子どもは可愛いと思うのに、子育てをしているとイライラしてしまうことが多いという方もいるのではないでしょうか。今日こそはイライラしないようにしようと心に誓っても、なかなかうまくいかないのが子育てというもの。イライラしないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。
この記事では、子育てにおけるイライラの解消法を原因とともに説明していきます。ママやパパが笑顔になることは、子どものためにもなります。笑顔を増やすための参考にしてみてください。
目次
子育てでイライラしてばかり!原因はどこにある?
イライラしてしまったときは、そのイライラの原因を考えてみるとよいでしょう。客観的に自分を見つめてみることで、イライラの解決方法が見つかるかもしれません。イライラの原因がわかるだけで楽になることもありますよ。
連日の寝不足や疲れで感情がコントロールできなくなる
睡眠不足と蓄積した疲れがイライラの原因になってしまうことがあります。睡眠不足と疲れでホルモンバランスが乱れ、感情のコントロールができなくなってしまうのです。
小さな命が生まれた感動から一転、すぐに24時間稼働の赤ちゃんのお世話が始まります。ママがゆっくり休める日はほとんどないでしょう。その後も子どものペースに合わせた生活が続いていきます。授乳・夜泣き・体調不良など、夜中に何度も起きてお世話をするので十分な睡眠がとれません。慢性的な睡眠不足と疲れがイライラを引き起こしているのです。
自分の思い通りにならないことばかり
子どもは大人の思い通りの行動をとってはくれません。出発の時間が迫っているのに着替えてくれない、寝かしつけているのに寝ない、お友達と仲良く遊んで欲しいのに嫌がる、食事に2時間かかる、こぼす、汚す……。ひとつひとつは些細なことかもしれませんが、それがいくつも重なり、毎日続くとなるとイライラしてしまいます。
個人差はあるもののイヤイヤ期を迎えると、家事や用事がままならなくなってしまうこともあるでしょう。イライラはつのるばかりです。
子育てへの不安や焦りがある
他の子との成長の差を感じて不安になってしまうこともあるでしょう。とくに初めての子育てであればなおさらです。他の子に追いついてもらいたくて一生懸命に教えているのに、うまくいかないことも多いでしょう。つい焦ってしまい、イライラの原因になってしまいます。
世の中には情報があふれており、さまざまな情報に振り回されて不安を感じることもあります。「こうするべき」という圧は大きなストレスとなり、イライラの原因になることがあるのです。
家族の協力が得られず、自分の時間が持てない
家族の協力が得られず、子育てや家事をすべてひとりで担っている人も少なくありません。しかし一人では限界があります。家事や子どもの世話に追われて疲れを溜め込んでしまうと、心身ともに余裕がなくなっていきます。
24時間子どもと一緒で、ひとりになるのはトイレに入った数分間だけ。家族の協力が得られないと、「どうして自分だけが我慢して頑張らなければならないのか」とイライラの原因となってしまうでしょう。
笑顔になりたい!子育てでイライラしない方法は?
子育てでイライラせずに済む方法を紹介していきます。
楽をするのは手抜きではない!育児も家事も「完璧にしなくては」を手放す
「親はこうあるべき」という理想像はたくさんあります。しかし、大切なのはママが笑顔でいること。
母乳で育てるべき、愛情を込めた手作りをするべき、いつも穏やかでいるべき、きちんとしつけをするべき、たくさん遊んであげるべき、習い事をさせるべき……。こうした圧が大きなストレスにつながってしまうのです。
「ママは子供と一緒に過ごすべき」という意識を強く持っていると、保育園に預けることに罪悪感を感じ、自分はよい母親ではないのだと自らを追い込んでしまいかねません。
しかし、子どもにとっては、ママ自身の心の満足度が高いことが大切。完璧ではなくても、ママが笑顔なら子どもはハッピーなのです。
完璧ではない=手抜きではありません。できる範囲で頑張っているからです。この記事を読んでいること自体、子育てに真摯に向き合っている証拠。あなたなら、どんな選択も手抜きにはなりません。キャパオーバーで自滅するよりハッピーな毎日を送ることを優先してみてはどうでしょうか。
ママもひとりの人間です。ときには失敗したり、反省したりしながら子供と一緒に成長していきましょう。
子育ては思い通りにはならないものだと思う
子どもにはそれぞれ個性があり、唯一無二の存在。ママも同様です。思い通り、お手本通りにならないのは当然でしょう。完璧であることばかりにこだわらず、子どもの意思を尊重して柔軟に対応していけるように意識してみましょう。
- 早寝早起きの習慣にしたいのに、なかなか寝てくれない
- 離乳食を食べてくれない
- 野菜を食べてくれない
- お箸が上手に使えない
- もうすぐ3歳なのにオムツがとれない
- 登園を嫌がる
など、成長するにしたがって次々と悩みが発生します。そして、たいていは思い通りになりません。
うまくいかなくてイライラすることもありますが、完璧にしようとせず、肩の力を抜いて子どもと向き合っていきましょう。
とりあえず休む
どうしても子どもを優先にしてしまいがちですが、ママ自身のケアを後回しにしてはいけません。不調を誤魔化さず、心身を休めるのはとても大切なことです。
もし、ママが倒れてしまったら子どもはどうなるのでしょう。そうならないように、きちんと休むこともママの務めです。罪悪感など持たずに、しっかり体調を整えることが大切です。
家族や周りの人にお願いしたり、ときには有料サービスなども利用したりして積極的に休む時間をとりましょう。
子供が登園した後や、寝たときなど、少し横になって体を休めるだけでも違います。「今のうちに家事を終わらせてしまいたい」と思うかもしれませんが、休むことも立派な仕事だと思って心身を休めてあげましょう。
ひとりで頑張りすぎないで!まわりに協力を要請する
ひとりですべてを背負って頑張ってしまうと、あるとき限界がきます。少しだけでも家族や周りの人に協力をお願いしてみるとよいでしょう。
夫が協力してくれないのなら、夫の行動に言及するのではなく、自分の状況やつらいという感情を伝えるとよいでしょう。ママの大変さを理解できれば行動が変わることもあります。ねぎらいの言葉をかけてもらうだけでも嬉しいもの。子育ては夫婦でするものという感覚を家族で持てるといいですね。
また、誰かに話を聞いてもらうだけでも気分が楽になります。話すことで思考が整理されてスッキリするからです。心配事などは一人で抱え込まないようにしましょう。
ひとり時間を確保して自分をいたわる
休むことにも近いですが、ひとり時間を持つことも大切です。24時間ずっと子どもと一緒に過ごしているとストレスがたまりがち。自分だけの時間を楽しんでリフレッシュするとよいでしょう。
家族にお願いしたり、有料サービスを賢く利用したりして自分だけの時間を作り、自分の趣味や好きなことを楽しむ時間を持てばストレス解消につながります。子供が保育園に行っている時間や寝ている時間を利用するのもよいでしょう。家事などではなく、自分のために時間を使うのです。
買い物・カラオケ・美味しいものを食べる・ドラマや映画を観る・ゆっくりお風呂に入るなど自由に楽しむ時間を持ち、イライラをため込まない習慣をつくりましょう。
ママが自分を犠牲にせずにやりたいことをやる姿は、結果的に幸せな親子関係を築くことにもつながります。
子育てでイライラするのは頑張っている証拠
イライラしてしまうのは、一生懸命に子育てを頑張っている証拠だとも言えます。肩の力を抜いて子育てをするためのコツをみていきましょう。
いつも穏やかなんてムリ!人間らしく感情を出してもいい
いつも穏やかなママを理想とする人は多いかもしれません。しかし、ママも人間ですから、イライラしたり怒ってしまったりする感情があるのは当然です。誰しも子育て中はイライラしてしまうもの。無理に感情を押さえ込もうとするとストレスになってしまうでしょう。
子どもへの影響が気になるかもしれませんが、いろいろな人間の感情を体験することで、逆にたくましさや適応能力が育まれます。成長して社会に出ると、さまざまなタイプの人と出会います。理不尽なことにも遭遇するでしょう。そこを上手に渡り歩く能力が育つのです。
普段から「ママは今、こんな気持ちで、なぜそういう気持ちなのか」を子どもに伝えてあげるとよいでしょう。子どもは、「どんなときも自分は愛されている」と感じられると、心からの安心感を育んでいくのです。
子育てはママが自分らしく笑顔でいることが一番大切
あふれる情報に振り回され、「あれもするべき、これもするべき」と欲張って自滅してはいないでしょうか。イライラしたり、うまくいかなかったりしたことに対して「イライラしてしまう自分はダメな親なのだろうか」「自分の育て方がいけないのだろうか」と悩む人は少なくありません。
そもそも、子育てで一番大切なことはママが自分らしく笑っていることです。
実は、子育てで絶対にしなくてはならないことは、それほど多くはありません。「しなくてもいいこと」を「しなければならない」と思い込んでいるだけであることがほとんど。これらの「しなくてもいいこと」を手放し、本当に大切なママの笑顔を取り戻していきましょう。
ママがやってつらいと感じることは適当でよいのです。完璧ではなくても、バランスが悪くても大丈夫。正しいかどうかも気にする必要はありません。子どもの笑顔があるなら、間違っていないという証拠なのです。
まとめ
子育て中は誰しもイライラを経験するもの。親も人間ですから、ときにはイライラしたり怒ってしまったりするのも当然です。イライラを溜め込まないようにする工夫をしてみましょう。
また、「しなくてもいいこと」ばかりに気を取られ、本当に大切なことを手放すことのないようにはしたいもの。「しなくてもいいこと」を手放し、ママが幸せであることがイライラを解消する方法だといえるでしょう。ママやパパが笑顔でいることが何より大切なのです。
12人を産んだ助産師であるHISAKOの『5万組を子育て支援して見つけた しない育児 』では、育児において「実はしなくていいこと」を紹介しています。「がんばらんでええ、テキトーでええ」をモットーに、「しなくていいこと」を手放して笑顔を取り戻しましょう。ぜひ本書を手元に置いて、少しずつでも読み進めてみてください。子ども思いの、真面目で一生懸命なママに届けたい、心が軽くなる一冊です。