「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

お金の不安の片づけ方

#連載エッセイ
#「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

全部の支出を出して、自分が本当に使いたい金額も計算して、売上と経費と保険と税金の関係をシミュレーションして…そしたらね、

めちゃくちゃ安心したんです。

不思議なことに売上も増えました。ぼんやりとした不安が解消されて、何にいくら使っていいのか、使うべきところはどこなのか、いくら残せばいいのかわかったから軽く動けるようになったんだと思う。

「見る」「知る」って本当に大事。
霧中では安心して歩を進められるわけないし、モノの片づけも自分が持っている量を知らないとできませんよね。ここグッと勇気出してやってみましょう。

それができたら「予算組み」ですね。
これが、肝。

もう一回言うけど、お金の片づけは「現状をしっかり見て、自分にとって大事なものにちゃんと予算をふること」だと私は思ってる。

「予算組み」は理想を現実に落としていく大事な作業。①の理想の暮らしと現実の収支を見比べて、優先度を整理します。

自分が削りたくないもの、もっと大事にしたいのに後回しにしてたもの、思い込みで本当は要らないのに払っていた支出…ひとつずつ見ていくと「自分らしいお金の使い方」の輪郭が見えてくる。

もちろん「究極の理想」に「今の収入」が足りないってこともあるでしょう。だからといって、それは「今の収入」の範囲での「最高の采配」ができない理由ではないはずです。理想との差が見えれば「今、何を優先すべきか?」「今の範囲でできることは?」と自分で考えて選べるようになるだろうし、収入の範囲を広げようって決断にもなるかもしれません。

最後は「仕組」。口座を目的別に分けるとか、貯金や投資は自動引き落としにしておくとかはもちろん、つい「使っていいのかなぁ」って不安な時のままの気持ちで使いそうな時に「これは惜しまないって決めたよね」と自分に許可を出して気持ちよく使う…みたいな心の仕組みも大事。

「未来を作る、今を生きる予算」を暮らしに落とし込んでいくと、自然とお金との距離が心地よくなってくるはずです。

「<自分>を生きる」っていうと、細かいことにこだわらず自由奔放に生きる!みたいに聞こえるかもしれない。でも本当は自由さだけじゃなくて、「自分を安心して生きさせてあげる」って丁寧さも、大事な「<自分>を生きる」だと思う。

そのためにちゃんと見て、ちゃんと選んで、ちゃんと整える。
つまり「片づける」が大事だよな…と、いつもの結論に至るのでした。

次回は「感情の片づけ」について書きますね。
モヤモヤやイライラは「捨てる」ものじゃない「片づける」ものって視点でお届けします。

このコラムを読んで「なんかいいな」と思ったあなた。「あの人にも読んでほしいな」と思い浮かんだ誰かにどうぞ伝えていただけると嬉しいです。中学校や高校の頃、授業中に手紙を回したみたいに。ほなまた。


かとう麻子
1984年高知県生まれ、大阪府在住。
8年間の専業主婦生活を経て、2020年に整理収納アドバイザーとして起業。
現在は社会人学生として仏教を学びながら、落ち着いてるのに落ちない心と尽きない行動力を引き出すモチベーターとして活動中。
オンラインサロンやトークイベントなどを多数開催。一児の母。