私が著者になるまで

相手へのリスペクトを素直に表現する「かわいい言い方」で人生が変わる! 山﨑拓巳

#私が著者になるまで

本を通じて伝え続けたい

 

聞き手
これから本を書いてみたい、と思っている人にアドバイスをいただけますか?
それは「編集者の意向にいったん沿ってみる」ということです(笑)
山﨑さん
聞き手
編集者に沿ってみる!
初めての本は思い入れが強すぎて、編集者の言うことを聞かずに「アレも書きたい、コレも書きたい」と、詰め込みすぎになってしまうことが多い。
山﨑さん
聞き手
ちょっと違うな、と思ったとしても編集者の意向には沿ってみたほうがいいですか?
そんなときは、『かわいい言い方』でも書いた「アイデアを深めたいから、ちょっと違う意見を言ってみてもいいですか?」を使って、ぜひ交渉してみてください(笑)。
山﨑さん
聞き手
56冊も著書を手がけていても、書き手としての謙虚な姿勢は変わらないんですね。
56冊書いたからこそ、かもしれません。書くほうは、どんどん新しいことを追求していきがちで、内容がどんどんマニアックになってしまう。そうすると、読者のニーズや実情を知って引き戻してくれるプロの編集者の視点はやっぱりありがたい。「出版社はリスクを取って自分の本を出してくれる」ということを、忘れてはいけないと思っています。
山﨑さん
聞き手
講演会やセミナー、SNSなどいろいろなチャネルを通して発信されていますが、そのなかでも山﨑さんにとって「本」とは、どういう媒体ですか。
本を出すモチベーションの根底にあるのは、本に対する感謝の気持ちかな。僕自身が読書から学んだことって、たくさんあるから。たとえ「積ん読」のままでも、その本を買ったという価値は十分あると思います。
山﨑さん
聞き手
読まずに「積ん読」でもいいんでしょうか……。
いいんです! まず、その本を買うに至ったモチベーションがあなたにはあり、部屋の片隅にある本が目に入るだけでそのことをリマインドしてくれるんだから。本文を全部読まなくても、見出しを見るだけでもいいし、斜め読みだっていい。ウェブ上で見つけたフリーの一文よりも、自腹を切って買った本のなかの一行のほうが、はるかに価値がある。
山﨑さん
聞き手
最初から最後まで全部読まないと、という強迫観念から解放されないとダメですね。
読書は、自分が世界を見るときの解像度を上げてくれる。そういう意味でも、本というのはすごい媒体ですよね。これからも本を通じて、読者に伝え続けていければと思っています。
山﨑さん

<語り手=山﨑拓巳/取材・文=澤田聡子>

 

山﨑拓巳(やまざきたくみ)
作家、事業家、ビジネスコーチ
1965年三重県生まれ。広島大学教育学部中退。「コミュニケーション術」「モチベーションアップ」「お金の教養」「リーダーシップ論」などをテーマに、セミナーや勉強会を全国各地で開催し、カリスマ的な人気を誇る。絵画やイラストを手がけるアーティスト、写真家や音楽プロデューサーとしての顔も持ち、多方面で活躍中。主な著作に『やる気のスイッチ!』『気くばりのツボ』(サンクチュアリ出版)、『お金のポケットが増える スゴイ!稼ぎ方』(かんき出版)、『凄いことがアッサリ起きる44のルール』(PHP研究所)など。
山﨑拓巳公式サイト「凄いことはアッサリ起きる」
http://www.taku.gr.jp


取材・文 澤田聡子(さわだ・さとこ)
マネー誌、女性誌などの編集を経て、2013年よりフリーランスに。「最新のお金リテラシーが身に付く! 得するWOMAN講座」を日経WOMANで連載中。猫派、ビール党。


写真 谷口達郎(写真作家 たつろう)
https://ss-tatsuro.net/

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