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他人軸脱却!人生のド真ん中を歩け!あがり症克服プロジェクト/滝ルーナ

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サロン経営やマインド講師として活躍する滝ルーナさんが、極度のあがり症を克服し、表現者として活動するに至ったプロセスを赤裸々な人生ヒストリーとともにご紹介。あがり症の原因を分析し、マインド別の克服方法が明らかに。人前に立つのが苦手な人は必見!

あがり症とは「他人軸優位」の状態

私はもともと極度のあがり症でした。どの程度かというと、私を含めて3人以上の人の前では話すことができない。無人の証明写真機で撮影することすらできませんでした。誰もいないのに、「3、2、1、カシャ」ってなるときのカメラが人の目に見えるんです。人と会えないだけでなく、無人ですらダメ。集まりにも行けず、社会生活も困難で仕事をするのも難しく、とても絶望感がありました。

でも、少しずつ克服してきて、今でもあがり症ではあるけれど、そのせいでできないことはなくなりました。そこで、私がどのように克服してきたのか、そのプロセスをお伝えしたいと思います。

あがり症の人に多い「不完全恐怖」

あがり症とは、不安障害の中でもいちばん多い症状で、人前で何かして注目を浴びるときだけでなく、他人と会話や食事することでも起きるもの。「社会的状況への不安感」「その状況を避けようとする回避症状」があることをあがり症と呼んでいます。

簡単にいうと、他人に悪く評価されることへの強い恐怖感、つまり「不完全恐怖」が背景にあります。「完全な状態でないと人に見られたくない」という気持ちが強いほうが、あがり症になりやすいといわれています。

こうした気質や遺伝は変えられません。だから、「治そう」「緊張するのはやめよう」と思うと無理が出ます。でも、他人軸や程度は大きく変えられます。ポイントは「向き合う」こと。「無理だ、できない」と避けると、かえって苦手が固定化しやすくなります。克服したいのなら苦手と向き合う決意から始めましょう。

自分軸で生きるには

では、自分軸で生きるとはどういうことなのでしょうか。
自分軸とは、他者や環境に影響されず、自分の視点で物事を決めること。自分軸も他人軸も、状況次第でどちらも必要となりますが、自分自身のことでも他人軸で決めてしまう人は多く、自分らしい生き方ができなくなってしまう選択といえます。

どうして他人軸になってしまうのかというと、自尊心が十分でなく、自分の考えや判断に自信がないから。自己効力感、つまり「自分でできる」と思える気持ちが欠如しているんですね。これをなんとかしようとして負のループに陥り、パニック状態になるのがあがり症です。

自分らしく幸せな生き方をするには、無意識1秒で幸せをつかむ選択ができる土台づくりが必要です。私たちは1日に6万回思考をして、無意識のうちに3.5万回の選択をしているといわれていますが、この無意識の1秒の積み重ねが未来、そして人生をつくっていきます。

私たちが提唱している「幸せ選択力レッスン」では、まずマインドステージ診断にて、ハイダー(隠れる者)、ファイター(戦う者)、ブライター(輝く者)という3つのステージに分け、自身のマインド傾向を把握します。ブライターは「幸せ体質」の人。自分軸で生きることができ、あがり症は問題にならないでしょう。

そして、あがり症には2タイプあります。
ハイダータイプのあがり症は、自信のなさが原因です。「私なんて」という思考の癖があります。自分の考えや選択に自信がないため、それが披露されるシーンであがりやすいといえます。自分に“ない”部分にばかり集中する癖により、他己評価が低いと思い込みがちです。

誰かに何かをいわれたわけではないのに、「能力がないと思っている」「おかしいと思っている」と、妄想で思い込んでしまうわけです。あがってしまうシーンとしては、自己紹介、人前で意見や考えを求められるとき、大勢に見られる状況などが挙げられます。

一方、ファイタータイプのあがり症は、優越基準が原因となっています。「私のほうが誰々より優れているべきだ」と考え、比較対象よりも優位でなければ価値がないと感じます。他者や環境などの他己評価で、「なんでもできる」という全能感から「全然ダメだ」という無価値感まで、ジェットコースターのように揺らぐのが特徴です。順番に発表する状況や、競争や勝負事のシーンであがってしまいがちです。

滝ルーナ 極度のあがり症克服秘話

先天性障害で得た「私は愛されない」というハイダーマインド

私には、左耳が聴こえない、左耳がないという先天性障害がありました。また、生まれつきHSP気質で、外で何か音がすると「何の音? 泥棒?」と心配するような子どもでした。小さな頃は、父が音楽活動もしていたこともあり、にぎやかな家庭で楽しく過ごしていました。でも、小学校に上がって集団生活になると、とたんに窮屈に感じるように。「本読みで当てられたらどうしよう」と思っていたし、歌のテストでは緊張してガタガタ震えていました。

そして、中学1年のとき、学年のいちばん人気の男の子から告白をされました。とてもうれしかったけれど、このとき自分が「私は普通じゃないから、一生誰からも愛されない」と思い込んでいたことに気づきました。彼は私の耳のことも知っていたのに、「私の本当のことを知られたら嫌われてしまう」と思い、デートや一緒に帰ろうという誘いも全部断っていたのです。

振り返ってみると、先天性障害の実害はそんなにありませんでした。聞こえなくて無視してしまっても、あとからいえば誤解はすぐに解けます。それよりも、いちばんの害は心が歪んでしまったこと。障害のせいで、自分は普通じゃないから誰からも愛されないし、愛してはいけないと思いこんでいた。ハイダーマインドが根付いてしまっていたのです。

このことに気づいた私は、「私はありのままで愛されていたのではないか? 愛されないというのは勘違いだったのではないか?」と思うようになり、人生を楽しもうという勢いが加速します。そして、極端な性格の私は、「いちばん」や「すごい」にこだわるようになったのです。

こうして、いろんなことにチャレンジして自信にはなりましたが、「人より優れていないと満足できない」というマインドを獲得。今度は、ファイターマインドが根付いてしまったのです。人間関係がギスギスするようになりました。

ハイダーとファイターのマインドがダブルで強まり、極度のあがり症に

そして、21歳の時に大事故が起こります。音楽事務所に所属していた私は、あるオーディションライブで大トリを務めることに。「私でいいのかな」という不安もありながら、「やるぞ」という気持ちで臨みました。

いちばん手の人からうまくて、どんどんプレッシャーがかかってくる。自分の番が近づいてくると、手足が冷たくなってきて、冷や汗は出るし、手足も震えてきました。最後のほうはみんなプロ並みで、「この人たちを超えるような感動の歌なんて、私にはとても歌えない」と焦っていました。

司会の方の呼び込みでどうにかステージに立ち、スポットライトを浴びた私は、「この人は本当に歌えるのか? と思われているかもしれない」などと思いながら、蚊の泣くような声で歌い始めました。次第に会場がざわざわとし始め、「なんとかしなきゃ」とあがけばあがくほど地獄の状況に。いちばん盛り上がるサビで、まったく声が出なくなってしまったのです。

そこからの記憶はありません。気がついたときは、当時の彼が迎えに来てくれた車の中で大泣きしていました。そして、2度と歌わないと誓ったのです。自信のないハイダーと、価値を求めすぎるファイターがダブルで強まり、大事故を起こして粉々になってしまったのでした。これを機に私は極度のあがり症となり、冒頭でお話ししたような症状に悩まされました。

最高の自己肯定感を獲得し、自分らしい生き方へ

そして、25歳のとき、私は余命5年の宣告を受けます。ところがその4カ月後、なんと誤診と判明。4カ月もの間、自分のなかの何もかもが変わってしまうほどに混乱していましたが、このとき、「生きられることがめちゃくちゃ幸せ」という最高の自己肯定感を得ることができたのです。

「自分らしく、自分の命を燃やしていきたい」と考えた私は、インドに渡ってアーユルヴェーダを学び、帰国後にサロンを開業。今では3カ月先まで予約が取れないサロンに成長させることができました。

そして、心身から女性のサポートをするなかで、あることに気づきます。それは、心身の健康度が上がっても、同じ境遇であっても幸せになれる人とそうでない人がいるということ。そこで、「幸せになるコツ」のようなレッスンを7年かけてまとめ、同じような使命を持った仲間とのコミュニティ立ち上げました。

しかし、あがり症の私は、コミュニティで求められる「主催者あいさつ」が苦手で、それをやりたくないがためにさまざまな企画を避けるような状態でした。いろいろ努力もしましたが、むしろこじれて悪化したり。「あがり症は一生治らないんだ」と確信し、絶望感でいっぱいでした。

そんななか、お友達に声をかけてもらい、大阪の有名ホテルで、有名デザイナーがつくったドレスを着てランウェイを歩くことになりました。しかし、リハーサルで私だけ早足で歩いてしまう。何度やっても、ドレスを魅力的に見せる優雅な歩き方ができませんでした。

その夜、自分自身と向き合うと「早く明日が終わって欲しい」と思っていました。でも、これはランウェイの歩き方の問題じゃない、生き方の問題だと気づいたのです。いつも「自分なんて」と思い込んで、自分らしい人生を生きられずに、ことあるごとに「早く終われ」と思ってしまう人生。私は悔しくなって、「このままでは嫌だ」と声を上げて泣きました。

そして、音楽を鳴らして、「私は私のために歩く」と、ベッドサイドで何度もウォーキングの練習をしました。私が私の人生を歩くのに、誰かの許可やジャッジ、遠慮はいりません。誰に見られようが、見られなかろうが、堂々と自分の道を歩こうと思ったのです。自分自身の怒りと悲しみを爆発させたことで、克服への本当の決意になりました。2019年のことです。

2020年には、お友達が申し込んでくれた世界4大ビューティーコンテストのひとつに出場。最後のスピーチでは、魂を込めて感謝の気持ちを伝えることができました。それこそ21歳の歌のときと同じぐらい、めちゃくちゃ緊張しましたが、伝えたいと思うことを伝えることができ、倒れそうになるぐらいうれしかったです。同じ緊張でも天と地との差で、これからも仕事を続けようと思うことができました。

実際にあがり症を克服した方法

ハイダーマインドの克服方法

私はHSP気質で、ハイダーマインドとファイターマインドがありました。そこで、人前で最低限の自信を取り戻すことに絞り、ハイダーマインドに特化したワークを行いました。

①アファーメーション
アファーメーションとは、なりたい自分ではなく、今の自分を肯定すること。「すらすらとしゃべれるようになる」ことを目指すのではなく、「今は上手に話せなくてOK」と思うようにします。

②ルーティン
毎日、自分との約束を守り、根拠のある自信をつくることで、自己重要感がアップします。「カーテンを開けて笑顔で太陽礼拝をする」など、確実に続けられるものを選ぶことが大切です。

③経験を繰り返す
何度もトライできる環境でスモールステップの訓練をします。
私は人前で話をすることが苦手だったので、これを克服するためにライブ配信をすることにしました。ステップは、「まず配信ボタンを押す」「あいさつをする」「笑顔で話す」の3つ。できるようになったら次のステップへと進む、というのを繰り返し、いつのまにか楽しく話せるようになっていました。

私にはこの3つのワークが適していましたが、マインドによっても違うし、克服したい内容が違えばメニューも変わります。

マインド別克服ワーク

マインドステージ診断

次の質問に対し、「すごくそうだ」を4点、「全然そうじゃない」を0点とし、点数を出してください。それぞれのステージの合計点を出し、いちばん点数の大きいステージがあなたの現在のマインドステージです。

マインド克服プランをまとめます。

自分軸ワーク

その前に、自分軸で生きる選択をするために、自分自身の価値観を把握することから始めましょう。このワークは、今後自分がどう選択し、どう生きるかの指針になります。このなかから気になるワードを10個チェックし、そのなかからさらに5つ選びましょう。

自分自身で何を大事にしているかがわかると、その大事にしているものに沿って選択していくことができます。選んだ一つひとつを意識していくと、選択したくないものを選ぶことがなくなっていきます

ファイターマインドの克服方法

ハイダーのワークは、私の克服エピソードでお伝えしたとおりです。ここでは、ファイターのワークを紹介します。

①視座上げ
視座とは、物事を認識する立場のこと。着目点を自分の価値や評価に置くのではなく、視座をひとつ上げて、相手に与えられる本質の価値に目を向ける思考をするようにしましょう。行動の際に「自分の優位性にフォーカスしていないか」「本当に与えられる価値は何か」を意識すること。

②足るを知る
「足るを知る」とは老子のことばで、「今あるものに満足することを知る」ということ。ないことばかりにフォーカスすると、「もっと、もっと」と際限なく高みを求めてしまいます。そして、不安や焦りから、無意識に他者を攻撃し、知らず知らずのうちに敵が増えることも。一方、心が満ち足りると他者との関係が良好になり、リラックスできる世界になります。

人・モノ・コトなんにでも、「ありがとう」といいましょう。私も、「屋根がある場所でおいしいものが食べられて、寝られるなんて幸せ。ありがとう」と、毎晩やっています。これだけで幸せな気持ちになります。

③力を借り合う共存共栄
自信がつき、プライドも高くなると、単独行動を選びがちになります。そこで、あえて自分の弱みをさらけ出し、苦手分野を得意な人に頼りましょう。共存共栄を目指す思考になると、能力のある人を「負けるんじゃないか」を怖がったり、戦ったりするのではなく、味方にすることができる。社会が優しい循環になり、生きやすくなります。

ワークとしては、能力のある人を見つけたら、怖がらず、戦わず、「ありがたい」と手を合わせましょう。「私はあなたを信じて、応援し続けます」と誓うのです。心のなかで思うだけでもかまいません。図々しくてもいいから、「あなたの力は私の力、私の力はあなたの力」と唱えると、関係がよくなってきます。

(画像提供:iStock.com/evgenyatamanenko)


滝ルーナ
女性の幸福美を広げるコミュニティ「美女志同盟」代表
ビューティーキャンプマインド講師
ブランディング、講座プロデュース、オンラインサロン運営、サロン経営
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