読書の時間を作りだし、自分では選ばない本に出会う!「読書の秋」にふさわしいオススメ本

まだまだ暑い日が続いているので、「秋はいつ来るのかな?」という感じもしていますが、そろそろ秋の足音も聞こえてきそうです。秋と言えば、食欲の秋、芸術の秋…さまざまな秋がありますが、やはり「読書の秋」ですよね。そこで今回は秋の読書を楽しむための本を4冊ご紹介します。

東急田園都市線で渋谷から一駅の、池尻大橋駅にある本屋「CafuneBooks(カフネブックス)」店主をしながら、ライターをしている池野花です。

私は仕事柄、本を読む機会は多いほうです。
しかし、読書にまつわる悩みが、ふたつあります。

・自分では選ばない面白い本に出会いたい
・読書する時間を捻出したい

読書好きな方は、共通してもっている悩みかもしれませんよね。
そこで今回は、さまざまな本を紹介している書評本と、日々の生活を効率化して読書時間をつくる本を紹介します。

先の読めない展開に引き込まれて、あっという間に読み切ってしまった1冊

ノンフィクションの物語としても、書評本としても楽しめる本として紹介したいのが、「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと
です。

ちょっと長めのタイトルですが、「出会い系」という言葉のインパクトと、「本をすすめる」という行為とのギャップが面白そうと思い、手に取りました。

休日にページをめくり始めたところ、一度も本を閉じることなく一気に読み切るほど、引き込まれてしまった本です。

著者の花田菜々子さんが、ひょんなことから「見知らぬ人同士が30分だけ会って話す」という出会い系サイトに登録し、多くの人と出会います。
手品を延々と披露してくる人、初対面なのに朝まで飲み明かすほど気が合う人、著者がオススメした本をことごとく読んだことのある人…。

多くの人と出会いながら、著者自身の価値観や人間関係がレベルアップしていくので、RPGゲームのような面白さがあります。
そして、心情を的確に描写する文章もこの本の魅力です。

人生のダイジェストを30分で聞いて、こちらの人生のダイジェストを30分で伝える。限られた時間の中でどこまで深く潜れるかにチャレンジするのは楽しかった。ロープをたぐってするすると降りていって、湖の底に素潜りして一瞬握手して、また浮上してくるような時間には、特別の輝きがあった。

花田さんが実際にオススメした本が40冊ほど紹介されているので、気になった本を読んでみるという楽しみ方もできる本です。

本のプロである編集者22人が選んだ本から、興味のある本を選ぶ

本のプロといって思い浮かぶ仕事といえば、編集者さん。
そんな編集者さんのオススメ本を知れるのが、「NO BOOK NO LIFE -Editor’s Selection- 編集者22人が本気で選んだ166冊の本」です。

この本では、以下のように編集者らしい視点で選ばれた本が紹介されています。

・行間に情景が浮かぶ書き手の取材力が感じられる本
・流行の流れを読み切って、最高のタイミングで出版したなと思った本
・私が人生ではじめて買った思い出の本
・いつかこんな本をつくってみたい。自分が目標にしている本、など

全部で166冊が紹介されているので、「読んでみたいな」と思える本にきっと出会えるはず。

読書家の人が選ぶ場合は、選ぶ基準の多くは本の内容ですが、編集者という本の作り手が選ぶ本は、また違った視点があるので、普段は手に取らない本が多く紹介されています。

私はこの本を読んで、勢いあまって何冊も本を購入してしまいました(汗)。
積読本が増えてしまう危険性はありますが、知らない本にたくさん出会える本です。

隙間時間で、効率的に本を読むための「読書術」を身につける

「本を読みたいのに、なかなか時間がとれない…」という話をよく聞きます。
しかし、まとまった時間はとれなくても読書はできる。そんなことを教えてくれるのが、「読んだら忘れない読書術」という本です。

著者である樺沢紫苑さんは月に30冊は本を読むそうで、「『読書したいけど時間がない』というのは、読書ができない人の言い訳だ」と、鋭く指摘します。

著者が勧めるのは、以下のシンプルですが、効果的な方法。

・電車などの移動時間、待ち時間をすべて読書にあてる
・「この本を3日で読み切る」など、制限時間を決める

やりたいことの優先順位をあげて実践することは、読書だけに限らず、ほかのことにも応用できそうです。

この本では、効率的な読書術以外にも、読んだ本の内容をしっかりと記憶しておくためのヒントがたくさん紹介されています。

たとえば、自分が気付きを得た箇所にマーカーを引き、人に本を勧めるときはその部分を重点的に話す。
口に出してアウトプットすることで、より本の内容が記憶に残りますし、良い本を勧めたら相手にも喜ばれます。
楽しい読書体験を共有することができれば、より読書を楽しめそうです。

読書するゆとりをつくるには、毎日反復する家事を効率的に進めることも大事

読書の時間を捻出するときにポイントとなるのは、日々繰り返し行っていることをどう効率化するか。
個人差はあると思いますが、私が時間をとられていると感じていたのは、料理にまつわる家事でした。

献立を考える、買い物に行く、料理を作る、食器洗い…。
一つひとつは大変なことではないのですが、なにしろ作業が多いんですよね。
行き当たりばったりでやっていると、意外と時間がかかります。

もう少しサクッと料理ができたら、時間も節約できるし、料理も楽しくなるのに。
そんなことを考えていたときに出会ったのが、「考えない台所」という本です。

著者は料理教室をしている鈴木ゑみさん。
料理に関する作業を効率的にするためのルールを解説しています。

買い物時間を短縮する方法、効率的な調理道具の設置、など、すぐに実践できる方法がたくさん紹介されているので、できるところから変えていくのがポイント。

個人的にすぐ実践し始めたのは、「買い物メモは、店のレイアウト順に書く」というルール。
思いついたものから書くのではなく、配置されている棚の順にメモを書くことで、必要以上に売り場をウロウロしなくてすみ、買い物時間が短縮できます。

そして、方法論だけでなく、「台所しごとにセンスはないことを知る」、「自由な時間でやりたいことを妄想する」などのマインドについても語られているので、ワクワクしつつ家事を効率化できます。

やるべきことはなるべく効率的に済ませて、自分のやりたいことに十分に時間をとる。
そんな風に日々を過ごしていきたいなと思うのでした。

(執筆:CafuneBooks[カフネブックス] 池野花)