難病にかかり、無職・無収入、人生どん底だった僕が、実績ゼロからYouTubeを始めて1年弱で月間150万PV、広告収益120万円を達成。過去と未来のモノを3000個以上手放した人気ミニマリストYouTuberが、人生を変えたステップを明かします!
ミニマリストになって、人生が大きく変わった
職を転々、難病、無職・無収入だった僕の過去
僕のプロフィールを見ると、あたかも成功者のように思えるかもしれません。しかし実際は大学卒業後職を転々とし、原因不明の難病である潰瘍性胃腸炎を患い、それがきっかけでうつ状態にもなっています。病気とはもう10年以上のつきあいです。当時同棲していた彼女に「働きたくない」と言ったらフラれ、ストレスで病状が悪化したり。1年間無職で無収入状態のときもありました。メンタルが最弱というのが僕の弱み、欠点です。
そんな僕が、モノ、時間、お金、人間関係という4つの要素とのつきあい方を変えることで、人生を大きく変えることができました。今日は、このことについてお話ししたいと思います。
ミニマリズム=大事なものを最優先にして、それ以外のものを取り除く
ミニマリズムについての僕の定義は「自分にとって最も大事なものを最優先にして、それ以外のものをすべて取り除くこと」。最も大事なものというのは、やりたいことや夢のこと。これを最優先にして、無関係のものを取り除いていくのです。
僕はミニマリストになり、「好きなことをしながらお金を稼ぎたい」とか、「世界中を旅したい」とか、自分の夢を明確にして、それに向かって人生を変えてきました。モノを捨て、スケジュール管理をして時間の使い方を変え、家計簿を作ってお金の無駄を削り、人とのつきあい方を変えてきたのです。
モノとのつきあい方を変える
やりたいことに挑戦するなら、まずは環境を整える
このとき、いちばん大事なのが環境を整えることです。何かに挑戦したいとき、自分の身の周りが整っていないと夢は叶わないし、チャンスもやってきません。
チャンスをつかめない人の特徴を5つ挙げます。
➀部屋がゴチャゴチャしている人
たとえば「YouTubeをやりたい」と思い立ったとき、三脚やカメラが今すぐ必要なのに見当たらないと、それだけで時間のロスです。本当は自宅のどこかにあるのに「見つからないから買っちゃえ」となれば、さらに時間もお金も浪費することになります。
➁時間がなくて忙しい人
よく「人は1日に15分探し物をしている」といわれます。それだけ時間を無駄にしている人は多いです。また、「必要なモノ」が多いと買い物をする量も増えて、それだけで時間がなくなります。たとえば出版のオファーがきても、「忙しくて手がいっぱいです」となってしまうのはもったいないですよね。
➂お金・貯金がない人
モノが多い人はお金が貯まらない、収入が増えにくい傾向があります。「YouTubeをやりたい」「転職したい」と思っても、手元にお金がないと何にもできません。まずはお金を貯める、増やすことが大事です。
④スキル、経験がない人
YouTubeを始めようと思ったときに、「動画編集のスキルがない」「カメラに詳しくない」と言って諦める人がいるんですが、これももったいないですよね。
⑤人脈がない人
「起業したい」「YouTubeを始めたい」と思ったときに、「詳しく知っている人が近くにいない」というのを言い訳にして、「だからできない」という人もけっこういます。
このような「チャンスをつかめない人」がつかめるようになるためには、どうすればいいのでしょうか。それは、モノを手放して環境を整えること。すると大事なことに集中できて、時間に余裕ができ、貯金・収入が増えます。
まず、無駄なモノを買わないことで出費が減ります。
僕は「持たない暮らし」という実験をやっていて、54個のモノだけで暮らしています。必要な消耗品が少ないので、買うものといえば全身シャンプーやトイレットペーパーだけ。買う量が減れば、買い物の頻度も減ります。僕の場合は極端な話ですが、とにかくお金がかからないので、お金にゆとりが生まれて、貯金ができるようになります。
貯金ができると、不思議と給与の多い会社に転職できたりします。僕の周りだと起業して収入が増えた人もいます。部屋がすっきりすると、思考がクリアになって、創造性が増していくのかもしれません。
そして、時間やお金に余裕ができると、自己投資ができるようになり、スキルと経験を身につけることができます。たとえば、「世界を飛び回る生活がしたい」と思ったら、まずパスポートを取得して、飛行機を予約して、というスキルを身につけることが必要です。これによって収入もさらに増えるし、やりたいこともできるようになります。
また、時間やお金に余裕ができると、そのゆとりを、人脈を広げるために使えるようになります。僕自身、2019年の7月にコラボ動画の作成を始めて、いろんなミニマリストさんに会うために全国各地を飛び回っています。これも、時間とお金にゆとりがあるから、ここまでご縁が広がったのだと考えています。
部屋がすっきりすると、時間にもお金にも余裕が生まれて、スキルも人脈も養われる。モノを手放すとこれだけいいことがあるのです。
「今」の夢に集中し、「過去」と「未来」を手放す
ここで、僕のモノに対する考え方をシェアします。
僕にとって、人生の中で最も優先度の高いのが「夢を叶える」です。この夢や目標を叶えるために、自分の身の周りの環境を整えてきました。生活に必要なモノを最低限残して、今の生活に「無くても困らないもの」は手放す。そうして、夢を叶えることに集中してきました。
ただし、ミニマリズムは「全部を手放すこと」が正義ではありません。夢を叶えるために必要なものは、逆に増やしてもいいのです。たとえばYouTubeをやりたいなら、ビデオカメラやパソコンが必要ですよね。
結局、「自分の人生の中で、優先度の高いことは何か」がとても大事なんです。僕の場合は夢ですが、人によっては家族であったり、貯金であったり、いろいろとあると思います。自分自身が何を大事にするのか、目標を明確にして、それ以外は手放していきましょう。
僕はこれまで、「過去のモノ」と「未来のモノ」を3000個以上手放しました。
過去のモノでいうと、写真や思い出に関するモノはすべて手放しました。未来に意識を向けて、叶えたい夢を叶えるために、過去を全部断ち切ったのです。
大事なのは、「過去にどう生きてきたか」ではなく、「この先どう生きるか」。過去のモノがなくても、今の生活はできます。写真や、友達にもらった記念品やお土産がなくても、ほとんどの人は生活に支障がありません。僕はすべて手放しましたが、どうしても捨てられない人は、8割を手放して2割のモノを残すというふうにしてもいいと思います。
「未来のモノ」というのは、念のため、いつかのために残しているモノのこと。たとえば「ダイエットして1カ月後に着られたらいいな」という服だとか、「2カ月後にYouTubeで発信したい」といって先に買ったカメラと三脚などです。
でも、僕は「今の生活」に集中するためのモノだけを残しています。
未来のモノは結局使わなくて、時間とお金の浪費になることがあるからです。たとえば、「やっぱりYouTubeじゃなくてプログラミングをやろう」というふうに気が変わると、機材や、それを買うために使った時間が無駄になってしまいます。
僕自身は、「いつか」のために買うことは一切せず、必要になったそのときに買います。これをやると、残るのは「今現在」だけ。今に集中できると、夢や目標に集中できるようになります。こういう話をすると「未来のことが不安になります」「震災が起きたらどうするんですか」などと指摘されることもあります。もちろん、備えも必要ですが、多くの人は蓄えすぎだと僕は思います。
とにかく、「今、ここでやるべきこと」を全力でやるために、過去と未来を手放すこと。これをとにかく意識してきたからこそ、1年、2年でYouTuberとして結果を残すことができました。
時間とのつきあい方を変える
「7時間」の自由時間で何をするか
次は、時間についてです。
毎日「忙しい」と思っている人はけっこういると思うのですが、そういう言い訳をさせなくさせる円グラフです(笑)。
まずは睡眠ですが、1日6時間寝れば、ひとまずは大丈夫そうですよね。個人差はありますが、1カ月に必要なお金を稼ぐのに必要な労働時間が1日8時間。食事は2時間ぐらいあれば済みますし、家事、入浴、洗濯も1時間ぐらいあればできますよね。
これらを引くと、残りは7時間。この自由な時間で何をするかがめちゃくちゃ重要です。スマホでSNSをしたり、テレビをダラダラ見たり、気乗りのしないメールをしたりして、無駄に過ごしていませんか?ということです。
この7時間で何をするか。借金がある人は、返すために働きましょう。お金がない人は貯金のために働く時間にあてられますし、新しいことをやりたい人は挑戦することに使えます。趣味に没頭する、家を片付ける、家族と過ごす時間にする、人それぞれだと思います。
僕の場合は、この時間をYouTubeに費やしました。元々は個人事業主としてマッサージの仕事をやっていたので、まずは8時間ちゃんと働いて、副業という形で始めました。7時間を使って、YouYubeの勉強をしたり、編集をして毎日投稿したりして、ようやく今、登録者数が4万人、収益も100万円以上達成できるようになりました。今は、労働の8時間がYouTubeになっている状況です。何を大事にするかにもよりますが、この貴重な7時間をどう過ごすかが大切です。
お金とのつきあい方を変える
生活費は最小に抑え、自己投資にお金をかける
次はお金の話です。僕の1カ月の生活費は、40~50万円です。
「高いのでは?」と思った人も多いと思います。内訳は、夫婦2人で、家賃が6万円、自動車保険1万円、光熱費と通信費がそれぞれ2万円、交通費が1万円、食費が6万円、日用品が1万円で20万円。
残りの20~30万円はどこに消えたのかというと、自己投資にお金をかけています。書籍を購入する、セミナーに参加する、オフ会を開催する、人づきあいやご縁を広げる、YouTubeの動画を企画するためにお金を使っているのです。
お金の使い方のポイントは「生活費は最小限に、自己投資は最大限に」。自己投資は、みなさんがやりたいこと、つまり自分の成長やスキルを磨くために使うお金です。
僕の理想は、収入の50%で生活をすること。収入が20万円だったら10万円ですね。そして、25%は貯金、25%を自己投資にまわす。20万円だったらそれぞれ5万円ずつです。そうすると、貯金も収入も増えていく、プラスのスパイラルに入っていきます。
僕も2年間、これを繰り返してきました。生活費は20万円で維持し、残り20~30万円を自己投資に回して、残りは貯金してきました。こうすると、いざ何かやりたいってなったときには貯金もあるし、自己投資をしているのでスキルや経験が身についている。結果的に、収入も増えていくのです。
それから、生活費が40~50万円っていうと「めちゃくちゃ高い」と思われるかもしれませんが、もし無職になったり、病気になったりしても、自己投資の分を削ればいいだけなんです。そうすると、毎月減っていくのは20万円だけ。
大切なのは、家賃や自動車保険などの固定費は極力抑えること。そうすれば、働けなくなっても経済的負担は最小限になります。自己投資は変動費ですから、これを最大限にすることにはメリットがあるのです。
人間関係を変える
憧れの人の背中を追いかける
最後に、人間関係の話です。
あなたは普段、どんな人と会いますか? 何かの研究で「自分の収入は、普段会う5人の平均になる」というのを聞いたことがありますが、どんな人とつきあうかによって、どんな情報が入るか、あるいは自分の性格も変わってきます。ご縁が人生を変えるのです。
僕も、人生どん底だったときは、否定的でネガティブな人たちとつきあっていました。人が悪口を言っていると、共感したくなって、自分も悪口を言いたくなるもの。似た者同士でつきあいたくなる、これを類似性の法則といいますが、自分の言葉や態度もそっちへ引っ張られていくのです。
それでは、どうすればいいのでしょうか。尊敬する人、憧れの人、前向きな人、そういう人に近づいていくと、自分の使う言葉や考え方、態度も変わっていきます。まずは、ブログやYouTube、ツイッターを見る、本を買うなどして、憧れの人の背中を追いかける。これは誰でもできると思います。間接的な関係にはなりますが、その人の考え方や行動を学ぶことができます。
次は、直接会いに行きましょう。僕も昨年、ミニマリストしぶさんに福岡まで会いに行きました。人生どん底だったときには、心屋仁之助さんのセミナーに参加するために名古屋まで行ったこともあります。自分が「すごいな」と思う人に、セミナーでもイベントでもいいから、とにかく会って交流する。知識だけでなく、雰囲気も含めてすべてを吸収するのです。
そして、イベントやオフ会でどんどんご縁が広げていき、その中で自分の夢を語っていると、協力してくれる人が現れます。ぽろっと「こんなことがしたいな」とこぼすと、「じゃあこういう形で協力するよ」と動いてくれる人が現れるようになるのです。
否定的な人とは距離を置き、ポジティブな人とつきあう
僕が人間関係を築く上で気をつけているのは、否定的な人、ネガティブな人、不平不満ばかりの人、気が合わない人とは距離を置くこと。こういう人とは、一緒にいても時間やお金が無駄に出ていくだけ。気乗りしない飲み会にお金や時間を使うと、夢や叶えたいことが遠のいていきます。
こんな人間関係をリセットして、「こういう人とつきあいたい」と僕が思うのは、夢を応援してくれる人、同じ夢を持つ人、切磋琢磨できる人、前向きな人、励ましてくれる人、一緒にいて楽しい人、尊敬できる人、憧れの人、そして自分の知りたい情報を与えてくれる専門家です。
こういう人たちと交流することで、人生はどんどん好転していくんじゃないかと思います。僕も人間関係をガラッと変えて、ポジティブな人とつきあうようになってから、人生が大きく変わってきたなという感じがあります。
みなさんも自分の身の周りにはどういう人が多いか、一度見直してみてください。そして、自分がどんな人に会いたいか、その人とはどこに行けば会えるのか、考えてみましょう。セミナーやイベントに参加するのはお金もかかるので、最初はブログやツイッターを追いかけることからでかまいません。まずはできることから始めましょう。そこで吸収したことを自分の生活に活かして、実践してほしいと思います。とにかく、実践しないと人生は変わりません。
はじめは小さな一歩、そこからの積み重ねが大事
僕も、とても小さい一歩から始めました。3000個のモノを捨ててミニマリストになったのが2017年。ミニマリストしぶさんやメンタリストDaiGoさんに憧れて「情報発信でお金を稼ぎたい」と思い、YouTubeで発信を始めました。「せっかくなら生活できるぐらい発信で稼げればいいな」と思っていましたが、2019年1月に20万円を達成して、今ではオフ会を開いたり、全国を飛び回れるぐらいのノマド生活を送れるようになりました。チャンネルを開設した頃から目標にしていた、書籍出版の話もいただきました。
最初は小さい一歩でした。「千里の道も一歩から」といいますが、その小さなステップを重ねていくことが大事なんです。「できない理由」を考えるのではなく、「何ならできるか」を考えること。できることから始めることが大事になってくると思います。
(画像提供:iStock.com/Relentless_one)
Minimalist Takeru(ミニマリスト Takeru) ミニマリストYouTuber。登録者3.7万人。無職・無収入、難病持ちの状態からミニマリストを目指す。3000個以上のモノを手放し、時間とお金にゆとりが生まれる。 実績ゼロからYouTubeを始め、1年弱で月間150万PV、広告収益120万円を達成。時間とお金と場所に縛られないノマド生活を送る。ミニマリストになって人生が変わった。 自身初となる著書「月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト生活」が発売中。 YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/MinimalistTakeru Twitter: https://twitter.com/takeru4807