イベントレポート

人生を主体的に生きる! ワーママライフの足し算、引き算/ワーママはる

忙しいワーキングマザーだって、自分を主語にして、自分の人生を主体的に生きることができる! 外資系メーカー勤続15年、ワーママ生活6年目の人気ブロガーが、実体験や失敗を踏まえて、ワーママライフを快適にするための「思考のヒント」をお届けします。

あなたの「理想の生き方」を実現するために

山の上にあるのが目的、その下に立っているのが目標

まず、「あなたの理想の生き方は何か」と聞かれて、即答できる方はどのくらいいらっしゃいますか。今の私の理想の生き方は「自分の人生や暮らしに対して前向きに有意義に主体的に生きること」。少し模範解答的な言い方ですが、これを自分の言葉に置き換えて、自分は何のために生きているのかを常に念頭に置くことが大切だと思っています。

ここでまず、「目的」と「目標」の違いを確認しましょう。目的は、夢や願望や理想といった、ざっくりしたもの。数値化する必要もありません。一方、目標は、目的の達成のために立てる「何を、いつまでに、どうする」というフラッグのこと。山の上にあるのが目的、その下に立っているのが目標です。

たとえば、「子どもを東大に入れたい」という人がいますが、これは目的ではありません。「東大で学んだ後、お金を稼いで幸せな生活ができる」というのが目的であり、東大を目指すのはそのための目標となります。この違いを認識しておかないと、人生が見えなくなってしまいます。

私の人生の目的は、「常に学んでチャレンジし続け、心と身体を最適化し機嫌よく過ごす」こと。そのために、「どういう人になりたいのか」という自己概念をつくっています。「選択と集中、効率化によりさまざまな副収入を得る時間を持ち、しなやかな筋肉を維持しておしゃれと学びを楽しみ、笑顔で家族と過ごす人になること」を目標にしています。

こうやって言語化することで、自分で自分をラベリングするのです。「私は家族と笑顔で過ごす人だ」とラベリングすることで、何かの選択をする時に、人は自然とそのラベルに近づこうとします。そのようにして、“今”を毎日積み重ねていくと、将来のなりたい姿や目的に近づいていくことになります。

自分の持っているカードと価値観を知る

VIA-ISやストレングス・ファインダーなどの強み診断をやったことのある人も多いと思いますが、大切なのは、自分の持っているカード、つまり自分の強みと弱みを知ること。特性や個性、内的資源、個人資産とも言いますね。
たとえば、私のストレングスは上から学習欲、着想、個別化、収集心、最上志向と続き、対人関係能力のような資質が上位にはありません。でもこれは別に弱みではなく、もともと持っていないだけのこと。

強みは、裏返すと弱みにもなります。個別化が強い人は、人が何をしていても気になりません。でも、共感性の高い人から見ると、場を乱しているように見えることもあります。それはただ単に「そういうもの」であり、気にする必要はありません。

言語化をするのはとても大切です。言葉にできないということは、わかっていない、考えていないのと同義。まずは手帳に「100個のやりたいこと、やらないこと」を書き出してみましょう。書くことで言語化ができ、何に自分のアンテナが反応しているのかがわかります。もし書けないなら、それはあなたがよく考えていない証拠です。

人生を主体的に生きる上で、もうひとつ大事なのが価値観です。大切にしたいもの、実現したいもの、自分が主体的に取り組みたいものは、教育環境や、集団の中でどう評価されてきたかなどの生育環境に影響されますから、人によって全く異なります。だから、同じ強みを持っていても、価値観が異なるとアプローチも変わってきます。自分のカードをうまく使って、どう目的に向かっていくのかを考えていきましょう。

仕事、家庭、育児を分解。引き算を考える

「1日でいちばん多く使っている時間」を見直す

1日は24時間しかありません。ワーママだと、自分の時間は1時間くらいしか取れない人も多いのではないでしょうか。しかしそういった枠があることを、ポジティブにとらえましょう。枠があるから必死に解決策を考えるし、工夫する。時間当たりに対しての生産性を高めようとする力が、おのずとわいてくるはずです。

私も、このことがわかるまでに時間がかかりました。ワーママ1年目はまさに暗黒時代で、「なんで私ばっかりこんなに大変なんだろう」と思い、長時間労働の夫に対して、「なぜお前は好き勝手に仕事しているんだ、お前も同じように苦しめ」という気持ちになっていきました。

このままでは絶対に誰も幸せにならないと気づいて、まず、1日の中でいちばん多く使っている時間を見直してみました。私の場合は仕事でした。時短勤務はなく、業務裁量権はある。だから、仕事時間とやり方を見直して、生産性を上げるしかないと割り切りました。

生産性とは、成果を、時間や労働力、お金などのリソースで割ったもののこと。これを上げるには、成果を上げるか、かけたリソースを下げるしかありません。どちらが簡単かは人によって価値観が違うと思いますが、私はリソースを下げればいいと考えました。

ビジネス書の名著『7つの習慣』には、人生の目的のために使う時間を投資として、つまり「緊急でない重要なこと」に重きを置くように書かれています。一方「緊急でない重要でないこと」は、スラックや余白ともいわれます。ここでアイデアがひらめくこともあるので、残しておいてもいいでしょう。

自分をいちばん圧迫しているのは、重要であろうがなかろうが、自分でコントロールできないような「緊急案件」なわけです。子供の病気、仕事上のトラブルといった「緊急で重要なこと」、突然の取引先来訪や、社内ルールによる雑事など「緊急で重要でないこと」を、事前の準備で減らせる仕組みをつくることにしました。

緊急な案件は、属人化しているものが多いです。でも、クラウドなどに開示してひとりで抱え込まなければ、他の人でも対応できます。だから、そもそも論として属人化させないことが大切です。家庭内でも同じです。「ママじゃなきゃダメ」な仕組みをつくるのではなく、対応を複数化させましょう。私は、子供の急な呼び出しにも対応可能なシッターさんを探してお願いしていますし、病児保育も4つぐらい予約しています。

「いちばん嫌で、使いたくない時間」を見つける

時間は有限ですから、自分がいちばん嫌で、時間を使いたくないことは何か。これを見つける必要があります。たとえば、私は仕事の場合、ミーティング。育児の場合、寝かしつけと送迎が嫌です。一般的には、「それだけ働いているんだから、寝る時間ぐらい一緒に…」といわれてしまうのですが、「嫌なものは嫌だ」と認識することが大事だと思っています。「1時間は嫌だけど10分ならいい」なら、10分は一緒に寝る仕組みをつくるとか、とにかく、いちばん嫌なものをできるだけ減らすことが大切です。

多くの人は、「子供は可愛がるべき」、「仕事は100%のクオリティでやるべき」「このレベルの家事はやるべき」という思考に囚われ、同調圧力の中に生きています。だから、何かを減らす時、やめる時は、この思考をいったん外して考えないといけません。満足感が低くなってしまいます。大切なのは、主語を自分にすること。「子どもが」「夫が」「上司が」嫌がるだろうと考えてしまうと、うまくいかなかった時に彼らのせいにしてしまいます。「私が」やりたくないことを認識しましょう。

主体的に生きるコツ「足し算を考える」

自己肯定感が損なわれたワーママは、自己効力感を育てよう

さて、ここからは足し算の話です。
ワーママになると、「何をやっても中途半端な気がする」と、自己肯定感が下がる人が多いです。ここでキーワードになるのが「自己効力感」です。自己効力感とは、相当な努力によって何かを成し遂げたことにより、次に同じような、あるいはちょっと難しそうな局面に直面しても「自分ならできる」と信じることができる力のことです。自分の成功体験は、必ず自信になります。

自己肯定感が損なわれているとき、自己効力感を育てると、「ワーママ筋力」がアップしていきます。100%の力でやっていたことを80%の力でできるようになったら、余裕が生まれるし、人生も生きやすくなります。この自己効力感を、上手につくっていくことが大切です。

ここで、目的と目標の話に戻ります。目標というフラッグを取りに行くための道を整備すると、歩きやすくなるお話をしました。ここからは目的に向かって人生をどう歩むのかについてお話ししたいと思います。

目標への行動が続かないのは、目的と仕組みがつながっていないからだとよくいわれます。人は怠ける生き物ですから、仕組みをつくり、なおかつそれが目的につながっていないと絶対に継続しません。そもそも、継続性がないことは本当に自分がやりたいことなのか、という疑問も生まれます。

私の例でいうと、「本業以外からの収入を持つ」という目標に対して、ブログ、note、Voicy、YouTubeなどをやっています。「すごいですね」といわれることもありますが、そんなに時間もかけていないし、「本業以外で自分の場を作りたい」という目的と合っているので、苦にならず続けられています。
でも、「本業で死ぬほどがんばりたい」と思っている人がこれをやっても続きません。なぜなら、本業の時間を圧迫するから。ですから、フラッグを立てる時には、自分の人生の目的と合っているのかを考えることが大切です。

選択力を上げることで、足し算が上手になる

上手に足し算をするには、選択力を上げる必要があります。私たちには、顕在意識と潜在意識があります。顕在意識は表層化されているもので、「ここぞ」という時に使っています。潜在意識は、たとえばボーッとしていても道を選んで家には帰れるように、無意識のうちに習慣化しているものをいいます。

まずは、顕在意識に対しての選択力を上げること。適切な情報を収集する技術、これは水平思考ともいいますが、情報をどこから取って、どういうふうに分析するのか。それが自分の目的に対して必要な情報なのかを見極めるための選択力が、顕在意識を使う上では大事になってきます。

一方、意識の90%を占める潜在意識は、脳が無意識に選び取っているもの。ですから、自己概念が言語化できていないと、「なんだかよさそうなほう」、つまり他人軸で選んでしまうことになります。私は「ヨガ」「健康」「もっと学びにポジティブに」などと自己概念を設定しているので、無意識に選ばなければいけない場合はそちらを選ぶようになっています。どういう時に、どんな意識を使って選択力を上げていくのかを考えるようにしましょう。

足し算をし続けて、自己効力感を上げていくと、自分の人生の主役は自分であると認識できるようになります。ワーママ人生によって損なわれた自己肯定感のカバーもしてくれます。

気になる40歳以降の働き方

学びのための「サバティカルタイム」が必要

ここからは、40歳以降の働き方について考えていきます。終身雇用制度は崩壊し、私たちが長生きすることもわかっています。ベストセラー書籍である『ライフ・シフト』でも書かれていますが、教育→労働→死ぬ、というこれまでの人生の3段階も、今は“死ねない”時代が来ていて様変わりしています。

Facebook初の女性役員にもなったことで有名なシェリル・サンドバーグが「女性のキャリアはジャングルジムである」といっています。企業で一直線に進んでいても、雇用が保証されない時代です。最近、私の会社にもサバティカル休暇が設けられました。サバティカル休暇は長期に渡る休暇制度で個人のスキルアップやキャリアアップに充てることができます。これからはずっとサラリーマンでいるのは難しいので、一時的に休んで勉強して、またサラリーマンに戻ってもいいし、違う仕事を始める人がいてもいい。このように、自分の人生をどう設計していくのかを考え続けなくてはなりません。

「必要最低限の支出」を把握し、フロー収入を設計する

ここで必要になるのがお金です。よくいわれていることですが、収入には食べていくためのライスワークと、自分の人生を具現化していくためのライフワークがあります。

そして、毎月の定収入であるフローと、教育費や老後資金など、将来的な目的を持って長期で貯めていくストックがあります。
まず、フロー収入の設計を家庭内で持っておきましょう。大事なのは、「毎月、生きているだけでいくらお金がかかっているか」を把握できているかどうか。これは簡単で、年間支出をつけて12で割れば、それがあなたの必要とする額となります。この額をフローとして持っておくことができるのかを考えた上で、ストックになる資産形成を検討するのです。

ロバート・キヨサキの『キャッシュフロー・クワドラント』によると、人間には「E(従業員)」、「S(自営業)」、「B(事業家)」、「I(投資家)」がいる。EとSは時間と労働力を差し出してお金をもらっている人たちで、BとIは仕組みがお金を、あるいはお金がお金を持ってくる人たち。

ほとんどの人がEに分けられますが、持っている時間と労働力は加齢とともに減っていきます。たとえば、20代と70代の人が面接に来たら、20代の人が採用される確率が高いです。だから、私たちはいつかBかIにならないといけないことを念頭に置いて、フローとストックを設計していく必要があるのです。

私の場合は、本業でフロー収入をつくる土台を作り、副業でSになる練習をしています。「40歳定年説」がいわれていますが、40歳だと20年ぐらい仕事をしている計算になります。そこでいったんサバティカルタイムを取り、Sになるのか、Eに戻るのかを考えてもいいでしょう。そして、いずれ労働力と時間を失ったときのためにBとIの模索を始める。そうしないと、人生を主体的に生きられないと思います。

ストックの話をすると、教育費は息子2人に1000万円ずつ、老後資金は夫婦それぞれ5000万円確保できる仕組みを作っていてほぼ達成しています。息子のオフショア保険は、彼らが結婚する時にプレゼントするつもりです。

子どもの教育を考える、ゴールは「経済的自立」

小さな頃から自分の人生のハンドルを握らせる

私の育児のゴールは「経済的自立」。ひとりで税金を納めて、ひとりで生きていってほしい。そのためには、小さい頃から自分の人生のハンドルを持たせることが大事だと思っています。

最近は、あらかじめ障害を取り除いてあげるブルドーザー型の親が多いですよね。幼児の頃はそのほうが楽ですが、それでいきなり18歳で「あとはあなたの人生、操縦がんばってね」といわれても、難しいと思います。
だから我が家では、何かを決める時は「あなたがどうしたいのか?」を子どもに聞くようにしています。小さな決断をその都度させていくのです。時にはトラブルも起きますが、それも人生経験です。

子供の教育は「点をどれだけ打つか」が重要だと思っています。点があればあるほど、つながる線は違ってくる。もちろん、「さんざんやってあげたのにつながらない」ということもありますが、それはそれで子どもの特性です。
特に、学歴もあって収入もある人は「努力すれば叶う」世界にいますが、子育てにおいては、この思考を持つのは危険だと思っています。「ここまでやったのに」となってしまうと、自分の問題を子どもの問題にすり替えて子どもをコントロールしようとしてしまうので、そうならないように意識しましょう。

また、子供の自主性を育てたいなら、内発的動機付け、つまり自身の興味関心からやりたいと思う力が必要です。そのために、親がさまざまな点を打つ、体験をさせてあげるなどの設定をしてあげることが大切です。

引き算と足し算をうまく行うことで、自分の人生を主体的に生きることができます。私もまだワーママ6年目。まだまだ先は長いです。みんなでよりよい人生を送っていきましょう。

(画像提供:iStock.com/grinvalds)

ワーママはる

外資系メーカー勤続15年、フルタイム勤務、転勤族。小1、3歳兄弟(不妊治療)長時間労働夫と4人家族。ワンオペ育児中。管理職からの育休明けポジションダウン。キャリア構築、家事効率化、知育、教育費目的の資産運用など実施中。

Twitter:https://twitter.com/wa_mamaharu

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