よかれと思って言ったのに 実は人をモヤッとさせる 失言図鑑
よかれと思って言ったのに 実は人をモヤッとさせる 失言図鑑
失言研究所(編)・黒川伊保子(解説)
2025年01月08日 発売
ISBNコード 978-4-8014-0151-8
四六判/248ページ/束20ミリ
定価:1,400円(税込1,540円)
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◎『妻のトリセツ』著者 黒川伊保子氏 推薦・解説!
◎「話し方」「語彙力」のスキルを磨いても、言ってはいけない「失言」を知らなければ、コミュニケーションはうまくいかない
◎300人を取材して集めた100の失言を掲載。「なぜ人はモヤッとするのか」「言い換えるならどんな言葉か」を徹底リサーチ
◎全失言を「言いがちレベル」「解説」「言うならこっち」「失言メーター」の4つの角度から分析
◎「他人にうっかり余計なことを言ってしまって後悔した経験はありますか?」というアンケートでは、94・3%の人が「ある」と回答


この本での失言とは、「言わなくていいことを、うっかり言ってしまうこと」。
2000年代以降、ハラスメントという概念が世の中に浸透し、明らかに誰かを傷つけるような発言は避けるのが常識となりました。

ところが、「傷つけよう」と意図して発された言葉ではないのに、それどころか「場を盛り上げよう」「相手を励まそう」と思って言ったはずなのに、なぜだか受け手をモヤモヤさせてしまう言葉――失言は、日常のコミュニケーションにまだまだ潜んでいます。
こうした失言は、相手の心をえぐるほどの攻撃力はありませんが、心にチクッと刺さるトゲとなり、私たちの円滑なコミュニケーションを阻む要因となっているのです。

【こんな言葉が「失言」になる可能性大】
(1)よかれと思って言ったはずが、裏目に出た言葉
・共感を示す「わかります」が、「わかるわけないよね」という反感を買う
・励ますつもりの「よくあるよね」が、「私の悩みは大したことないってこと!?」と受けとられる
・心配でかけた「大丈夫?」の言葉が、「私の仕事ぶりが頼りないってこと?」と相手のやる気を削ぐ結果に

(2)決めつけ(ジャッジ)が含まれる言葉
相手をほめているようにも聞こえるが、言う側の価値観=決めつけがにじみ出ている発言
・「女の子を育てるのはラクそう」
・「サッカーやっていたなんて意外!」
・「アルバイトのままでいるなんてもったいなくない?」など


(3)相手の気持ちが想像しきれていない配慮に欠ける言葉
・無責任に返事を先延ばしする「行けたら行きます!」
・忙しいことの言い訳「バタバタしてて」
・年齢を重ねていることを先回りして自虐する「おばさんだから!」など

(4)最近違和感を覚える人が増えた言葉
体型や性別、内面も含め、その人の個性にかかわることを他人がひとくくりにして言語化すること
「美人!」「やせた?」「女性らしい」「男性らしい」「明るいね」「コミュ力高いね」など






編集者コメント
この本で紹介する失言の中には、「自分が言われてモヤッとした言葉」も
「知らず知らずのうちに言ってしまっていてドキッとした言葉」もあると思います。

本来、人と話すのはとても面倒なことです。
だからと言って「失言しないように話さないでいよう」とは思わないでほしいのです。

たしかに、人と言葉を交わさなければ軋轢が生まれることもなく、ラクなのかもしれません。
しかし、言葉は「目的」ではなく、「手段」です。
人と人が通じ合い、楽しい時間をともにし、何かを生み出していくために、言葉による対話は欠かせません。

そのとき、誰かをモヤモヤさせる可能性のある失言をあらかじめ知っていると、
コミュニケーション上の失敗を減らすことができる。
私たちは、言葉によるコミュニケーションの可能性を信じているからこそ、
その阻害要因となりうる「失言」にフォーカスをあてたのです。

価値観のすべてが一致する人などいませんから、どうしてもわかり合えないことや、すれ違いが生じることもあるでしょう。
でも、そこであきらめてしまわず、相手の思いに真摯に耳を傾け、自分の思いを粘り強く伝えること。
その先に、違いを超えてわかり合う喜びが待っています。






目次
第1章 あいづちの言葉
 1 共感を示したいとき たしかに
 2 話を展開させたいとき それこそ
 3 理解を示したいとき はい、はい、はい
 4 理解を示したいとき なるほど
 5 相手をほめたいとき いいなぁ
 6 驚いたとき うそ!?
 7 話を展開させたいとき 私なんて
 8 相手をほめたいとき ズルい!
 9 答えがわからないとき さぁ?
 10 なじみのない話題のとき 知らないです
 失言研究コラム? 失言じゃないけど……なんだかモヤモヤする言葉
第2章 日常会話の言葉
 11 雑談をするとき 最近、どうですか?
 12 自分好みの話題をとり上げるとき 〇〇って知らないですか?
 13 自分の意見を言うとき 普通は〇〇
 14 感謝を伝えるとき わざわざありがとうございます
 15 話を聞くとき その話、前に聞きました
 16 雑談をするとき おもしろい話があるんですが
 17 手土産を渡すとき お口に合うかわかりませんが
 18 雑談をするとき 暑さヤバいですね
 19 様子をうかがうとき がんばってる?
 20 様子をうかがうとき 仕事大丈夫?
 21 約束をするとき 今のところは大丈夫です
 22 約束をするとき 行けたら行きます
 23 秘密を共有したいとき ここだけの話
 24 感想を伝えるとき 参考になりました
 25 相手のことを知りたいとき 趣味は?
 26 相手のことを知りたいとき (パートナーとの)出会いは?
 27 呼びかけるとき (お店の人などに)すみません!
 28 呼びかけるとき (お店の人などに)お兄さん、お姉さん
 失言研究コラム? 言葉以外もモヤモヤの原因に!? -音・匂い編-
第3章 ほめる言葉
 29 行動をほめるとき さすが
 30 感想を伝えるとき すばらしい
 31 キャラクターをほめるとき 明るいね
 32 キャラクターをほめるとき コミュ力高いよね
 33 行動をほめるとき 運がいいね
 34 感想を伝えるとき 上手!
 35 キャラクターをほめるとき かわいい
 36 変化に気づいたとき やせた?
 37 年齢を聞いたとき 若い!
 38 見た目をほめるとき スタイルいいよね
 39 見た目をほめるとき 美人だよね
 40 見た目をほめるとき 美人アスリート、美人作家
 41 見た目をほめるとき 色気あるよね
 42 見た目をほめるとき メイク上手だね
 43 変化に気づいたとき 髪切った?
 44 変化に気づいたとき 新しい服?
 45 持ち物をほめるとき 流行ってるよね
 46 変化に気づいたとき 今日どこか行くの?
 失言研究コラム? 言葉以外もモヤモヤの原因に!? -態度編-
第4章 やさしさ・励ましの言葉
 47 心配しているとき 大丈夫?
 48 心配しているとき 疲れてる?
 49 心配しているとき 大変そうだね
 50 共感を示したいとき わかります
 51 驚きを示したいとき 意外だね
 52 励ましたいとき がんばって
 53 励ましたいとき もったいないよ
 54 励ましたいとき 私の場合は
 55 提案したいとき おすすめ!
 56 励ましたいとき 幸せになってね
 57 励ましたいとき よくあるよね
 58 気を利かせたいとき 〇〇してあげて
 59 励ましたいとき 大したことないよ
 60 気を利かせたいとき あわてなくて大丈夫だよ
 失言研究コラム? 距離感、間違っていませんか?
第5章 お願い・断りの言葉
 61 誘いたいとき この日空いてますか?
 62 相談したいとき ちょっとお時間いいですか?
 63 相談したいとき 〇〇してもよろしいでしょうか
 64 相談したいとき させていただきます
 65 お願いするとき 何卒よろしくお願い申し上げます
 66 連絡が空いたことをわびるとき バタバタしていて
 67 相手の厚意を断りたいとき けっこうです
 68 相手の厚意を断りたいとき 大丈夫です
 69 相手の厚意を受け入れるとき 恐れ入ります
 70 思い違いがあったとき 誤解です
 71 謝罪されたとき 気にしないでください
 72 依頼を断りたいとき 今は忙しいです
 73 すでに知っている話題のとき 知っています
 74 提案したいとき 嫌いなので、ダメなので
 75 提案したいとき 前の職場では
 76 依頼を断りたいとき 無理です
 失言研究コラム? 礼儀正しすぎるのもつらい!?
第6章 育児の言葉
 77 妊婦さんに話しかけるとき お腹大きくなったね
 78 出産をねぎらいたいとき ママに見えない! 産後に見えない!
 79 出産をねぎらいたいとき 自然? 無痛?
 80 赤ちゃんをほめたいとき 大きいね 小さいね
 81 子育てについて話すとき (男の子は)大変そう
 82 子育てについて話すとき (女の子は)ラクそう
 83 子育てについて話すとき かわいそう
 84 子育てについて話すとき 仕事のほうがラク
 85 子育てについて話すとき 〇歳からラクになるよ
 失言研究コラム? 「いい質問」ってなんだろう
第7章 自虐の言葉
 86 自分のことを知ってもらうとき もう〇歳でヤバい
 87 うまく会話が続かないとき 人見知りなんで
 88 自分のことを知ってもらうとき 最近、太って
 89 自分のことを知ってもらうとき 〇〇卒なんで大したことないです
 90 自分のことを知ってもらうとき 田舎者で
 91 お金の話題になったとき お金がなくて
 92 自信がないとき 私なんか
 93 自分のことを知ってもらうとき おばさん(おじさん)だからさ!
 失言研究コラム? 失言したくなければ、「普通の話」をしよう
第8章 ジャッジする言葉
 94 異性について話すとき 女の人って〇〇、男の人って〇〇
 95 住んでいるところについて話すとき 家遠いよね
 96 職業について話すとき 安定してそうだね
 97 相手の属性について話すとき 〇型って(〇座って)まじめそうだよね
 98 相手の属性について話すとき イエベっぽいよね
 99 世代について話すとき 〇〇世代って
 100 相手の見た目について話すとき 〇〇に似てるよね

著者プロフィール
<編者>
失言研究所
話し方や伝え方に関する数々のベストセラー書籍を手がけてきた、ライターや編集者ら“言葉のプロ"の研究員によって構成。
これまでに300人以上に取材をし、どんなシチュエーションで失言が生まれ、それがどのように人をモヤッとさせるのかを徹底的にリサーチ。「言い換えるならどんな言葉が適切か」までを考え、コミュニケーションのブラッシュアップに余念がない。
日常に潜む失言を誰かが見つけてくるたびに議論が止まらなくなり、会議が長引きがちなのが課題。研究員は随時募集中。

<解説者>
黒川伊保子(くろかわ いほこ)
株式会社感性リサーチ代表取締役、日本ネーミング協会理事、感性アナリスト
専門領域:人工知能(自然言語解析、ブレイン・サイバネティクス)、コミュニケーション・サイエンス、ネーミング分析

奈良女子大学理学部物理学科卒業後、コンピュータメーカーにて人工知能開発のエンジニアに。
自然言語解析の現場に早くから従事し、1991年には、当時の大型機(メインフレーム)では世界初と言われたコンピュータの日本語対話に成功(全国の原子力発電所で稼働した「日本語対話型女性司書AI」)。
このとき、対話文脈に男女の違いがあることを発見、やがて、男女で「とっさに使う脳神経回路」の初期設定に大きな違いがあることをつきとめた。
さらに語感(ことばのイメージ)をAIに理解させるための枠組みを追究する過程で、語感の正体を発見、その数値化に成功する。
現在はこの技術をネーミングに応用、企業ネーミングのコンサルタントとして、「いきなり核心に切り込み、腹落ちするネーミングを必ず見つけ出す、ドクターXみたいなコンサルタント」と呼ばれている。
人工知能のために培った「人間学」を人類にフィードバックすべく、1996年ごろより著作をはじめる。
『妻のトリセツ』をはじめとするトリセツシリーズは、累計100万部を超える人気シリーズに。『夫のトリセツ』『息子のトリセツ』『娘のトリセツ』『思春期のトリセツ』『孫のトリセツ』『職場のトリセツ』など、あらゆる人間関係に脳科学の光を当てている。
黒川伊保子公式ホームページ http://www.ihoko.com
感性リサーチホームページ http://www.kansei-research.com
よかれと思って言ったのに 実は人をモヤッとさせる 失言図鑑
失言研究所(編)・黒川伊保子(解説)
2025年01月08日 発売
ISBNコード 978-4-8014-0151-8
四六判/248ページ/束20ミリ
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