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ロケット開発者・植松努から学ぶ「人生で忘れたくない大切なこと」

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日常を過ごしていると、物事の本質や目的、自分にとって大切にしていることを見失いがちです。そんな気持ちを取り戻してくれる、植松努さんのTEDxでの伝説のスピーチをベースに、夢を守ることの大切さを説いた『好奇心を“天職”に変える空想教室』
今回は一部改訂を加え新たに文庫版として発売した『天職が見つかる空想教室』より抜粋してご紹介します。

※記事の編集にあたり、一部内容を変更しています。

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この記事は書籍『 天職が見つかる空想教室 』の関連コラムです。

お金があれば何でも手に入る?

「お金さえあればなんだって手に入るじゃないか」そんな風に、反論する人もいるかもしれません。こんなにすばらしい服や車が手に入るのは、こんなにすばらしい料理を食べられるのは、〝お金があるから〟だろうと。
とんでもない勘違いですね。
すばらしいものが手に入るのは、「どこかで、誰かが、作っているから」です。もっと「いいもの」を作ろうと一生懸命研究している人たちがいて、その人たちがその「いいもの」を売ってくれているから、お金を出して買うことができているだけの話です。実は、お金なんてたいしたものではありません。
いろんな人が、いろんな夢を持っています。ただその中でも「お金がないと実現しない夢」は、自分の〝夢〟ではなく、誰かにしてもらう〝サービス〟なのかもしれません。

なくなるお金ではなく、なくならない知識をためる

ばあちゃんは小さいぼくに教えてくれました。「お金はくだらないよ。一晩で価値が変わることがあるからね。だからお金があったら、貯金なんてしないで、本を買いなさい。知識を頭に入れなさい。それは誰にも取られないし、価値も変わらない。そして、新しい価値を生み出してくれるから。」
そう教えてくれたんです。
さらにばあちゃんは「お金は、〝自分の知恵と経験〟のために使ったら貯まり続ける」と教えてくれました。
その教えを守っているぼくは、外で食事をするとき、なるべく料理を作っているところが見える場所で食べています。そうしたら、作り方を覚えてしまうことがあります。その作り方を居酒屋をやっている地元の友だちに教えたら、そのお店のメニューが1品増えることもあります。それはきっと「ぼくがご飯代を払った以上の価値を持って帰ってきた」ということになるのでしょう。

お金は「仇を取るように」使ったら減りません。ぜひお金は大事に使ってほしいと思います。

「経験がある人」に相談する

やりたいことがあったら、それを「やったことがある人」に相談しましょう。
たとえば「ロケットを作りたいんだけど」と普通の人に相談すれば、「いや、ロケットは無理だよ」といわれるはずです。
でももしもぼくに相談してくれたら、ぼくは「ん? どんなの作る?」というんです。ただそれだけのことなんです。
こんな風に、やりたいことは「やったことがある人」と仲良くなれば、あっさり実現に近づくことができます。だから自分の夢はどんどん拡散すればいい。
出会う人出会う人にどんどんしゃべればいい。いつでもそのチャンスがあります。

でもいやですね。夢、しゃべりたくないですね。だってバカにされるかもしれない。笑われるかもしれない。否定されるかもしれない。ときには、からかわれていじめられるかもしれない。あんないやな思いは二度としたくないから、自分の夢は「誰にもいえない」という人もいるかもしれない。

けれど、それでも、話を聞いた人の中から、「あれ、それうちの親戚のおじさんがやってるわ」という人があらわれるかもしれないのです。そんな人と出会うチャンスを失うのはもったいないです。だから、なんぼバカにされようが、否定されようが、支えてくれる人に会うまで、夢をしゃべり続けてください。仲間を探してください。それが夢を叶える一番の近道です。
もしみなさんがいつか子どもの夢を聞いたときも、余計な評論をしなくていいですからね。どの学校に行けばいいか、考えなくていいですからね。
お願いです。まずは全力で自分の人脈の限りを尽くして、それを「やったことがある人」を見つけて仲良くなってください。そして子どもに会わせてあげてください。

胸にとどめておきたい 本当に大切なこと

幼いころ母に教えられた「思いは招く」という言葉を胸に、夢を諦めず、好きなことを追求し続けてきた植松さん。
『天職が見つかる空想教室』は、未経験、コネなし、援助なし、20人に満たない町工場から、自家製のロケットを打ち上げるという経験から見つけた、”どんな夢でも実現させてしまう方法”。

誰もが信じて疑わなかった常識を、「工夫」によって次々と塗り替えていく植松さんの生き様に、誰もが胸をときめかせ、忘れかけていた夢を思い出すでしょう。

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この記事は書籍『 天職が見つかる空想教室 』の関連コラムです。