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いきなり総合格闘技デビュー、そして本当の自分探し
段々と知名度も上がりシュートボクシングの立技女子最強トーナメントにも選ばれる様に
プロデビューのオファーは、まさかの総合格闘技から。
しかも3ヶ月後、誰もが夢見る後楽園ホールでの試合だった。
でも私は、総合格闘技の経験がまったくなかった。柔道もやったことがない。
3ヶ月間猛特訓したものの、デビュー戦は判定負け。
次の試合ではKO勝ちしたが、その次はまた判定負け。
正直なところ、総合格闘技を心から楽しめていたかというと、感覚としては65%くらいだったと思う。
「“なんとなく”キックボクシングの方が好きなんだけどなぁ…」
そんな思いを抱きながらも、団体のしがらみや、私をデビューに導いてくれた人たちへの遠慮から、簡単には言い出せなかった。
何度も「次勝ったら」「もう少し実力をつけたら」と思いながらも、練習すればするほど怪我をし、自分が上達している実感も持てなかった。
何より、練習後に感じる「達成感」がまるで違った。
方向転換すべきだと感じた私は、ジムの代表と将来のプランをしっかり話し合い、どの団体にも自由に出場できる「フリー系のジム」へ移籍することを決意。
勇気を持って、自分の道を選ぶ。
就職も転職も同じだが、
「ただ環境が嫌だから」「今の場所が合わないから」と思考を止めて場所を変えても、結局どこへ行っても同じ。
だからこそ「自分が何を目指し、どこに向かいたいのか」という明確な目標が必要だった。
その目標があったからこそ、勇気を持って話すことができた。
おかげで円満に移籍することができ、今でも以前のジムとの交流は続いている。
正直に謝るべきところは謝った。
チャレンジの中で心変わりが起こることもある。相手の期待が大きいほど、言い出しづらくなるものだ。
大人になるほど、情や恩があればあるほど、なおさら言いにくくなる。
でも――人生は一度きり。やると決めたら、たとえ嫌われたとしても前に進まなければならないときがある。
結局は、「勇気」なのだ。
そしてフリー系のジム池袋BLUEDOGジムへ。
そこでの爆発的な成長。
私はフリー系ジムへ移籍し、念願のキックボクシング、さらにはシュートボクシングにも挑戦。
1年間で7試合というハイスピードで試合をこなし、結果は大成功だった。
同じ大会に出ていたK1のレジェンドアンディーサワーと
ソウルシスターズという雑誌の特集記事
“なんとなく”を信じろ。それが、あなたの感覚の声だ。
「なんとなく気になる」「なんとなく嫌だった」――
そんな曖昧な感覚こそ、自分の本音が顔をのぞかせる瞬間。
そのためには、自分の感情センサーを見逃さないこと。
五感を研ぎ澄ませば、ほんのわずかな違和感やときめきに気づける。
“なんとなく”には、ちゃんと理由がある。
その理由を無理に言葉にしなくてもいい。
でも、その感覚をすくい上げていけば、
自分の「好き」「嫌い」「やりたいこと」「やりたくないこと」が、
少しずつ、でも確実に、輪郭を持ちはじめる。
感覚の処理が早くなれば、行動に移すスピードも上がってくる。
だからこそ、五感を深く掘り下げながら、
自分の内側に反応する“反射神経”を育てていこう。
“なんとなく”を軽く見ない。
それは、新しい自分が動き始めるサインかもしれないのだから。
吉田実代 (Miyo YOSHIDA) NY在住 世界王者プロボクサー / 9歳の娘を育てる「闘うシングルマザー」 鹿児島県鹿児島市出身 / 沖永良部島観光親善大使 主な戦績 ・初代 日本女子バンタム級王者 ・第6代 OPBF東洋太平洋女子バンタム級王者 ・WBO女子世界スーパーフライ級王座(第5代・第7代) ・IBF女子世界バンタム級王座(第8代) 活動 ・社会貢献(ゴミ拾い、募金、児童養護施設訪問 など) ・講演&ボクシングレッスン(日本サッカー協会「夢先生」、NY日本人学校 ほか) これからの夢 ・主要4団体の全ベルト制覇 ・本の出版 ・「Miyoフェス」開催 Instagram:miyo_yoshida_ X:MiyoBluedog YouTube:吉田実代チャンネル ぜひフォロー&応援よろしくお願いします!