うつ病になった僕が伝えたいこと

メンタル本の著者が語る。うつ病は甘えじゃない3つの理由を解説します。

#連載エッセイ
#うつ病になった僕が伝えたいこと

「わたし甘えてるだけなのかな。そんな不安になっている人のために書きました。」

こんにちは。Twitterでフォロワー約20,000名。ココナラで「うつ病彼氏の恋愛相談」の仕事を約240件。うつ病になって9年目に突入しました「デラさん」です。以前に「講演会」をさせていただき、記事化していただきました。そちらもチェックしていただけると嬉しいです。

今回は、うつ病の当事者がよく悩んでしまう点として「わたしは甘えてるだけなのかな」と考えてしまうことが多いと思います。

うつ病の療養中は寝ていることが多く。働くことはもちろん。そもそも、外出することもできなかったり。というよりも、地球の重力が強すぎて起き上がることができない。

という状態になってしまう病気なのですが、それでも「わたしが弱いからダメなんだ」と自分を責めてしまう過去のボクがいました。そこで今回は「うつ病は甘えじゃない3つの理由」というテーマでお話をしていきます。

文字を読むのもシンドイと思いますが、この記事を理解してもらうことで「自分を責める必要はない」ということが伝われば幸いです。

※これから話す見解については、医学的な根拠というよりも「当事者としての感覚を中心に述べさせていただきます。

うつ病は甘えじゃない3つの理由

1.そもそも、1日の消耗量が多すぎる
2.その結果、脳の疲労の蓄積が溜まりすぎて回復できない
3.そのため、他人と比較した際の疲労量と回復量が違いすぎる

ボクが感じているポイントは上記の3つです。結論から述べますと、体力のペース配分をミスってしまっていたり。性格や思考の特徴から、消耗しやすい体質になっていることが要因として挙げられます。

正確には、弱っている状態。バテバテの状態であると言えるので、誰だってマラソンのような長距離走をしていれば疲れるのと同じです。

「弱い」「甘い」というよりも「それだけ頑張っていたら疲れちゃうよね」という表現の方が適切だと思っていて、むしろ、真面目だからこそ起きてしまう感覚だと思っています。

これらを1つずつ論理的に解説していきますね。

1.そもそも、1日の消耗量が多すぎる

うつ病になってしまう人の多くは「思考の頑張りすぎ」をしている人がとても多いです。

イメージとしては、そこまで頑張らなくていいことを頑張ってしまう感覚。例えば、レジなどのお金を扱う仕事をしていたとして。計算ミスをせずにお金のやり取りをすることができたら、仕事的には充分なのですが。

頑張りすぎてしまう人は、お札の表裏も全て揃えたり。わかりやすいように小銭を目の前で数えたりなど。そこまでやらなくていいことまで実行してしまうニュアンスです。

何も考えずにやれば、労力が「5」くらいで済む仕事。頑張りすぎてしまうことで、労力が20くらいになってしまいます。このように自分自身で疲労を増やしてしまう場面がよくあります。

今回はレジの仕事で例えましたが、このような「自分ルール」が至るところにあるイメージです。普通の人であれば。1日に過ごすエネルギーは「100」で済むけれど。完璧主義な人。プライドが高い人。人の目を気にしてしまう人などは「1000」くらいだと思っています。

このように人の思考や性格によって、消耗するエネルギーに差が出てしまいます。

基本的に、うつ病になってしまう人の多くは該当すると思っていまして。その理由は「その人の性格や個性」「環境によって考えさせられる状況になった」のどちらかのケースが多いはず。

どちらにせよ、その人が弱いから甘えてるからではなく。その人のプレースタイルとして生きた結果、うつ病になってしまった。という解釈が正しいのかなと思います。

むしろうつ病は甘えではなく、頑張りすぎてしまった結果。なってしまうと思っています。

2.その結果、脳の疲労の蓄積が溜まりすぎて回復が追いつかない

イメージしてみてください。例えば、1000万円の借金があって。毎月の利子が7万円くらいの場合。利子だけの金額が多すぎて、月収20万円くらいでは元金を全く減らすことができないと思います。

うつ病になってしまう人も同じような感覚でして、上記の1.で解説したように疲労する量が多くなってしまうと「疲労負債」というものが溜まっていくと思っています。マイナス50くらいでは、身体に大きな変化はないと思いますが、どんどん桁が上がっていくと悪影響が出てきます。

頭が働かなくなってしまったり、体調自体も悪くなり。今まで当たり前にできていたことも難しくなるなど、このタイミングでうつ病の症状が出てきます。

この状態になってしまったら、借金地獄と同じようなイメージ。ボクの感覚ですが、利子だけでもエネルギーが取られてしまう。

ですので、どれだけ頑張って休んだとしても。以前の状態まで回復するために時間が必要になります。しかし、一般的なイメージで同じ期間も休んだとしたら全回復できるので「そんなに休むなんて甘えるなよ」という発言が出てきます。

うつ病の人と一般的な人との大きな違いは「回復量」に大きな差が出てしまう点。すでに蓄積している疲労量が多すぎるため、借金の利子のように増えてトータルは減りづらい点。

この2つが大きな影響を与えていますが、ある程度の期間を休んで元気になれないことを「甘え」ではなく、今まで溜めてしまった疲労が要因です。自分を責めないでいただきたい。

3.そのため、他人を比較した際の疲労量と回復量に差が出る

「うつ病の人たちのエネルギー収支」 VS 「週5で働いている人たちのエネルギー収支」

これらを比較すると大きな違いがあると思っています。うつ病になってしまう人の収支は、ここまでの流れでも記載した通り「赤字」になっていることが当たり前。週5でバリバリ働いている人の収支は「黒字」であることが多いです。

その内訳として、消耗するエネルギーは少なく。回復するエネルギーが多いため。要するに、うつ病になってしまう人と「真逆」なんです。

つまり、うつ病の人の視点でバリバリ働いている人を見ると「自分はダウンしてしまうけど、あの人は体力があってスゴイ」と思います。

逆に、バリバリ働いている人の視点でうつ病の人を見ると「自分はこんなに動けるのに、この人は甘えてるんだな」と感じてしまうというわけです。

人って誰かと比べることで「上or下」で判断をする人が大多数。

うつ病の人が甘えているわけではなく、疲労が溜まってしまっていることが要因で回復に時間がかかってしまっていること。そして、比較して「甘えている」と感じてしまう。

自分が苦しいなら、それは甘えではない。

いかがでしたでしょうか。当事者の人からすると複雑で理解が難しかったかもしれません。またピンと来なくて、自分が弱いだけなのに。と思ってしまうかもしれません。

しかし、うつ病になってしまう原因が必ずあります。

その多くは、このような流れに沿って起きてしまっている。ボクはそう思っています。ですので、止めるため「消耗量を減らすこと」に注力することが回復への近道。

その具体的な方法や対策は、ボクが執筆した本。または、他の記事にて「消耗しない思考法」「気分転換」を記載したものがあります。そちらをご覧いただけたら嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。




デラさん
ただの30歳。うつ病の感覚&気持ちを言語化して発信するフリーランス。Twitterフォロワー21000。ココナラにて「うつ病の恋愛相談」の販売実績200件。レビュー★5。

Twitter:https://twitter.com/dera3daze
うつ病彼氏の恋愛相談:https://coconala.com/users/513770

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