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鉄のルーティンで自分の気持ちを管理する
現実をどう見て、どう捉えて、どう感じるかは、あなたの選択です。
世の中には管理下にあるものと、管理下にないものがあります。
気分・感情に流される人に限って、この区別ができていません。
例えば、「彼がなかなか振り向いてくれない」ということで悩んでいる人は、無駄なエネルギーを使っているといえます。
そんなことは管理下にないのだから、それよりも自分の内面と外見をいかに磨いていくかに集中した方が良いでしょう。
むしろ、管理下にあることとないことが混乱して、やるべきことが明確ではない現状に悩んでいるのではないでしょうか。
管理下にないことで一喜一憂するのはアマチュアです。
成功する人は、管理下にあることとないことを分けて、管理下にあることに集中します。
結果には、どうしようもあることと、どうしようもないことの2種類があることを理解しましょう。
「それはそれ、これはこれ」と区別し、どうしようもあることに全力で取り組むのです。
管理下にないことに一喜一憂するアマチュアにだけはならないでください。
気分・感情で仕事するのはナンセンスなんです。
想像してみてください。
ぶよぶよになった体を引き締めたいあなたは、朝起きて、気分が良かった日だけ、筋トレをする。
果たして、理想の体は作れるのでしょうか。
気持ちから行動を決めるのではなく、行動が先なのです。
行動を優先し、気持ちは副産物だと思っておくくらいがちょうど良いのです。
順番が大切なんです。
筋トレをするから、アドレナリンが出て、気分が良くなるのが健全な流れ。
気持ちが乗ってるからやるのではなくて、やっていたら乗ってくるものなのです。
肝心なのはルーティンを作ること。
「歯を磨く」「風呂に入る」「仕事に行く」など、
あなたが今、当たり前のルーティンにしているものに、いちいち感情を持ち込んでいるでしょうか。
彼氏と別れても、多少体調が悪くても、気分がすぐれなくても仕事には行くのではないでしょうか。
つべこべ言わず、管理下にあることは全て自動化することがお勧めです。
そして、なんの感情を取り入れることなく、淡々と行動するのです。
だからこそ成功する人は、成功することが管理下にあるといえるのです。
必ず実行できるシンプルな習慣術
やりたくないことや面倒なことは、辛く感じがちです。
それは、「継続しよう」であったり「やらなければならない」という気持ちが働いているからです。
やりたくないことや面倒なことでも、習慣化してしまうと、継続すること自体が「当たり前」になります。
毎日歯を磨くことや花に水をあげることに、すごくエネルギーや神経を使っている人はいないはずです。仕組み化できてることは継続できるんです。
では、新たに仕組み化する時はどうすれば良いのか。
コツは、既に習慣になっているものにくっつけてやることです。
「歯を磨く」
「トイレに行く」
「電車に乗る」
「朝、コーヒーを飲む」
「お風呂に入る」
など、日頃から習慣になっていることがあると思います。
そこに、これから新たに仕組み化したいものを結びつけます。
「歯を磨きながら、笑顔の練習をする」
「電車に乗ったら、読書をする」
「コーヒーを飲みながら、一日の時間割を作る」」
「風呂上がりに、ストレッチをする」
これらは、私が「習慣+非習慣」で新たな習慣を作ってきた実例です。
そうやって、「簡単な行動」と「続けられない習慣」を結びつけていくのです。
仕組みの力で自動化しておくと、非習慣もすんなりと開始することができます。
人の根底には、「性弱説」と呼ばれる概念があります。
性弱説とは、“「人はラクして生きるもの」という前提で物事を考えた方がいい”という教えです。
“ラクしたい気持ち”に従ったまま、仕組み化をやっておかないとどうなるか。
何か物事をやる度に、
「本を読まないといけないな」
「1日のスケジュールを整理しないといけないな」
「ストレッチしてから寝ないとな」
との義務感から考え込んだり、自分の心の弱さが障壁となり、先に進めない状況が続く。
だんだんと億劫になっていく経験がある方もいるのではないでしょうか。
「非習慣」を「習慣」に変えない限り「続けること」は難しいままなのです。
「仕組み化」のメリットは、行動を極限までシンプルにできることにあります。
性弱説を意識しながら改善していくことが大切です。
実践しながら、一緒にどんどん良くなっていきましょう。
仕組み化は貢献
「仕組み化」の反対は、「属人化」です。
属人化とは、その人にしかできない業務が存在してしまっている状態のことをいいます。
部下がミスをしたり、お客様との間でクレームが起こってしまった場合、「その部下の能力の問題」と解決することもできますが、リーダーになる人は、「会社側の仕組みに原因がないか」を考える必要があります。
人は、放っておくと属人化します。
生存本能に基づいて、自分が活躍し、他の人が追いついていけない状況を作ろうとしてしまいます。
属人化せずに仕組み化するためには、意思と努力が必要です。
人の上に立つリーダーは、仲間のスタンドプレイを決して許してはならず、「これくらいいいだろう」という考えはなくす。決められた平等なルールを徹底し、健全な競争が行われているかを管理する必要があるのです。
そういった意味では、マクドナルドなどの仕組みは最強だといえます。
高校生でも外国人労働者でも、同じようにハンバーガーを提供することができる最強のマニュアルを持ち、個人店のような料理人によって味のムラが出るというようなこともありません。
まさに、マクドナルドより美味しいハンバーガーは作ることができても、マクドナルドよりハンバーガーを流行らせることはできないようにしているのです。
そうやって、例え優秀な人材が入ってこなかったとしても、誰でもできるマニュアルを作り、フランチャイズ展開をして、仕組みを分かち合うことで、世界最強のハンバーガーチェーンをつくり出しているのです。
普通の人の集まりでも、「当たり前のこと」をやれば勝てる。
それこそが、優秀な組織です。
誰が辞めても、誰が病気で倒れても、変わらず業務が遂行される最強の組織を作るためにも、仕組み化を徹底しましょう。
リーダーになる人は、自分を仕組みやルーティンで管理できる人です。
自分を管理できる人だからこそ、組織も仕組み化でき、組織に大きく貢献できる人になるのです。
(画像提供:iStock.com/sefa ozel/jeffbergen/Userba011d64_201)
権藤優希 株式会社シーマネジメント代表取締役。 東京都内で飲食店、オーガニックショップ、講演会・ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。 福岡県久留米市生まれ。大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)に入社。 新人最速で大型案件を受注し、注目を集める。NECにおいてさまざまな賞を獲得した後、4年目に独立。 起業後はNEC時代のノウハウを活かし、営業の事業において、半年間で業界内世界第2位の記録をつくる。自身の経験をもとに行われている講演会は大人気で、20〜30代の若者を中心に、大きな注目を浴びている起業家。 また、オンラインサロン「ごん×櫻井のモテモテ塾」は、多くのメディアに取り上げられ、話題を集めている。 著書に『自分で決める。』『心が強い人のシンプルな法則』『「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本』『損をしない人の考え方』『あなたの弱みは一瞬で強みになる』がある。