「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

「爪切り」から人生が変わることもある

#連載エッセイ
#「自分」を生きたい人に片づけをすすめる理由

全部を「一生使えるモノにしよう!」ってことじゃないで?「もう、意図なきモノたちに囲まれない」って決断です。「自分の人生に、暮らしをどうしたい?モノにどう関わってほしい?」って目線を常に持てるようになったっていうことです。

例えばお皿。
食べ物をのせる、目に触れ、手に触れる。割れない限り、ずーっと暮らしに寄り添うモノ。じゃあどうやって選ぶ?景品でいい?

例えば子ども部屋の壁掛け時計。
朝起きた時、夜寝る前、いつも目に入る存在。もしかしたら独り立ちにお供するかもしれないし、家でずっと使い続けるかもしれない。実家の時計も年季が入ってたなぁ。「大きな古時計」って童謡もあるよな。じゃあどうやって選ぶ?

例えばボールペン。
書き心地がよくて、こすってもインクがビッてならなくて、すごく気に入ってる一種類で統一すれば、これから先の「書く人生」ずっと気持ちいいんじゃない?

こうして「好き・嫌い・どっちでもない」だった選び方に、「人生軸」が入ったことで隅々まで選びやすくなったし、暮らしへの主体性が増した感じがしたんですよね。

で、ここが大事なところでね、「人生軸」でモノを選ぶってつまり「どんな人生にしたいか」が前提にないとできないです。

言いかえれば、理想を思い描くことなしに、本当の片づけはできないってこと。

片づけは「どうなりたいか」「どう過ごしたいか」から始まるって、第三回(リンク)でも言いましたね。

モノを超えた片づけでもそれは同じ。

というわけで「<自分>を生きたい」と思うなら、「どんな<自分>を生きたいか」まずは考えてみてください。そして、今日選ぶ何かが、どうやって今後のあなたに寄り添うか考えてみてください。

なんかあれやな。私にとっては「片づけの考え方」そのものが、気づけば一生モノになってましたなぁ。

次回は「自分の外見」の片づけの話をしましょう。
私は2012年に出産したあと数年間オシャレ迷子になっちゃったのですが、今は楽しいのです。その話ね。

このコラムを読んで「なんかいいな」と思ったあなた。「あの人にも読んでほしいな」と思い浮かんだ誰かにどうぞ伝えていただけると嬉しいです。中学校や高校の頃、授業中に手紙を回したみたいに。ほなまた。


かとう麻子
1984年高知県生まれ、大阪府在住。
8年間の専業主婦生活を経て、2020年に整理収納アドバイザーとして起業。
現在は社会人学生として仏教を学びながら、落ち着いてるのに落ちない心と尽きない行動力を引き出すモチベーターとして活動中。
オンラインサロンやトークイベントなどを多数開催。一児の母。