〜人生における自己管理8箇条〜
1.仕事
2.お金
3.健康
4.家族
5.人間関係
6.学び
7.遊び
8.住まい
5 人間関係の自己管理 編
人生の悩み事。
その9割は人間関係と言われています。
「人と接する」ことで生まれる仕事、家族、交友。
その全てが、一人では成り立たせることができないのです。
理想の人間関係がある。けど現実は上手くいかない。
どうすればいいんだろう…
今回は、人生において重要な人間関係について、私が管理している方法をご紹介します。
ポイントは、5つの「ない」を徹底することです。
これらのやら「ない」ことを意識して、人間関係を円滑に築いていきましょう。
目次
①ウソをつかない
ウソをつくことは極論、無駄が増えることに繋がります。
ちょっとした小さなウソをつくだけでも、心に引っかかりを感じたり、罪悪感を抱いたりします。
そして、そのウソの辻褄を合わせるためにさらにウソをつく。ずっと無駄な労力を使っていくことになります。
「この人には、こうウソをついたから、こういう自分でなければ・・・」
「あの人には、ああウソをついたから、ああいう自分でなければ・・・」
こうなってくると、もう自分でもわけがわからず、何もできなくなってしまいます。
ウソをつかなくなるとそういう心のざわつきがなくなるので、いつだって精神が平穏になるし、自分の言動に自信が持てるようになるのです。
清く正しく生き、自分にも他人にもウソをつかないことを最初から心がけて生きた方が後悔がないし、ストレスがないし、無駄がありません。
間違ったら、謝る。
失敗したら、認める。
わからなかったら、聞く。
正直な人が一番強い人です。
フリや演技は、弱い人がやることです。
人間関係の自己管理は、ウソをつかないことこそ、最高の管理法なのです。
②マイナスとはつるまない
ネガティブな人の近くには、近寄らないようにしましょう。
インフルエンザと同じで、感染してしまいます。
マイナスの言葉を言う側は、ストレス解消になるかもしれませんが、聞いている側はたまったものではありません。
疲れるし、エネルギーが奪われてしまいます。
人が一番聞いているのは、自分の言葉です。
マイナスの言葉を言う人は、自分にマイナスな言葉を聞かせているのと同意。
どんどん自分の心が痛めつけられて、虚しくなって、精神が病んでしまいます。
マイナスとは1秒も一緒にいてはいけません。
もし、あなたがネガティブなことを言われたら、絶対にそのネガティブに付き合ったり、言い返したりしてはいけません。
言い返した時点で、あなたもそのネガティブを言っている人と、同レベルであることを証明してしまうことになるからです。
その手には乗らず、受け取らずに、スルーでOKです。
③怒らない
怒るという行為自体、何一つ良いことがありません。
頭に血がのぼり、血圧があがり、コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、寿命が縮むだけです。
全くといって無駄な行為です。
怒るという行為は、自分に自信と余裕がないことを証明してしまいます。
怒りの感情を抑えられずにあらわにしてしまうのは、己の未熟さを堂々とまわりに告知するに等しい恥ずかしい行為なのです。
怒りの感情に支配されると、判断力が鈍り、致命的なミスを犯してしまう確率も上がります。
そもそも、怒ることで、無駄な体力と神経を削りとられてしまうのです。
ちなみに、お母さんが子供にやっているのは、「叱る」という行為です。
「怒る」は、感情がコントロールできない、単なる八つ当たりで迷惑なことなのに対して、「叱る」は、目の前の人が今後より良い方向に進んで成長していけるように導くことです。
怒るは感情、叱るは愛情です。
叱るということは人を育成していく上で非常に大切なことです。
さらに言うと、怒るという行為よりも、褒めるという行為の方が生産的であったりします。
「こうダメだ」と怒っても、「こう素晴らしい」と褒めても、言葉を受け取った本人が感じた通りに人生を動かしていきます。
そうであるならば、「こう素晴らしい」と期待を込めて人を褒めた方が、その人の育成にも繋がる。
これは、ある教師が、期待をかけ続けた生徒と、そうでない生徒とで、成績に明らかな違いが出たという「ピグマリオン効果」からも実証されています。
褒めるところがあったら褒めるのではなく、褒める箇所を見つける努力こそが、人を育成していくのかもしれません。
④群れない
一人の時間を作らずにいつも誰かと一緒にいることは、効率の悪い人がやることです。
「いや、たくさんの人と会って知識を吸収しているのです」と言いたくなる人もいるでしょう。
しかし、残念ながら、現代の世の中において、誰かと会ってその人が話していることは、本・SNS・YouTubeに全て書いてあります。
あなたが、より活躍し、成功するために必要な情報は全部、そこらじゅうに落ちているのです。
それほどに今の時代はみんなが情報発信するようになったのです。
今は、情報の価値が薄れ始めた時代です。
昔は、一部の人しか持っていない情報に価値があり、それによって成功の有無が決まった時代もありました。
職人などがそのいい例です。
聞いても教えてくれない、下働きして盗むしかない、そういった世界ではある意味、社交性だったり、したたかな人間力が強みになったことでしょう。
でも、今は違います。
情報は落ちているので、それを元にいかに自分なりの常識とは違う発想ができるか、「自分で考える力」に成功要因の比重が移っているのです。
みんなが動き回ってる中、いつまでも人と群れて何が正解かを探し回っていると、相対的に置いて行かれることが多くなってしまいます。
自分で考えなくなり、誰かが言ってるようなことしか考えつかなくなるのです。
特に重症な人たちは、代わり映えもしない面子でいつも同じような飲み会をしています。
いつもと同じ飲み友達と、いつもと同じようなおしゃべりをしていると、テンプレートの常識人間が完成してしまいます。
大事なのは、同じ志を持つ仲間がいることです。
共通の目標があって、共通の価値観・言語がある仲間と一緒にいると、自分のモチベーションも上がります。
昔の友達と会っての馬鹿話。その時は面白いですが、ずっとやることに価値はありません。
群れるのは最低限にして、予定のない一人の時間をつくること、同じ志を持つ仲間とつるむことを徹底しましょう。
一人の時間は、創造的な発想を生み出します。
その上で、向上することに興味のある仲間と話すと、「なるほど!他にも、こういう考え方もあるよね」と他者から違う視点をもらって、また考えることができます。
これを繰り返すことで、自分の中に他者が生まれ、自分の人間的な幅や客観性が養われるのです。
一人でいることで、不安になったり孤独になったりするかもしれません。
けれども、孤独を愛して一人になる時間・同じ志を持つ仲間と過ごす時間は、増やせば増やすほど、あなたは間違いなく成功に近づきます。
どうせ人に会うなら、同じ志を持った仲間を探すために、人と会うと良いでしょう。
そして、もうやめましょう。
無意味に目的もなく、いつもと同じ面子と群れるのは。
⑤相手に勝たない
人間関係の目的は、相手に勝つことではありません。
人は誰しも、人と関わり合う中で、お互いが幸せな気持ちになる方が良いと、本当はわかっています。
しかし、「勝ち負けパラダイム」で人間関係を見ている人にとって、「ごめんね」という言葉を発することは、自分が負けを認めたという行為になってしまうので、抵抗があるのです。
人間関係を良好にするためのポイントは、相手に勝たないことです。
お釈迦様のように、罵声に反応せず、言葉を受け取らないこと。北風と太陽の話のように、相手をコントロールしようとせずに与えていくことが本質なのかもしれません。
私の大尊敬する女性経営者は、いつもどんな時もニコニコしています。
とんでもない結果を作っているにも関わらず、なぜかその方の前では自然体でいられます。
そして、本当に驚いたのが、自分より成果や年齢も下の経営者の方に対しても、「ごめんね、私の頼み方が悪かったね」とよく謝っているのです。
自分で自分の機嫌をとり、絶対に相手と戦わない人なのです。
そんな人だから、その器に人が集まり、大成功しているのです。
まさに、敵がいない「無敵な人」なのです。
揉め事が起きたときに、先に謝るのは弱い人間ではなく、器の大きな人間です。
私もその女性経営者のように、問題が起きたときこそ、深く謝り、物事を前進させられる人間を目指しています。
コミュニケーションの本質に立ち返り、最初は無理やりにでも、「ごめんね」が言える人間に。粋な人になりましょう。
(画像提供:iStock.com/SunnyVMD/SunnyVMD/Orbon Alija)
権藤優希 株式会社シーマネジメント代表取締役。 東京都内で飲食店、オーガニックショップ、講演会・ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。 福岡県久留米市生まれ。大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)に入社。 新人最速で大型案件を受注し、注目を集める。NECにおいてさまざまな賞を獲得した後、4年目に独立。 起業後はNEC時代のノウハウを活かし、営業の事業において、半年間で業界内世界第2位の記録をつくる。自身の経験をもとに行われている講演会は大人気で、20〜30代の若者を中心に、大きな注目を浴びている起業家。 また、オンラインサロン「ごん×櫻井のモテモテ塾」は、多くのメディアに取り上げられ、話題を集めている。 著書に『自分で決める。』『心が強い人のシンプルな法則』『「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本』『損をしない人の考え方』『あなたの弱みは一瞬で強みになる』がある。