うつ病になった僕が伝えたいこと

うつ病から回復した世界と感覚をメンタル本の著者が解説します。

#連載エッセイ
#うつ病になった僕が伝えたいこと

「うつ病が治ったと思ったのに全く治っていなかった。」

もう治ったと油断しなくても良いように具体的な感覚を含めて記事を書きました。参考になると思います。

こんにちは。『うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと』という本の著者です。X(旧Twitter)でフォロワー約25,000名。ココナラで「うつ病彼氏の恋愛相談」の仕事を約250件。うつ病になって9年目に突入しました。「デラさん」という名前で活動しています。

寝たきりで赤ちゃんのハイハイで移動することしかできないくらい悪い状態だった自分でしたが、今では働けるようになって、個人で仕事を受けられるようになりました。人生のドン底から少しだけ復活しつつあるボクが「うつ病から回復した世界と感覚」を解説していきます。

この記事を読んでいる皆さんの多くは「うつ病から良くなった感覚」「回復している状態」が分からないと思います。当時のボクも何が正解なのか。どうしたら良いのか進むべき方向や指標が何も見えませんでした。

この記事を読むことで自分の目指すべき感覚。そして、ミスしがちな状態などについても解説していきますので最後まで読んでくださると嬉しいです。

この記事は書籍『 うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと 』の関連コラムです。

とても体調が良いと感じる日は正直に言って少ない

うつ病が治ったと感じる方の多くは「めっちゃ体調が良くなる」と思ってるかもしれませんが、回復してくると「そんなに良くないな」という日々の割合が多いように感じます。

ボクはお医者ではないので、医学的な根拠で語ることはできません。けれど、感覚としては50点くらいの体調で日々を過ごしているイメージです。これ以上にテンションを高くして完璧にスケジュールをこなそうとすれば、翌日に反動でダウンしてしまうことが多いので個人的にはバランスが良いのかなと感じています。

その代わりに絶望的に体調が悪いという日は少なく、ある程度の行動できる体力があるため1日をそこそこ楽しむことができます。そして、寝たきりになることもないため大きく病むこともありません。

そのため、大きく体調を崩しづらい状態をキープしています。

うつ病で療養している方にとっては「うつ病になる前のような生活がしたい」と考えてしまうことも多いはず。けれど、残念ながら今の我々には「今まで当たり前にしていた生活」に耐えられるスタミナがありません。

それよりも目指すべき方向としては「安定的にうつ病を再発させる確率を下げる」ことを狙って欲しいです。むしろ、体調が良すぎたら危険だと思ってください。

メンタルや気分の上下が少なく安定してる

うつ病から回復すると「常に楽しく生活ができる」と思ってる方も多いかもしれません。

結論から言えば、結構つまらない日々を過ごしています。なぜなら、感情の波を小さく過ごしていることが多いから全体的にメンタルは良くも悪くも落ち着いてます。

昔のボクは楽しいことをすれば、うつ病から回復できると思っていました。しかし、その結果は反動によるダウンの繰り返し。逆に楽しいと感じる時間よりも落ち着いている時間を意識して過ごしているとエネルギーの貯蓄ができるようになり安定した生活ができるようになりました。

感情がジェットコースターのように上がったり下がったりするような過ごし方は刺激があって楽しいです。例えるなら、恋愛で「相手のことがめっちゃ好き」という恋愛モードの時は些細なことで一喜一憂すると思います。

このような状態では楽しい時の上振れは計り知れないほどありますが、逆にダメだった時の下振れも信じられないくらい深くまであります。

このような感情が大きく動くような環境にいると回復できないことが多く。良くも悪くもつまらないような日々を過ごしています。もちろん楽しいことを全くしないという訳ではなく、遊んだりリフレッシュすることもします。

けれど、メンタルが病むほど大きく感情を下げるような状態を作らず。感情が上がって元の状態に下がる程度で抑えるような生活をしていると調子が安定してきます。

自分の中で生きる軸や考え方が決まっている

どんな生き方をするのか人それぞれですが、うつ病から回復した人はボクを含めて「生きるためのバランスの良い考え方」を持っています。シンプルに言えば、自分の幸福度が下がるようなことは避けて高まることを最優先にしていくスタイルがあります。

これは他人から与えられたものではなく、自分で考えて作り出した思考であることが多いです。

過去のボクもそうでしたが、うつ病が治ったと勘違いしている時は「自分の軸」「生きていくスタイル」が確立できていませんでした。たまたま調子が良かったり、周期性による絶好調であったりと再現性が全くない状態で「うつ病が治った」と思ってましたが間違っていました。

しっかりと消耗しないための思考であったり、ダウンしないための行動する基準。自分の進みたい方向。それらを総合的に考えて無意識レベルで決断を下したり、少し時間を置いて考えたとしても後悔のない選択ができたりします。

けれど、昔のボクは全くできませんでした。要するに、根拠のない調子が良いという状態は信じてはいけません。回復していく人には根拠があって回復していると今なら思えます。

ストレスや自分の体力を管理できるようになる

うつ病から回復した人は基本的にムリをしないペース配分を知っています。うつ病が全く治らなかった時期。ボクは常に無茶ばかりしていました。調子がいい時にしか活動できないとダウンするまで行動して、アドレナリンに身を任せて元気だと思ったら翌日から動けなくなるなど。
うつ病から回復できている人は自分の限界を知っていて、その前に対策をすることがほとんどです。

お酒で例えると、吐きそうになる前に水を飲もうとか。これ以上のアルコールは控えるなど身体の状態が悪化する前に対策をするなど。負荷をかけず楽しく飲める量で調節をする感覚です。身体を守るために行動を調整できること。この感覚を持っていなければ、どんどんアルコール度数が高いお酒を飲んで潰れてしまうのと一緒。

ストレスに関しても同じような考え方です。疲労やストレスが溜まってきたら、リフレッシュをするために遊びに行くなど調整するなど。体力が無限にあるわけではないので、常に自分の中にある体力ゲージを意識しながら行動をしています。

この感覚がない状態だと「超サイヤ人」ではない方だとかなり厳しいと思われるので、気をつけていきましょう。

まとめ。疲労する量<回復する量の方程式を崩さないこと

ここまで記載をしてきましたが、治っていく感覚の参考になれば嬉しいです。

どの話にも共通するポイントですが「自分のエネルギーを節約する」という大原則。ムダに大量消費をするのではなく、使う場面を限定したり少なくする感覚があります。

逆にうつ病から回復しない人は「エネルギーを使いすぎている」とも言えます。貯金をしたいと思っているのに高級ブランドばかり買っていたら、お金が貯まらないのと同じ。お金を使う量を少なくするのか。お金を稼ぐ量を増やす。どちらかの対策をする必要があります。

うつ病を発症してしまうと「エネルギーの最大値」が低くなってしまうため「動ける量を大きく増やそう」と思っても作戦として難しい。そのため「使うエネルギー量を少なくする」という作戦が個人的にもオススメだと考えています。

この記事中に事例として「お酒でダウンしない理由」「貯金ができる理由」など事例として紹介してきましたが、何か目的を達成するためには「具体的な根拠と対策」が必要です。

うつ病から回復することも同じで「回復できた理由」「回復できない理由」が必ず存在すると思っています。だからこそ「根拠のない調子の良い」はマジで信用してはいけません。理由がなければ、治っている可能性は0だと思ってください。

この記事を参考に自分の状態と向き合ってくれたら嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。他の記事にもうつ病から回復するためのノウハウを頑張って書いてるので1記事だけでも読んでみてください!


デラさん
ただの31歳。うつ病の感覚&気持ちを言語化して発信するフリーランス。Twitterフォロワー25000。ココナラにて「うつ病の恋愛相談」の販売実績250件。著書「うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと」

Twitter:https://twitter.com/dera3daze
うつ病彼氏の恋愛相談:https://coconala.com/users/513770
この記事は書籍『 うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと 』の関連コラムです。
「うつ病彼氏の恋愛相談」で救われる人が続出!「うつ病の当事者」であったデラさんが今うつ病に悩む全ての人に伝えたいことを本音で語ります。