年収1000万円の会社員が「やりたいこと」を探して無職&うっかり5000万円も失った!?数年におよぶ自己投資を還元したコンサルで話題のひろい海さん。大事なのは「自分のコアを知り、輪郭を現す覚悟」を決めること。まずは自己分析から始めましょう!
目次 私は今、LIFE核(コア)ディレクターとして活動しています。私の能力は言語化すること。その人が何かしたいことがあったり、何かに行き詰まったりしたときに、絶対的にその人の味方になって、客観的なアドバイスができるというのが私の強みです。それを利用して個人的にセッションをしたり、組織のメンバーの人たちとセッションして、いかにいいチームを作るかとか、経営者目線でいかにスタッフを配置するかなどをアドバイスしています。 ちなみに、独身。バツイチです。子供を2人産みました。大企業を辞めて、今はこうして明るく皆さんにお話ししていますが、どん底な時期がありました。 そもそも、離婚の理由は私の浮気です。それまで仲良し夫婦だったのですが、そんなこんなで2カ月位でわちゃっとなってしまい、とりあえず別居することになりました。当時家計を支えていたのは私、家庭を支えていたのが夫だったので子供は彼が引き取ることになり、家具などの必要なものも全部前夫に持っていってもらうことになりました。敷金・礼金を払うと貯金もほぼ無かったので、私は、家具・家電も無いままガランとした部屋で半年ほど過ごしました。 その頃はもう、仕事しかありませんでした。さらに、浮気相手とも上手くいっていたわけではありませんでした。今考えると、私は自分自身の幸せを、前夫や浮気相手に作ってもらおうと思っていたんですね。それは、相手も嫌でしょう。今思えば重すぎる。そんな、自分が創り出した現実が辛くて、毎日シャワーで号泣してから出勤するという生活を送っていました。 正式に離婚してもうまくいかなかった浮気相手。でも、私にはまだ執着がありました。何度か「ちゃんとつき合いたい」と申し入れましたが受け入れてもらえませんでした。そして、「これで最後にしよう」と決めた告白を断られた頃、私は『ストレングス・ファインダー2.0 さあ才能に目覚めよう』という本に出合いました。人には「34の資質」があり、その人が無意識レベルに持つ強みが分かるというテストです。診断を受け、自分の資質を見つめてみると、上手くいっていない現実は一旦置いておいて、自分と向き合おうという気持ちにたどり着きました。 「ストレングス ・ファインダー」で分かった私の1番の強みは「最上志向」でした。何事に対してもより良い状態を目指し、向上させる資質です。また、適材適所で働きたいし、人の適材適所も分かるということ。私は専門学校卒の元専業主婦でしたが、その時働いていた会社には、高学歴のバリキャリばかりが集まっていました。ですから、同僚とは働くことに関する常識やマインドも違っていました。そんななか、私は上司によく「『こいつ使えない』と思ったら(クビを)切ってくれていいです」と事あるごとに伝えていました。それは、この「最上志向」の考え方があるからなんだということがこのテストをやって分かったことでした。 その頃、好きな人に振り向いてもらいたくて外見を磨くことも頑張っていました。その時に出合ったのは「魅力マトリックス」で、自分の顔タイプが分かるというものでした。 私が高校生位の頃は、世代的に浜崎あゆみが流行っていたのですが、例え自分とは真逆の顔タイプであっても、女の子はメディアに出る人のようになりたいと思ってしまいますよね。でも、ゴールを自分以外に設定してしまうと減点方式になってしまうのです。化粧を覚え始めたあの頃、「自分の顔タイプがこれで、こういう顔つきだったらこういう魅せ方がある」なんて誰も教えてくれなかった。「魅力マトリックス」に出合って、浜崎あゆみとは根本的な顔の構成要素が違うので、そもそも比較すること自体が無意味だったな、ということに改めて気づきました。外見も、内面もそうですが、自分の素材を活かすことをゴールにしたときは加算方式にしかなりません。私は、自分が持っているカードをもっとたくさん知りたくなりました。 私は1人LINEグループを持っています。LINEに1人でグループを作ると、永遠に既読にならないコメントを投げることができます。これのいいところは、思い立った時にすぐにアウトプットできるところ。頭の中で思考している間は、一向に考えがまとまらないけれど、思っていることを文字にすると、自分が嫌な気持ちになっている理由を客観的に見ることができます。LINEに書き込むことで思考を整理することができるのです。そうすると、自分の感情をコントロールできている感覚が戻ってきます。 あともう1つ、やっている人も多いと思うのですが、思考を整理するのに最適な方法は、ノートに書くということ。思ったこと、もやもやしたことをただ書く。離婚した頃は、朝は左ページに、夜は右ページにと見開きに模様がびっしりあるように見えるくらい書き込んでいました。会社へ行く前後にそれぐらい書かないと、会社に行けなかった。どん底だったのです。好きなことや、今日会った人のいいところなど、テーマを決めて書き続けました。しばらくすると、見開きページいっぱいのボリュームから、週間スケジュール1日分くらいでも済むようになり、1人LINEも平行しながら、半年後ぐらいには1日数行で大丈夫になりました。思考の整理や転換を、始めた頃より簡単にできるようになっていたのです。 1年ぐらいノートを書き続けていたら、物事の考え方もコントロールできるようになってきました。そうすると、この会社は好きだけど、「本当に自分のやりたいことだったかな、このままでいいのかな」と、誰かを振り向かせたいという外側への意識ではなく、「自分自身を満たすために自分には何ができるだろう」と、自分に集中することができるようになったのです。 仕事はプロジェクトごとに毎回やることが変わるし、コミュニケーションをとる相手も変わる。どちらかというとマルチタスクを求められる職種でした。しかし、それまでの自己分析によって私は結構職人タイプで、ひとつの仕事にじっくり向き合いたい傾向があるということが分かっていました。そこで、お得意の思考の書き出しをやってみたところ、自分は職場に執着しているということに気づきました。元専業主婦でもバリキャリと対等に扱ってくれるし、お給料や、それ以外にも、会社にいることで得られる恩恵を手放したくないのだということを自覚したのです。 すると、これまで漠然と辞めたいと感じていたのに「いい会社なのだから、辞めるかどうか迷って当然」と、迷うことも悪くないと思うようになった。そうしてしばらく悩みを置いておくことにしたのです。そして、去年の年末ぐらいに、「辞めることも選択肢に含めて今後のキャリアに悩んでいます」と、上司に思っていることを素直にそのまま伝えたところ「だったら、年明けから一カ月ぐらい休んでみたら」と言ってもらい休職することになりました。 ちょうどその頃『メモの魔力』という本に出合いました。大好物の自分と向き合うワークです。休みに入って1000個の質問のうちの何番目かをやりながら、ふと思いました。休みから戻って仕事を始めたら、忙しさにかまけてまた「まぁこのままでいいか」となるなと。いい会社だし、人もいいし。そうしたら、今度はその思考に恐怖を感じました。これまで2年ぐらい自分に向き合ってきたのに、「まぁいいか」となってしまうかもしれないと。 それに気がついてすぐに、上司に今後のキャリアについてもう一度相談したいと伝えました。それまで自分と向き合ってきたからこそ、自分の執着に気づけたし、恩恵として得てるものにも改めて気づけた。十分迷ったからこそ「今だ」と思って辞めることができました。 ここで自己分析マニアとして、力を借りたツールをご紹介します。 みなさんに3つのワークを試していただきたいと思います。それぞれの質問に答えて、試してみてください。 自分が思う「もうちょっとこうだったらいいのにな」という外見を、人から褒められませんでしたか。近くでまじまじ見てしまうと、ネガティブなことばかり考えてしまうけれど、自分が思っているほど、人からは悪く思われていなかったりします。だから、今日は褒められたところを素直に受入れましょう。 イラっとするポイントって、人によってはあまり気にならないことだったりします。私は「満員電車で乗る人降りる人たくさんいるのにドアの前を死守する人」と答えました。イラっとするのは、そこにセンサーがあるからなんです。つまり、そこに気を配れるということ。私は、満員電車でドア付近にいたら絶対一度降ります。イラっとしたことの裏側にはポジティブな意識がある。それをワークで話してお互いに発見します。ネガティブな感情が湧くとき、何でそう思うのか。裏返すと、自分の強みだったり敏感だったりする特徴がそこにあるのです。 2次元でも3次元でもどちらでもいいので挙げて下さいね。ちなみに、私はこれをやったとき、当時の上司と、黒木メイサ、そして楊端和(ようたんわ)というキングダムの登場人物を書きました(笑)。そして、このキーワードを文章にしてみると、案外これは自分のことなのでは?と思うはずです。 先ほど、イラっとするポイントについて、センサーのお話をしましたが、ネガティブなことだけではなくて、ポジティブなことにもセンサーがあるのです。自分の中に種があるから、人の良さも悪さも見いだせる。このような質問について考えると、客観的に良いことも悪いことも自己分析できるのでおすすめしています。 自己分析をして、自分の種を見い出せると自分のことがすっと入ってきます。それに基づいて選んでいくと、後悔がない。自分の中で、「これだ」ということがあったら、どんな環境に身を置けばいいのかを考えます。自分はそのままでいいんです。何も変える必要がない。自分を客観的に見て、そのまま活かせるように周りを選択したらいいのです。 私は趣味のようにすごく時間をかけて、一人LINEグループなりノートを使って自己分析をしましたが、診断ツールはたくさんありますし、機会があればそれを人にまるっと投げてしまうこともありなのではないかと思います。そういうサービスはたくさんあるし、プロも世の中にはたくさんいます。私自身も、個別セッションをしていますので、興味がある方は連絡をください。 私は書き出すワークが好きなのですが、そのなかでもおすすめの書籍を紹介します。 私の5000万円の話をします。仕事を辞めたときに、自社株をすごく安く買える権利をたくさん持っていました。在籍している間は権利として持っていられるのですが、退職すると3ヶ月以内に権利を行使して株に変えるか現金化するかしないといけません。私は会社のことがすごく好きだったし恩恵の部分も理解していたので、「大金だから…」と、不安に駆られて早めに権利行使をしたあとに、株価が爆上がりして「損した」とは思いたくなかったし、逆もいやだった。そこで、3カ月目のぎりぎりに権利行使したらいいのでは、と考えました。 そこで、期限の前日と前々日にアラームをセットしました。何千万もの大金を扱ったことがなかったので、税理士にも相談をして、来年いくら税金を払わないといけないかなどいろいろ準備もしました。前々日にアラームが鳴りました。「よしよし、明日はいよいよ手続きだな」と確認しました。そして、前日にアラームが鳴ったとき、その日は朝から遊びに行く予定があったので、夜帰ってきてゆったりとした気持ちでやろうと決めました。そうして、その日の夜にパソコンをあけたら、もうお金がなかった。 私はそのとき旅行中でアメリカのアリゾナ州にいたのですが、アラームをセットしたのは期限の前々日と前日。会社が上場したのはNYだったので、日付変更線も超えていません。何が起きたのか。それまでに何度か受信していた通知メールをよくよく見たら、期限の最終日に株式市場がしまっている場合は、前日の市場が閉じる時間までに権利を行使するように書いてありました。そうです。権利行使ができる期限の最終日は土曜日だったのです。そして、私がパソコンを開いた日は金曜日。調べてみると、NYの株式市場が閉まるのは金曜日の16時。アメリカ国内は時差があるので、アリゾナ州がある西海岸の現地時間で昼間の12時に市場が閉まります。私がパソコンを開いたのは夜8時。本当に数時間のタッチの差で5000万円分の資産が無くなってしまいました。 この時、すごくショックではあったのですが、10分ぐらいで回復しました。何故なら、3カ月の間悩んで、「金額に振り回されるのがいやだからこの日にしよう」と自分で決めていたからです。あえてぎりぎりを選んでいるからしょうがない。「別に借金をしている訳ではないし、やっていける」と、覚悟が決まっていたんだと思います。 「しょうがないよね」とは思ったけれど、心のざわざわは無くならなかった。なぜかと考えたら、この話を人にするのがめちゃくちゃ怖いと思っていることに気がつきました。人に言って「ほんと馬鹿だね」と言われるのが怖かったのです。自分の詰めの甘さは自覚していたけど、こんな大金でも詰めの甘さが出ちゃうんだと、人に話したときにドン引きされたり馬鹿にされたりするのが嫌なんだと分かったのです。 けれど、これだけ自己分析のワークをしていると、これはまた自分の思い込みなのではないかと気づきました。また「ダメな奴レッテル」を自分で貼っていないかなと。案外みんなに笑ってもらったらいいのではないかと思えたのです。 そこで、自分が所属しているコミュニティに話すことにしました。5000万円が無くなったことに気づいたときには手なんて震えなかったのに、みんなに告白する文面を打つときは手が震えました。私がアホなことをしても受け入れてくれそうだと思ったメンバーが30人ほど集まるLINEグループに「速報です!たった今こういうことが起きました」と、コメントを入れたのです。結果として「まじかー」「アホだね」「すごい!」という反応はありましたが、私の人間性を否定する人は1人もいませんでした。 こうやって、自分の苦手なことも「いいか」と思えることが大切な気がします。得意なことで生きていくことは本当に魅力的です。私はよくセッションでも言わせてもらうのですが、その人の特徴を良い方から見たら強みになるし、悪い方から見たら弱みになる。本当は良いとか悪いとかはなくて、その人の特徴があるだけなんです。強みで生きるという響きは素敵ですが、強みを強化していくと本当にポンコツなところが出てきます。それを知ったうえで、何ができるかを考えることが大事です。 自分の弱みも強みも受け入れ、ありのまま周りの人に公開できることこそが、自分の輪郭を生きるということだと思います。良い部分だけではなくて、自分的には悪いと思っていることすらさらけ出したときに、周りはどんな反応をするでしょうか。強みを自覚することももちろん大事ですが、苦手なことも知って、特徴を受け入れて、それを全てさらけだして、ありのままの自分でいられる環境に身を置くということはとても大切です。 サンクチュアリ出版ではほぼ毎日、すごい人を呼んでトークイベントを開催しています。自己分析の力
LIFE核(コア)ディレクターになるまで
おしどり夫婦が不倫でどん底に
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5000万円を失った話
心のざわざわの正体
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(画像提供:iStock.com/izusek)
ひろい海
年収1000万の会社員だったのに「もっとやりたいことやったらどうなるか?」と無職に!その後うっかり5000万円を失い、数年におよぶ自己投資を還元すべく、LIFE核(コア)ディレクターを始める。
半年間で100人以上の経営者、会社員、学生などにコンサルしたところ、今まで気づかなかった自分のコアが見つかると話題に。
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