「自分が嫌いすぎてもう嫌」「何をするのも疲れた」
このように自分自身を責めてしまい、心身ともに疲れている人は少なからずいます。自分を好きになれないのはなぜでしょうか？好きになる日は来るのでしょうか？
この記事では、自分が嫌いで疲れてしまう原因と対処法を紹介しています。自分を大切にできるのは自分だけです。ぜひ最後まで読んで、心を楽にして前向きに過ごすためのヒントを見つけてください。
目次
自分が嫌いで疲れてしまう原因
自分が嫌いで疲れてしまうのはなぜなのか、原因を見ていきましょう。
自己肯定感の低下
自己肯定感とは、自分自身を肯定的に捉え、受け入れる感覚のことです。この感覚が低下すると、自分を否定的な目で見るようになり、さまざまな悪影響が生じます。
たとえば、自分に自信が持てなくなり、何をするにも億劫になってしまいます。「どうせ自分にはできない」と思い込んでしまい、新しいことに挑戦する意欲が失われてしまうのです。
また、自己肯定感の低下は、やる気や行動力の低下にもつながります。自分を否定的に捉えることで日常生活のモチベーションが下がり、何をするにも疲れを感じやすくなります。結果として、心身ともに疲労が蓄積され、自分が嫌いだと感じる悪循環に陥ってしまうのです。
ストレスの増加
自分を責めたり過去の失敗を悔やんだりすることは大きなストレス要因となります。このような思考パターンが定着すると、つねにストレスを感じている状態に陥ってしまいます。
慢性的なストレスは、心身に大きな負担をかけます。疲労感や倦怠感、不眠といった身体症状として現れることが多く、食欲不振や胃の不調、頭痛といった体調不良を引き起こす可能性もあります。
たとえば、仕事でのミスを何度も思い返してしまい、夜も眠れないといった状況に陥ることがあります。このような状態が続くと、心身の疲労がさらに蓄積され、パフォーマンスの低下を招いてしまいます。
人間関係のトラブルにつながる
自分が嫌いになると、自分に自信が持てません。自分の意見を言えなくなったり、他人に嫌われることを過度に恐れたりするようになります。その結果、周囲の人に振り回されやすくなり、自分の意思とは異なる行動をとってしまうことがあります。
相手の要求を断れずに無理をして引き受けてしまったり、自分の意見を主張できずに他人の意見に従ってしまったりするのです。このような状況が続くと、自分らしさを失い、ストレスが蓄積されていきます。
周りの期待に応えようと頑張りすぎている
自分が嫌いで自信が持てない状態では、他者からの承認を過度に求めてしまいがちです。周囲に認められることで自分の存在価値を見出そうとする傾向が強くなり、結果として必要以上に頑張りすぎてしまいます。休息を取る時間も確保できず、心身ともに疲弊するのです。
たとえば、職場で「優秀な社員」として評価されることに執着するあまり、残業を重ねたり休日出勤を繰り返したりして、自分の健康を害してしまいます。
また、周りの期待に応えようとするあまり、本当の自分の気持ちを無視して自分らしさを失い、「自分が嫌い」という感情がさらに強まる悪循環に陥ってしまうのです。
自分が嫌いだと感じる状況から抜け出すための対処法
自分が嫌いだと感じる状況から抜け出すための対処法を5つ紹介します。
- 自己肯定感を高める
- 前向きな考え方を身につける
- 新しい環境に飛び込む
- 自分を大切に扱う
- 誰かに話を聞いてもらう
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自己肯定感を高める
自己肯定感とは、自分自身を価値ある存在として認め、受け入れる感覚のことです。この感覚を高めることで、自分に対する否定的な感情を和らげることができます。
自己肯定感を高める方法には、いくつかあります。まず、自分のいいところを見つけることから始めましょう。たとえば、毎日日記をつけて、その日にあった小さな成功や良かったことを書くのも効果的です。
次に、成功体験を積み重ねることも大切です。小さな目標を立てて達成していくことで、自信を積み重ねていくことができます。最初は「今日は10分早く起きる」といった簡単なものから始めてみましょう。
さらに、自分を褒めてみることも効果があります。他人を褒めるように、自分自身にも「よくがんばったね」「素晴らしい」などと声をかけてみましょう。これらの方法を継続的に実践することで、徐々に自己肯定感が高まり、自分を好きになることができるようになります。
前向きな考え方を身につける
前向きな考え方を身につけることは、自分を責めすぎる悪循環から抜け出すための重要な要素です。ただし、これは「無理に明るく考えよう」ということではありません。
まずは、物事を別の視点から見る練習をしてみましょう。たとえば失敗をしたとき、「自分はダメだ」と考えるのではなく、「次はこうすればより良くできる」という学びの機会として捉えてみます。
自信がなくて前に進めないときは、「自信がなくても今までなんとかやってこれた」と考えたり、自分の価値を見失いそうなときは、パズルのピースのように自分を必要としてくれる人が必ずいると考えたりしてみてください。
この考え方の転換は、一朝一夕には身につきません。少しずつでも、自分の思考パターンに気づき、より前向きな方向に導いていくことが大切です。
新しい環境に飛び込む
環境を変えることで、新しい刺激を受け、自分自身を違う角度から見つめ直す機会を得ることができます。これにより、自分に対する固定観念や否定的な感情から解放される可能性があります。
新しい趣味を始める、コミュニティに入る、サードプレイスを作るなどして新鮮な気分を味わってみましょう。サードプレイスとは、家庭や職場・学校以外の居心地の良い場所のことです。図書館やカフェなど、自分が落ち着ける場所を見つけてみましょう。
自分を大切に扱う
自分を大切に扱うことは、心身の健康を保つための基本となります。具体的には、適切な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動など、基本的な生活習慣を整えることから始めましょう。
とくに重要なのは、十分な休息時間の確保です。「もっと頑張らなければ」という思いから休息を後回しにしがちですが、それは逆効果となります。1日30分でも良いので、自分のためのリラックスタイムを確保しましょう。
誰かに話を聞いてもらう
つらい気持ちを一人で抱え込まないことも大切です。信頼できる人に話を聞いてもらうことで、心の負担を軽くすることができます。
話し相手は、家族や親しい友人である必要はありません。カウンセラーや心理士などの専門家に相談することも有効な選択肢です。専門家は客観的な視点からアドバイスをくれ、適切な対処法を提案してくれます。
悩みを話すだけでも気持ちが楽になることがあります。自分の思いを言葉にして整理することで、問題が明確になり、解決の糸口が見えてくるのです。一人で抱え込まず、誰かに相談することを検討してみましょう。
自分が嫌いで疲れたと感じたときに心を楽にする考え方
自分が嫌いで疲れたと感じたとき、考え方を変えてみると心が楽になることがあります。
- 人の評価ほどあいまいなものはない
- 自分を大切にすることも、大切な人のためになる
- 疲れる前に休む
- 自然に触れる
- 自分の気持ちを優先する
次から詳しく説明していきます。
人の評価ほどあいまいなものはない
人の評価というものはあいまいです。「なんとなく嫌」「なんとなく無理」など、理由がないのに評価が下がることもあります。この場合、どんなに頑張ってもどうすることもできません。
あいまいな評価に対して傷つくことがあるかもしれませんが、万人に好かれなくて当然だし、自分もすべての人を好きにならなくてもいいと思うと気が楽になります。すべての人から「いい人」だと思われる方法はないと思うことが大切です。
自分を大切にすることも、大切な人のためになる
自分が嫌いだと感じていると、誰かに認めてもらいたいという気持ちが強くなります。そのため、自分より他の誰かを優先することが増えてしまいます。しかし、自分を大切にすることは決して利己的なことではなく、罪悪感を感じる必要もないのです。
自分が無理をすることで心身を壊してしまったら、大切な人を悲しませてしまいます。自分を大切にすることで、心身ともに健康な状態を保つことができ、周りの人々にも良い影響を与えることができるのです。
疲れる前に休む
自分が嫌いだと感じていると、自分の心身の疲れになかなか気づけません。疲労がピークに達してから休息を取ることは、実は効果的ではないのです。疲れる前に適切な休息を取ることが、心身の健康を保つ重要なポイントとなります。
疲労が蓄積すると、判断力や集中力が低下し、ミスを引き起こす可能性が高まります。これは仕事や学業のパフォーマンスを下げるだけでなく、より大きなストレスを生む原因にもなります。取り返しがつかなくなってしまう前に、疲れる前に休むことを心がけましょう。
自然に触れる
自然に触れることは、心を落ち着かせ、リフレッシュするための効果的な方法です。悩みがあるときは誰かに相談することも大切ですが、ただ無心になることで気持ちが楽になることがあります。
遠くへ行かなくても、街路樹や窓から見上げた空でもかまいません。空が綺麗だと感じたり、風がここち良いと感じたりすることで、心が穏やかになります。自分が嫌いで疲れたと感じる気持ちも逃げていってくれるかもしれません。
自分の気持ちを優先する
周りの評価や期待、常識を優先して自分の気持ちを後回しにしてはいないでしょうか。自分が嫌いになってしまうと、自分のことを信頼できなくなるので、やりたいことや本当の気持ちに蓋をしてしまいがちです。
しかし、自分の気持ちを優先するとは、わがままになることではありません。自信がなくても、他人がどんな評価をしようとも、自分の気持ちややりたいことを優先してみましょう。それは、生きるためにとても大切なことなのです。
自分が嫌いで疲れてしまったら、考え方を変えてみよう
自分が嫌いで疲れてしまう人は、少し自分に厳しすぎるのかもしれません。その場合は、考え方を少し変えてみるだけで、心が楽になることがあります。生きていると悩みはつきものですが、嫌な気持ちを引きずらないための考え方をして自分を守ってあげましょう。
Jam著『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』では、64個の心を守る考え方を紹介しています。ぜひこの本を手元に置いて、悩んだとき、心が疲れたときにページをめくってみてください。嫌な気持ちが頭から消えていくはずです。
