認知科学で変わる!ビリギャル式「英語脳」の作り方

「よし、英語やるぞ!」と決めたあなた。まず、何から始めますか?

#連載エッセイ
#認知科学で変わる!ビリギャル式「英語脳」の作り方
この記事は書籍『 私はこうして勉強にハマった 』の関連コラムです。

「よし、英語やるぞ!」と決めたあなた。まず、何から始めますか?

実はこの“最初の一歩の踏み出し方”が、英語学習のその後を大きく左右します。

今日は、あなたの英語レベルに関係なく、「英語を本気で習得したい!」と立ち上がろうとしているあなたに、ぜひ知っておいてほしい“超重要なこと”をお話しします。

ここを知らないまま勢いで始めてしまい、うまくいかずに自信をなくし、結局挫折してしまう……そんな人をよく見かけます。

英語に限らず、「新しいことを学ぶ」うえで、
最初に必ず押さえておきたい”鉄則”を、今日は一緒に見ていきましょう。

「英語ができる」って、どんな状態?

まず、目標設定の話です。

あなたはこれから、まあまあ長くて平坦ではない道を進もうとしています。
そんな道を乗り越えてでも、「ここにたどり着きたい!」という目的地があるはず。

その場所のイメージがぼんやりしたままだと、人はなかなか頑張れません。

だからこそ、最初にやるべきは、
「自分にとってのゴール=自分が思う“英語ができる”状態」を、ちゃんと解像度高く描くこと。

「英語」と一言で言っても、いろんな英語があります。

よくあるのが、「私も英語できるようになりたいよ〜」という人。

あなたにとって、その「英語ができる」って、具体的にどういう状態なんでしょうか?

たとえば…

 

  • TOEICで800点以上取れること?
  • バーでたまたま隣になった外国人と自然に話せること?
  • 海外ドラマを字幕なしで理解できるようになること?
  • 外資系企業で会議に参加できること?

 

ここが曖昧なまま英語学習を始めてしまうと、
ゴールもない、終わりも見えないマラソンをいきなり走り出すようなもの。

しかも目的地が違うと、走るべきルートやペース配分、走り方そのもの、すべてが微妙に変わってきます。

TOEIC800点とりたいだけなら、とにかく必要な語彙を暗記し、英文法をかためることからはじめ、TOEICというテストに特化した対策を行うべきです。

バーで外国人と気軽に話せるようになりたいのなら、TOEICのために覚えないといけない単語や正確な英文法はそこまで重要じゃありません。それよりも、相手が何を言っているのかを理解できるリスニング力と、何を言ってるか多少わかんなくてもうまいこと合わせる度胸とコミュニケーション力のほうが大事かも。

このように、明確に「なりたい姿」「たどり着きたいゴール」を描けると、正しい走り方が見えてきます。しかし、逆にこれが曖昧なまま学習を始めてしまうと、成果が出づらく、成長感覚が得づらいです。そうなると次どうなるかっていうと、モチベーションがめっちゃくちゃ下がります。

そりゃそうですよね。どれだけ走っても目的地が近づいてないように感じられちゃうと、「これ無理そうだな・・・」「ルートこれで合ってんのかな・・・」「自分ってこれ向いてないのかな・・・」なんて、いろんなことを考えはじめちゃう。そのうちにどんどん足取りが重くなって、心が弱くなっていって、やめたいやめたいやめたい・・・というループに陥ります。

これが、なにか新しいことを学ぶときに、「最も避けなければいけないこと」です。モチベーションが下がることだけは、避けないとダメなんです。

だからまずは、“自分がなりたい英語ができる私”を、ちゃんとイメージするところから始めましょう。

ペラペラ幻想にご注意

「英語がペラペラになりたい!」っていうのも、ちょっとまだ解像度が足りない。

“ペラペラ”って、どんな状態のことを言ってますか?

映画やドラマに出てくるネイティブスピーカーみたいに、
淀みなく、完璧な発音で、英語をスラスラ話す人をイメージしてますか?

もしそれがゴールだとしたら、それはかなり高い山を登ろうとしています。

登山初心者がいきなり「エベレスト登りたいです!」って言ってるようなもの。

私は31歳のときに留学を志して、英検3級レベルの単語と文法から復習し、コロナ禍1年くらい家にこもって1日8時間を目標に英語を勉強しまくりました。

TOEFLという試験を、20回以上泣きながら受けてスコアを伸ばし、アメリカの教育大学院に出願して合格をもらい、その後2年間ニューヨークに留学しました。

それだけやった私でも、まだそのレベルの「ペラペラ」とは、到底言えません。

むしろ、私はとっくに「ネイティブレベルのペラペラ」は諦めてます。英語が母国語でもないのにそんなに流暢に喋れるわけがないだろうが!と開き直っています。

このように、英語ができるようになればなるほど、「ネイティブ級のペラペラは次元が違う」ということも、よくわかってくると思います。

そして、「じゃあ、そのネイティブ級のペラペラとまでは言わないよ!」というのなら、あなたのいう「ペラペラ」を、もう少し言語化してみてください。