「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

#連載エッセイ
#「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

今在籍している人生で二つ目の大学の選び方は違いました。

・自分が心から得たい、知りたいと欲している学びなのか?
・自分の人生の貴重な時間を配分したいと思っているのか?
・独学では難しい理由は何か?
・それを学ぶのにふさわしいのはどの「場」か?
・そこで学びに触れている自分はゴールに沿うのか?

しっかりむきあって、決めました。
(国内唯一の密教学科に在籍しています)

「高校を出たら大学に入るのが王道」それだけで思い入れなく選んだ一回目の時とは違って、大学生活がしっかり「スタメン」化しています。新年度のシラバスを開けば興味のある授業しかなく、履修登録しすぎた結果、時間配分が大変になってしまうほどです。笑

二回の大学選びを通じて、しっかり自分のゴールや本音に従って決めると満足度が違うなぁなんて日々しみじみ思うわけです。

ただ「アラフォーで大学に入る」なんて選択肢を元々自然に持っていたわけではありません。

当時39才だった私にとって「受験」は子どもが数年後に挑戦する壁で、「学費」もやっぱり数年後の子どものために貯めるモノって思っていました。全然自分事ではなかった。

でも大学入学という選択肢が浮かんだある日、強烈に心惹かれて「これは無視してはいけないやつだ」と直感でわかりました。このゴールと本音にそった進路を選ぶためには、もちろん手放さないといけないこともあったのです。

それが関係や環境です。

まず「大学は子どもが入るもの」という当たり前を手放し、大学生活を送る時間を作るために好調だったサービスもいくつか手放しました。サービス申込を楽しみにしていた方たちの期待に応えることを手放し、チームで働いていた方たちとの関係を手放し、売上を落とす(収入減)決断をしました。

申し訳ない気持ちもあったし、怖さもあった。
でもそれを選んでよかったと今は思います。

結果として、関係や環境を整理したことで新しい理想を実現させることができ、発信のスタイルや収入源も変わり、言葉を受け取ってくれる方の数も増えました。売上も落ちなかったどころか、ありがたいことに増えました。

もしもあの時、
・アラフォーで大学生なんて普通じゃない
・せっかく行列ができているサービス手放すのはもったいない
・無駄な学びになるかもしれない
・一緒にやってきたチームを抜けるのは気まずい
・路線変更して大丈夫かな

そんな気持ちを優先して、関係や環境を変えなかったとしたら?
本音や喜びを追いやって、見て見ぬふりをしていたら?

今の自分は確実にいないと断言できます。
このコラムを読んでくださっているほとんどの方には出会えてなかったかもしれません。

大学の話を例に出しましたが、起業だって、新しいサービスに挑戦する時だって、発信スタイルを変える時だって、新しい関係や環境に飛び込む時はいつもこの「片づけ理論」でやらせてもらってます。

この大切さに気づき、変われて、本当によかったと心から思う。

そして最後に伝えたいのは「片づけ理論」を人生に当てはめれば、私だけじゃなくて誰でも変われると思うよ!ってこと。

<自分にとっての>ゴールをしっかり描く。
そして、ゴールに従って仕分けをし、選び取っていく。
ゴールの自分にとって必要がなくなったのなら、凛と柔和に「さようなら。ありがとう」と別れる。

モノも人生もただそれだけ。

外見も時間もお金も感情も関係も環境も、全ての片づけはただそれだけ。

シンプルすぎるほどにシンプルなのです。

そのシンプルさを「でも」「だって」「わかってはいるけど」と複雑にしているのは、現状にとどまりたい・失敗したくない・損をしたくない・恥をかきたくない…そんな心でしかない。

そんな心を優先して「なんとなく」「思い入れは特にない」「うっすらイヤだ」で人生を満たすほど、もったいないことはないじゃないですか。体力や気力や時間やお金、自分のエネルギーを喜んで注げる「スタメン」で人生を満たしたいと思いませんか?

理想論?

私、理想論、大好きですもん。

理想やゴールを描いて、まっすぐ追いかけて迷い選び、楽しみ味わい、また更新して片づける──人生はその繰り返しだと思っていますから。

それが<自分>を生きたい人に片づけをすすめる理由です。最後まで読んでくれてありがとう。

これからも、あなたがあなたの人生を片づけて、<あなた>を生きていけますように。ほなまた。


かとう麻子
1984年高知県生まれ、大阪府在住。
8年間の専業主婦生活を経て、2020年に整理収納アドバイザーとして起業。
現在は社会人学生として仏教を学びながら、落ち着いてるのに落ちない心と尽きない行動力を引き出すモチベーターとして活動中。
オンラインサロンやトークイベントなどを多数開催。一児の母。