子どもたちはホットケーキが大好き。親子でいっしょに作るのもワクワク楽しくて、甘い香りで心もおなかも満たされますよね。そんなホットケーキをテーマにしたおすすめの絵本をご紹介します。
目次
『しろくまちゃんのほっとけーき』

「ホットケーキの絵本といえば」な代名詞的存在の人気絵本です。
ある日、ホットケーキを作りたくなったしろくまちゃん。冷蔵庫から取り出した卵が割れちゃったり、生地を混ぜようとするとボウルが動いて生地が飛び出しちゃったり、なかなかうまくいきません。
ホットケーキをフライパンで焼くページでは「ぽたあん」「どろどろ」「ぴちゃぴちゃ」などのオノマトペで生地が少しずつ焼きあがっていく様子が表現されており、完成への期待が高まります。

お母さんも手伝ってくれて無事に完成したホットケーキ。1人で食べるの? と思いきや、仲良しのこぐまちゃんをお誘いします。
「おいしいね」と笑いあいながら食べるホットケーキは格別の味。
最後はお皿洗いもいっしょに。
作る楽しみと、食べる楽しみをどちらも味わえる絵本です。
『ホットケーキできあがり!』

『はらぺこあおむし』の作者エリック・カールの絵本です。
「コケコッコ ケッコー!」
この絵本は、朝おんどりが鳴き声を上げるところから始まります。
起きてすぐ、窓の外にいるおんどりを見たジャックは「きょうは でっかい ホットケーキがたべたいなぁ」と思いつきます。
かあさんにおねだりすると、
「わたしは とても いそがいしの。
てつだって くれないと できないわ。」
「ぼく、なにを てつだったら いい?」
そこから、ジャックの大冒険が始まります。
まず出かけた先は、小麦畑。
かまで小麦を刈り取って、次に向かうのは水車小屋。
おじさんに手伝ってもらって、もみがらを叩いたり、臼でひいたりして粉にします。
そのあとも、めんどりの卵をとりにいったり、牛の乳をしぼりにいったり。
なかなかホットケーキ作りは始まりません。
ようやく材料がそろったと思ったら、今度は火起こし。
苦労の末、ようやく完成したホットケーキにはかあさんの手作りいちごジャムもそえて。
「いただきま― もぐもぐもぐ」

最後の食べるシーンでは、文字の大きさや太さに変化をつけて、ジャックが「いただきます」も待ち切れないで一口目をぱくっと食べてしまった様子を伝えています。
ジャックはきっと、今後かあさんがホットケーキを作ってくれるたびに、これまで以上に「おいしい!」の気持ちを味わえるでしょうね。
エリック・カールの特徴である、鮮やかな色彩と楽しいアイデアが満載です。
『ねずみくんとホットケーキ』

大人気、ねずみくんシリーズの絵本にも、「ホットケーキ」をテーマにしたものがあります。
ねずみのねみちゃんがおりょうりをするらしいと聞きつけた、仲間たち。
「ぼくは、バナナのおりょうりがいいなぁ」とぞうくん。
「ぼくは、さかなのおりょうりがいいなぁ」とねこくん。
みんな思い思いに食べたいものを口にしますが、困った表情のねみちゃん。
ねみちゃんが作ろうと思って用意していたのはホットケーキだったのです。
ねみちゃんの話をちゃんと聞いていなかったねずみくんが、勝手にみんなを誘ってしまったのでした。
「どうしよう
なにか
つくらなくちゃあ」
ねみちゃんが作ったのはやっぱり、ホットケーキ。
でも…?
「この バナナ、おいしーい」とぞうくん。
ねこくんは「さかな、おいしい」
りすくんは「クルミ、おいしい」
うさぎさんは「にんじん、おいしい」
ねずみくんは「チーズ、おいしい」
おいしいよー ねみちゃーん
とみんな大満足。
ねみちゃんの作ったホットケーキの秘密。
それは、さかなの、クルミの、にんじんの、形をしたホットケーキだったのです。

最後は「ホッと」したねみちゃんの表情で絵本は終わります。
ねずみくんの勘違いのせいにもかかわらず、みんなをがっかりさせたくないという、ねみちゃんの優しさが伝わる絵本です。
お子さんが好きなモチーフの形のホットケーキ作りに挑戦するのも楽しいかもしれませんね。
『ぜったいに たべちゃダメ?ラリーのホットケーキ』

シリーズ累計100万部の「ぜったいに おしちゃダメ?」シリーズにもホットケーキの絵本が登場しました。
「このホットケーキはラリーのだから、たべちゃダメ!」というお決まりのセリフから始まり、「じゃあ ないしょで きみのぶんも つくっちゃおうか?」とラリーといっしょにホットケーキ作りが始まります。
ホットケーキを何枚も焼いて、空に届くくらいまでどんどんお皿に積み上げていくと、大事なホットケーキがグラグラ揺れるから、さあ大変!
絵本を右に、左に、傾けてバランスをとって!!
最後は、いっしょにホットケーキをひっくり返して!

読むだけじゃなく親子で一緒に遊べる、楽しい参加型絵本です。
ことばのリズムと香りの想像で、子どもは料理がもっと好きになるはず。
お気に入りの一冊を見つけて、ぜひ親子で楽しんでください。