実行の鬼-実践編-

心が折れない人のメンタルマネジメント術3選

#連載エッセイ
#実行の鬼-実践編-

「権藤さんって、凹むことないんですか?」

もちろん、あります。
ありますが、おそらく凹んでいるように見えない理由は、切り替えるスピードが異常に早いからだと思います。
心が折れたり、凹んだときに、そこからどう復活するか。
立ち直りのスピードによって、人生の生産性や成果に向かうスピードは決まるのです。
多様な切り替え方法を瞬時に選択し、実行していく。
この実行の数の多さが、“実行の鬼”たる由縁なのです。

今回は、メンタルを切り替えるスピードを早くするためにオススメな3つの実践法をご紹介します。

この記事は書籍『 実行の鬼 最速で結果を出すためのエクストリーム自己管理術 』の関連コラムです。

①落ち込む時間は10分と決める

私は、「時間を決めて落ち込む」というマニアックな落ち込み方をしています。
「それ、ちゃんと落ち込めてますか?」「それでメンタル復活するんですか?」と聞かれることもしばしば。
まずは、落ち込んでいる自分を認めることから始めるのです。
「こんなことで落ち込む自分なんて・・・」
「今、落ち込もうとしている。ダメだな自分・・・」
負の感情を処理できずに、消化不良のままで時間を過ごすと、マイナスの出来事を引き寄せてしまう。永遠に落ち込んでしまうループにはまります。
10分間は、凹んでいることを受け入れることで、とことん落ち込んでみてください。
起きたことはしょうがないのです。
私は、朝のスケジュール立ての段階から、凹む時間を組み込んでいます。
特に難しい商談のあとは、次の予定との間に、あらかじめ15分のバッファを設けています。

うまくいかないパターンも想定して、10分間凹むことも予定に組み込んでいるのです。
1日を過ごしていく中で、「難しいだろうな」と思う予定は誰しもにあるはずです。
そのような時のために、気持ちを整理する時間を設けてみることをオススメしています。
落ち込むための10分間は、とことん落ち込んでください。
ポジティブな曲や動画は禁止です。
「涙活」と似ているので、より泣けるものを選び、後にスッキリと切り替えられる準備をするのがポイントです。

②テンションを上げすぎない

人は、「上がった分、必ず元にもどる」というホメオスタシス(生体恒常性)という性質を持っています。
そもそも、「実行の鬼」は、少し未来の自分を楽にしてあげるための行動です。
夜のうちに、明日着る服を選んでおくことで、朝バタバタするのを防ぐことができるように。
今、この瞬間嬉しいことが起きて、テンションを上げすぎると、そのあと必ず落ちます。少し未来の自分にとっては、良くない行動になってしまう可能性もあるのです。
いろんな出来事に一喜一憂しなくなるためには、メンタルがアップダウンする経験を敢えてたくさん積む必要があるのは事実です。
その中で、徐々にメンタルが安定していくようになったり、早く切り替えることができるようになるのです。
脳や心は、鍛えたところが強くなります。
筋トレと似ています。
心(心臓)はまさに鍛えるべき筋肉です。
心折れないくらいの傷をつけていくのです。
例えば、心臓に毛が一本刺さったら、「イタっ!!!」てなると思います。
ただ、1000本目になるとどうでしょうか?
「あ、なんかまた刺さったな」という感覚に近づくでしょう。
経験(場数)が少ないから、一喜一憂するし、凹んでしまうので、心臓に毛がボーボー生えるくらい経験を積みましょう。