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ネットで勝ち抜く! ちょっとしたことで差がつく最強の文章術/尾藤克之(@k_bito)

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次の2つのうち、どちらが正しいでしょうか。

実は、すべて右が正解です。

では、「ものごとを正確に、要点をついている」という意味の言葉は、どちらが正しいでしょうか。
①的を得る(まとをえる)
②的を射る(まとをいる)

以前、私が豊田真由子氏の記事を書いたときに、「的を得ていない」という表現を使いました。この記事は大いにバズったのですが、ツイッターでは「『的を得る』が誤りとも知らないような奴はモノ書きやめろ」といった批判がありました。これを無視すると沽券に関わります。

そこで、私はYahoo!ニュースで「『的を得ない』『的を射ない』正しいのはどっち?」という記事を書き、反論したのです。ニュースで公開討論ができるのは面白いところです。

2013年に、三省堂国語辞典の編纂に携わっている人が、「『的を得る』は『的を射る』の誤用である、というのを撤回します」とツイッターでいっています。つまり、現在は「『的を得る』も正しい」という認識なのです。私はそのことを知っていましたし、そもそも「的を得る」を使っている人は多いですから、記事でもあえて使ったのです。

このように、言葉は時代とともに変化していきます。たとえば「ハッカー」は、間違って使われるランキング1位の言葉。ネットに対して悪いことする人は、正しくいうと「クラッカー」です。

でも、「クラッカー」だと読者に伝わらないので、新聞などもあえて「ハッカー」を使っています。このことを知っているかいないかで、知識の奥行きが違ってきます。だから、言葉は覚えておいたほうがいい。正しいかどうかよりも、流れも含めて理解していると面白いのではないかと思います。

特徴ではなくベネフィットを

ベネフィットとは、提供される価値や利益のこと。商品の特徴をいくら語っても、受け手には伝わりません。ベネフィットに変換しないと響かないのです。例を挙げましょう。

美容液
セラミド30%配合→保湿→肌荒れしない→化粧が楽

ドリンク剤
タウリン1000mg配合→疲れに効く→コレステロール値を下げる

「セラミド30%配合」「タウリン1000mg配合」だけだと、「なんとなくよさそう」とは思ってもらえますが、「だから何?」がわかりません。「だから保湿できるし、だから肌荒れもしないし化粧が楽」「だから疲れに効くし、だからコレステロール値が下がる」までいわないと、機能がはっきりと伝わらないのです。大切なのは、「So What?(だから何なの?それは何?)」を落とし込むこと。

販売スタンス
全額返金保障→どんどん試してみる→欲しいものが見つかる

働き方改革
副業解禁→お小遣い増える→だから欲しいものが買える

レストラン
うまい、雰囲気がいい→デートで使える→聖子ちゃんを誘おう

こういうところまで見せないと、ベネフィットは伝わりません。

ベネフィットは人によって捉え方や目的が違うので、正解はありません。だから、押し付けるのではなく、「自分の中のベネフィットは何?」を持つことが重要です。ライザップやビリギャルが好例ですが、「なんで売れてるの? なんで買ってしまったの」が伝わってくると、よりいいですね。