お悩み解決のスペシャリスト・下田美咲が読者からの相談に答える本連載。今回も、人生を変える価値観を授けることをモットーにズバリ言うわよ。
結論から言いましょう。
あなたは大きな勘違いをしているわ。
夢を叶える過程ってのは、絶対に楽しくないとダメよ。
「辛くても未来のために」って、“今を犠牲にして頑張る”なんて、人生において絶対にやってはいけないことの1つよ。




目次
楽しくないと叶わない
夢の叶え方については誤解をしている人がすごく多いと感じているんだけど、夢ってのは楽しい行為の積み重ねで叶えるべきよ。
なぜか。
夢ってのは、そんな簡単に叶わないし、大概の場合は叶わないままで終わるからよ!!
だから、もしも叶わなかった時に後悔するような時間の過ごし方なんてしちゃダメなの。「だったら、あんなことやらなきゃ良かった!」「だったら自分は何のために何年間もこんなことを…!」って悔やむような行為に手を染めるのも絶対にダメだし。なんてったって、だいたい叶わないんだから。
夢ってのはだいたい叶わないけど、絶対に叶わないわけではなくて、私はずいぶん多くの夢を叶えてきた。
小学生の頃に願った「エッセイが売れる人になること」を叶えたし、中学生の頃に「この人は変態界のレジェンドだ…いつか後輩になりたい…連絡を取れる間柄になりたい…」と憧れたチュートリアルの徳井さんとはその10年後に実際に出会えて、自分のDVDに出演してもらったり、著書の帯を書いてもらったり、一緒に「ボクらの時代」に出演して対談することもできたし、連絡を取れる間柄にもなれた。何かあった時にはLINEをしてるし返事ももらえる。
「25歳までに下田美咲を仕事にする!お金持ちになる!」って夢も叶ったし、20歳の時に抱いた「LOVEドッきゅんのような最強のパーティーソングを作りたい…!そしてパーティーソングアーティストとしてデビューしたい」という夢も、しっかり叶えた。
「LOVEドッきゅん」の作曲家である宮下さんに作曲してもらった「お手を拝借!もういっちょ!」という曲でデビューをして、当時の若者界隈ではしっかり全国的に流行って、盛り上げ業界ではLOVEドッきゅんに引けを取らない名曲になった(と思う)。
エッセイストを志すキッカケになったさくらももこさんとも、生前お会いすることができて、一緒にお酒を飲んで、コールをして、盛り上がりすぎた結果ご自宅に一泊させてもらって、ももこさんに用意してもらったパンツを履いて寝るっていう、もはや夢として描くこともなかったくらいのミラクルな経験だってしてきた。
叶えることができた夢は沢山あるし、これから叶えようとしている夢もまだまだ大量にある。
夢の正しい叶え方
沢山の夢を叶えてきたからこそ、確信を持って思うのだけど、夢の正しい叶え方は、叶わなくても後悔しないような、その工程自体が「楽しい」と思える行為の積み重ねで叶えることよ。
なぜなら、だいたい10年くらいかかるから。
夢って叶えるのに時間がかかるし、尋常じゃないボリュームの行動を積み上げていく必要がある。だから、楽しくないと無理なのよ。よっぽど楽しくないと、叶うところまで持たないの。
辛いことに耐えられるようなやり方で登れる階段の量って、せいぜい100段とか、そのくらいなの。そういうやり方で夢を叶えようとしている人が「ここまで頑張ればきっと叶うはず…!」っていう見通しを立てているのも、そのくらいなんだと思う。100段まで頑張って登り切ればきっとその先は…って期待して、「少しの辛抱だ」と思うからこそ今の自分のことを犠牲にして心を無にしてその選択をしてる。
だけど実際には、夢を叶えるために登る必要がある階段の量って1億段とかなの。桁がぜんぜん違う。
そんな苦行みたいなやり方で、1億段いけんの?って話。100段くらいだと思ってるからそのやり方で何とか踏ん張ればイケる気がしてるんだろうけど、まずそこからだいぶ見誤ってるから。100段くらいじゃまだまだ余裕で凡人の範疇なの。1億段くらい駆け抜けてやっと、抜きん出られる。
途方もない量をこなす必要があるの。とんでもない数を繰り返し、積み重ね、積み上げていかないと、夢が叶い始めるフェーズには入らない。
だから大前提として、楽しくないと無理なの。そんなに数も量もこなせないし、身が持たないから。人体ってそんな丈夫にできてないから、ストレスの許容量に限界があるから、嫌なことを頑張るようなやり方ではどうしたって夢半ばで終わる。先に心が折れるか、身体が壊れる。
夢を叶えるためには、っていうか、夢が叶うなんて異常事態を巻き起こすためには「うわ、楽しすぎて時間が秒で溶けてた!!」って感覚で努力と行動を積み上げていく必要があって、楽しくて楽しくてのめり込むっていう状態になれてないと、1億段駆け上がっていくなんて無理。「足が痛い」「腰が壊れた」「もう嫌だ」「そこまでして叶えたかったのか分からなくなってきた」「お腹が空いてもう動けない」「こんなん拷問すぎる、もうギブアップでいいです」とかが先に来る。
厳密に言えば、楽しさがマストってよりは、楽しいって感覚とは違っててもいいのだけど我を忘れるくらい夢中になれていることはすごく重要。
「今さえ凌げば…!」みたいな耐えるようなやり方では、そこまで身が持たない。