ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」
リクルート「バイトするなら、タウンワーク。」
を考案した名コピーライターが、
\\118の曖昧な感情を徹底言語化!//
◎35万部のベストセラー『「言葉にできる」は武器になる。』著者の最新刊!
◎読むだけで感情の解像度がぐっと上がる新感覚エッセイ
◎『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉氏推薦
◎『好きな食べ物がみつからない』古賀及子氏推薦
<目次>
1章 生活編
こんなに服があるのに、着たい服がない。
おなかはすいてないのに、惰性で3食、食べてしまう。
相手が先に到着しており、 約束の時間より前についたのに遅刻扱いされる。
誰もいないのに「ただいま」と言ってしまう。
電車で座れるのが、だいたい降りる手前の駅。
他
2章 友達・恋人編
二人で会う予定だったのに、知らない人がいる。
私だけ、2回もご祝儀を渡している。
仲良くなると、すぐファミリー扱いされる。
自分だけお酒を飲めないのに、割り勘になる。
映画デートで字幕版を見たいのに、吹替版ばかり提案される。
他
3章 仕事編
上司の説教が長すぎて、反省する気持ちが消滅した。
体調不良で休んだのに、仕事は何ごともなかったかのように進んでいた。
せっかく用意した資料が使われることなく終わる。
自分のメールに限って、迷惑メールフォルダに振りわけられる。
出社はいい運動になっていたと気づく。
他
4章 お店編
スーパーのレジで、自分の列だけ進みが遅い。
美容院で髪を切った後、家に帰ると、さっきと違っている。
メニューを決めた直後、 隣のテーブルに、よりおいしそうな料理が運ばれてくる。
店に知人がおり、気づかれないように店を後にする。
悩んで買った服が、セールで投げ売りされている。
他
5章 家族編
突然、両親から電話がきてドキドキする。
実家に帰ると、ご飯が無限に出てくる。
実家に帰ると、2時間くらいで帰りたくなる。
リモコンの電池をくるくるしても反応しなくなった。
旅行は、だいたいケンカして終わる。
他
6章 子育て編
育児本の内容を、まったく育児に活かせない。
子どもが写真に写りたがらない。
子どもの靴のサイズがあっという間に合わなくなる。
夕飯がカップラーメンだと、子どもがめっちゃ喜ぶ。
風呂を拒否していた子どもが、風呂から出るのを拒否している。
他
7章 SNS編
テキトーに選んだ服の日に限って、勝手にSNSにアップされる。
返信が来ないメールの文面を何度も読み直してしまう。
既読スルーしそうな予感がするので、既読すらつけない。
何かを匂わせているのに、具体的には何も言わないポエム。
友人の投稿には「いいね」しているのに、自分の投稿だけスルーされている気がする。
他
8章 趣味編
好きでやっているだけなのに、熟練度を評価される。
推しの知名度が上がりすぎてしんどい。
時間が空いたらやりたいことが多すぎて、どれもやれずに終わる。
自分流でたのしんでいるのに、正しい方法を押しつけられる。
道具沼にハマってしまい、道具ばかりが増えていく。
他
編集者コメント
もやもやしたことを言葉にしても、何の役にも立たないでしょ?
そのように思われた方は、非常に多いと思います。しかし、もやもやを言葉にすることの効果は絶大なのです。
私はコピーライターとして、これまでさまざまな言葉を生み出してきました。多くの方は、「コピーライター=キャッチコピーを書く人」という印象をお持ちだと思います。たしかに、インパクトのある言葉を書くこともあります。
しかし、コピーライターの仕事の本質は、違うところにあるのです。
それは、「まだ言葉になっていないことを言葉にすること」です。生活者の心の奥底にある気づきや本音を見つけ出し、それを言語化すること。マーケティングの世界では、このプロセスを「インサイトの発見と言語化」と呼ぶこともあり、最重要事項であると位置づけられています。
いままで形のなかった感情に言葉を与えることによって、私たちはようやく「得体の知れない感情」と向き合うことができるようになります。それはまるで、心の曇った鏡をふきとって、自分を見つめ直すようでもあります。言葉は「心のもやもやを整頓する道具」でもあるのです。
あの気持ち悪い感覚は、こういうことだったのか。
言葉にできて、すっきりした。
この感覚こそが、もやもやを言葉にすることの意味とも言えるでしょう。
(「はじめに」より一部抜粋)