文体のひみつ なぜあの人の文章はつい読んでしまうのか?
文体のひみつ なぜあの人の文章はつい読んでしまうのか?
三宅 香帆
2025年12月09日 発売
ISBNコード 978-4-8014-0162-4
新書判/並製/本文320ページ
定価:1,200円(税込1,320円)
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※本書は2019年に刊行された『バズる文章教室』に加筆修正を施し、
新たなコンセプトのもとで再編集したものです。




「伝わる文章」と「読まれる文章」は違う?

ニュースやSNS、メール、レビュー。
私たちは毎日、たくさんの文章を読んでいる。
…けれど、心に残る言葉はほんのわずか。
なぜ、特定の文章だけが記憶に残るのだろうか? 
その秘密は「文体」にあった!
本書は文芸評論家・三宅香帆が、「文体」という謎を読み解く一冊。
正しくてわかりやすいだけでは届かない、
「人の心を動かす言葉」の技術を、本や日常の言葉から探り出す。
文章がもっと好きになる、新しい「ライティング入門」。


【コンテンツ】

Chapter 1
惹きつける文体
・星野源の未熟力ーー問いを共有する
・森鴎外の寄添力ーー最初にしつこく「これは記憶だ」と伝える。 
・しいたけ.の誘引力ーー最初に意味不明な言葉を放り込む。 …など

Chapter 2
先を読みたくなる文体
・村上春樹の音感力ーー読みたくなるリズムを使う。
・司馬遼太郎の撮影力ーーカメラだけで書く。
・谷崎潤一郎の気分力ーー「どう感じているか」をくっつける。 …など

Chapter 3
説得力を生む文体
・秋元康の裏切力ーーオチでひっくりかえす。
・さくらももこの配慮力ーーオチを先に書いてしまう。
・こんまりの豪語力ーーアンチに対するフォローを入れておく。 …など

Chapter 4
記憶に残る文体
・俵万智の合図力ーーカタカナで注目させる。
・J・K・ローリングの超訳力ーー「引用言葉」を拡大解釈する。
・清少納言の音合わせ力ーー似た音でそろえる。 …など





目次
Chapter 1 惹きつける文体
 良心的釣りモデル しいたけ.の誘引力 最初に意味不明な言葉を放り込む。
 未解決疑問モデル 星野源の未熟力 問いを共有する。
 質問一般化モデル 佐々木俊尚の身近力 徐々に話の花を開かせる。
 嵐の前モデル 村田喜代子の展開力 日常から非日常に展開させる。
 時制変更モデル 森?外の寄添力 最初にしつこく「これは記憶」と伝える。
 対にしてみるモデル 北原白秋の配合力 ふたつのものを並べて始める。
 炎上回避モデル 山崎ナオコーラの冒険力 あらかじめ自分を当時者から外す。
Chapter 2 先を読みたくなる文体
 5音9音ぶつ切りモデル 村上春樹の音感力 読みたくなるリズムを使う。
 曖昧共感モデル かっぴーの弱気力 曖昧さを残す。
 会話割り込みモデル 林真理子の強調力 カギカッコの中でお芝居をする。
 名詞止めモデル 綿矢りさの簡潔力 語尾をぶった切る。
 過剰口語モデル 三浦しをんの台詞力 口語をより口語らしくする。
 仮名8割モデル 向田邦子の柔和力 ひらがなで印象を変える。
 硬質筆致モデル 井上都の冷静力 感情を見せない。
 接続詞省略モデル 恩田陸の快速力 つなぎ言葉を隠す。
 壁ドンモデル 橋本治の豹変力 突然、口語になる。
 人柄調節モデル 上橋菜穂子の親身力 読点でテンポを操る。
 フィルターモデル 永麻理の代弁力 身近な人のエピソードを使う。
 ゆっくり語りモデル 開高健の実直力 思いを、不器用に、全部並べる。
 映像記録モデル 司馬太郎の撮影力 カメラだけで書く。
 対照的造語モデル 三島由紀夫の対比力 でこぼこする言葉を使う。
 主観バリバリモデル 谷崎潤一郎の気分力 「どう感じているか」をくっつける。
 ヨガ文モデル 紫原明子の息継力 段落で、呼吸を整える。
Chapter 3 説得力を生む文体
 妄想上昇モデル 秋元康の裏切力 オチでひっくりかえす。
 結末省略モデル 江戸小噺の小粋力 あえて、みなまで言わない。
 同意先行モデル ?田明の視点力 「あるある」から話し始める。
 倒叙ミステリーモデル さくらももこの配慮力 真相を先に書いてしまう。
 フォロー先行モデル こんまり?の豪語力 アンチに対するフォローを入れておく。
 主張進化モデル 齋藤孝の更新力 言いたいことを、言い換える。
 配役固定モデル 上野千鶴子の一貫力 言いたいことのセンターを決める。
 譲歩逆説モデル 塩谷舞の先読力 今までの考えを、自分でくつがえす。
 感情一般化モデル 有川ひろの共感力 「百人中百人の同意見」を挟む。
 長調短調モデル 藤崎彩織の旋律力 心の流れをスイッチする。
 擬人化代弁モデル 武田砂鉄の錬金力 向こうサイドに感情移入する。
 重ね合わせモデル 山極寿一の置換力 特殊な経験を、一般的な経験とだぶらせる。
 永世中立モデル 岸政彦の中立力 綺麗事と現実を、交互に出す。
 元の木阿弥モデル 日本人の悲哀力 理想から現実に引き戻す。
 段階的説明モデル 瀧本哲史の要約力 徐々に連想させる。
 サンドイッチモデル 堺雅人のスライド力 根拠の前後を、言いたいことで挟む。
Chapter 4 記憶に残る文体
 片仮名強調モデル 俵万智の合図力 カタカナで注目させる。
 共通言語投入モモデル 松井玲奈の国民力 万人に通用する例を出す。
 意味拡大モデル J・K・ローリングの超訳力 「引用言葉」を拡大解釈する。
 虚構現実往復モデル 阿川佐和子の声掛け力 突然、読み手に話しかける。
 過剰造語モデル 宮藤官九郎の激化力 盛りまくる。
 一文はずしモデル 吉本ばななの意味深力 ふと、話をずらす。
 二人称語りかけモデル 山田ズーニーの一対一力 当事者意識を持たせる。
 余韻増幅モデル 岡本かの子の言い残し力 最後の一文を、情景描写で締める。
 違和感モデル ナンシー関の警告力 評価と感情を分ける。
 白い肌雪の肌モデル ビジネス書の隠喩力 大人語を「子ども」の気持ちで言い換える。
 緊張と緩和モデル 又吉直樹のかぶせ力 「真面目」と「脱力」を組み合わせる。
 言葉遊びモデル 清少納言の音合わせ力 似た音でそろえる。
 重ね合わせモデル 加藤シゲアキの回想力 出来事に代弁させる。

著者プロフィール
三宅香帆
文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。1994(平成6)年高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中退。主に文芸評論、社会批評などの分野で幅広く活動。著書に『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』『「好き」を言語化する技術』『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』など多数。
文体のひみつ なぜあの人の文章はつい読んでしまうのか?
三宅 香帆
2025年12月09日 発売
ISBNコード 978-4-8014-0162-4
新書判/並製/本文320ページ
定価:1,200円(税込1,320円)
【送料無料・朝9時までのご注文で当日出荷(土日祝を除く)】
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