目次
「なりたい」も「なりたくない」も見つけられない人
「なりたいもの」は見つけられなくても、「なりたくないこと」なら、誰でもよく考えたら色々出てくると思うんだけど、なりたくないものすらこれと言って浮かばない人は、普通に幸せに生きてこられた人なんだと思う。
いろんなガチャに当たって、平和に暮らしてきたから、別にこのままでも死にたくなる機会とかないから、「もっとああなりたい」とかが浮かばないし、人生にはどんな悲劇の可能性があるのかを知らないから「こうはなりたくない」というプランが浮かばない。
そんな人への私の率直な感想は、コレよ。
別に、そのままで良くないっすか。不満も不安もないなら、それに越したことないでしょ。今までもこれからも平和ボケして生きて、人間界に疎いまま死んでいけるなら、それはすごく素敵な人生の一つだと思うけど。
ゴキブリを見たことない人はゴキブリを恐れないもんだし、ゴキブリの恐怖を知らずに生きてこれたのって普通に良いことだからね!
夢中になれる人は、ガチャに外れた人
夢中になれる人って結構な割合で、何かに夢中にでもならないとやってられないほど辛いことを抱えている時期があった人だったりする。
楽しいから夢中になるってより、自分にとってのその行為が考えたくないことを考えずに済む魔法だから魅了されてのめり込むっていう構造で夢中になってる人って一定数いて、そういう人にはなかなか勝てなかったりする。
例えば、辛い現実から逃げるようにのめりこんだ対象が「楽器」や「スポーツ」だったとして、そういう人にとっての練習は、癒しであって、努力とかじゃないから。努力と思ってやってる人とは、平気でこなせる量が違う。
辛いことを、不健全なことへの依存でごまかすのではなく、身になることへの努力で発散できると、その道のスペシャリストになれたりする。私は今までもこれからも、後者の人間でありたいと思ってる。意図的にそうしてきた。
「これをやってる時は考えなくて済む」「辛いことを忘れられる」っていう仕組みを、生かすも殺すも自分次第よ。
生かす人は夢を叶えるし、殺す人は自分をどんどん壊していく。
私はどこまでも後ろ向き
逃げ足の速さで駆け上がっていけるのは苦労人だけの特権みたいなところもあるから、平和ボケできるような恵まれた半生を送ってきた人が「私もゴキブリから逃げるっ!」って決意をしても、身の丈に合っていなくて、今更に大きな夢を見つけることと同様で難しいと思う。
恵まれた人生に自覚を持って、夢とか目標を無理やり捻り出すことにこだわるのをやめて、自分らしい生き方について考え始めてみるのも手だし、とりえず裁判傍聴にでも行って「人生」や「人間」への解像度を上げて、「こうはなりたくない」というプランを具体的に出せる自分になってみるのも手。
「できることならお金持ちになりたい気はするし、そのために頑張りたいけど、美咲ちゃんほどのやる気が出ない」みたいな人は、お金の使い道が見えてないからそうなる。
私は事細かく、どう使いたいか、何のためにそのお金が必要かってところが見えてる。漠然とした願いのために頑張れないのは普通よ。具体的な必要性が見えてくるように、まずはお金を使うことから始めた方がいいわ。
私は夢も目標もあるけど、それは引き続きお金絡みで不便な思いをしない人生を送るためにとか色々あるけど、35歳現在の大きなモチベーションになっているのは「いつか子どもたちが巣立ち、子育ての幸せを失う時が来た時に、ポッカリしない自分であるためには、ドデカい夢でも叶えてないとまずい」っていう危機感があるからよ。
子育てが好きすぎるし楽しすぎるし幸せすぎるから、子育てに依存しない母親でいるために、子育てを失って絶望する展開を避けるために、そこへのリスクヘッジとして、私は並行して下田美咲としての夢も叶え続けるようにしてる。子育てが終わる悲しみには、夢を叶える時に出るアドレナリンくらいでしか太刀打ちできないわ。
そう、私はどこまでも後ろ向き。少しもポジティブではない。ネガティブ女王。
でもだからこそ、ネガティブを極めているからこそ、悪い未来はいくらでも想像が付くから、後ろ向きな気持ちも全てエネルギーに変えて前に進むようにしてる。意図的に。
それくらいしないと、せっかく子ども時代の私からもらったバトンを落としたくなるに決まってるんだから。




生き抜くために、幸せでありましょう。そのために自分の場合は何が必要なのかっていう仮説を立てて動けばいいのよ。逃げるでも追いかけるでも守るでも掴み取るでもなんでもいい。世の中や他人を基準にせず、とことん自分の本音と向き合えば、何かしら見つかる。
人生なんて、死にたくならないように生きられたら大成功なんだから。
下田美咲 1989年生まれの35歳。有料noteの売上が累計2億5千万円を突破している令和時代の売れっ子エッセイストで、2児の母。 10代の頃よりモデル・タレントとして活動。 21歳の時に始めたYouTube企画「下田美咲の動画プロジェクト」が人気を博し、 当時としては異例の再生回数を連発。「コールの女王」として注目を浴び、多数のテレビに出演する。「下田美咲参上」のフレーズも話題に。 27歳の時に、結婚を機に作家に転向する。 現在までに出版した著書は「新型ぶりっ子のススメ」「人生の作戦会議!」など7冊で、作家として「セブンルール」「ボクらの時代」などに出演。 2018年より、読者の質問相談に個別対応するためのオンラインサロンをオープン。月額12500円と高額ながらも、現在までに2000会員と交流。誰よりも読者のリアルに詳しい作家になることを目指し、やり取りを重ねている。 2024年現在のSNSの総フォロワー数は11万人。 下田美咲Instagram https://www.instagram.com/shimodamisaki815/profilecard/ 下田美咲サロン「人生を動かす目からウロコ」 https://lounge.dmm.com/detail/1612/