそ、自分の時間を生きることができます。
「決める」と聞くと、たいそうな出来事のように聞こえて気が重くなるかもしれませんが、「決める」という行為は自分のため(自分の時間を生きるため)にやることです。
他人や、SNSやテレビに時間を奪われることから自分を守りましょう。

④ オン/オフをはっきりさせる

うまくいく人は、常に自分の時間を生きているので、1週間の中でもスケジュールにメリハリがあります。
私のまわりにいる、うまくいく人の仕事後の過ごし方です。

  • 月曜日 メンテナンスデー(歯医者、整体、ジム)
  • 火曜日 残業デー
  • 水曜日 定時退社を活かし、飲み会/交流デー
  • 木曜日 残業デー
  • 金曜日 花金を活かし、飲み会/交流デー
  • 土曜日 セカンドスクール
  • 日曜日 セカンドスクール

休む時は休み、仕事するときは仕事に集中し、自分の幅を広げる時間も十分に確保しています。
金土日と充実しているからこそ、月曜日はメンテナンスに時間を充てて、睡眠時間も充分確保するというのです。
オン/オフがはっきりしていて、スケジュールにメリハリがあることがわかります。
立てたスケジュール通りに事が進むと、自分の気持ちもいつも晴れやかになることでしょう。

⑤ 余白時間を設ける

うまくいく人は、スケジュールに余白の時間を設けています。
顧客や上司からの急な依頼、同僚のミス、自分や家族の体調不良、PCの不調、事故渋滞など、様々な想定外の出来事は起こるものです。
対応する時間やゆとりを設けていないと、想定外が起こるたびにバタバタしてしまいます。
スケジュールを立てる時は、予定と予定の間は、15〜30分はバッファを持たせるようにしましょう。
人との約束でも会議でも、2時間の時間をいただいていて、1時間半で終わった結果、怒る人はいません。
遅れると迷惑をかけますが、前倒しは誰にも迷惑がかからないのです。
紙に書き出す際、目標はポジティブに立てても、そのための計画(スケジューリング)はトラブルも想定して、ネガティブに立てることが基本なのです。

あなたは、「あなた株式会社」の社長

スケジュール管理は、あなたの大切な人生の出来事管理になることを、お伝えさせていただきました。
どんなにお金持ちになったとしても、時間だけは、追加で買うことはできません。
誰もが、1日24時間という平等に与えられた条件の中で、人生を過ごしているのです。
親も恋人も親友であったとしても、誰もあなたの人生に責任は取れません。
自分の人生に責任を取れるのはあなただけです。
あなたは、「あなた株式会社」の社長なのです。
社長であるならば、会社の存在理由や、その目的を達成するための目標設定、目標達成をするためのマネジメントや行動計画を短期・中期・長期に渡って計画することでしょう。
あなたは今、ご自分の人生で、短期的な目の前の目標だけを追っていませんか。
スケジュール管理のプロになり、人生の中期・長期目標を明確にしていきましょう。

(画像提供:iStock.com/rarrarorro/freemixer/freemixer/porcorex)


権藤優希

株式会社シーマネジメント代表取締役。
東京都内で飲食店、オーガニックショップ、講演会・ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。
福岡県久留米市生まれ。大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)に入社。
新人最速で大型案件を受注し、注目を集める。NECにおいてさまざまな賞を獲得した後、4年目に独立。
起業後はNEC時代のノウハウを活かし、営業の事業において、半年間で業界内世界第2位の記録をつくる。自身の経験をもとに行われている講演会は大人気で、20〜30代の若者を中心に、大きな注目を浴びている起業家。
また、オンラインサロン「ごん×櫻井のモテモテ塾」は、多くのメディアに取り上げられ、話題を集めている。
著書に『自分で決める。』『心が強い人のシンプルな法則』『「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本』『損をしない人の考え方』『あなたの弱みは一瞬で強みになる』がある。