取り越し苦労ばかりして心が疲れてしまってはいないでしょうか。多くの人が経験する悩みですが、その度合いが大きすぎると慢性的なストレスになってしまいます。次から次へと心配なことが増え、気持ちが暗くなっていると、毎日が楽しいとは思えなくなります。
この記事では、取り越し苦労をやめるための方法を紹介しています。取り越し苦労で疲弊することから解放され、より充実した毎日を送るヒントが見つかるかもしれません。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
取り越し苦労をしてしまうことで起こる影響
取り越し苦労をしてしまうことで以下のような影響が表れることが考えられます。
- ストレスの増加
- 集中力の低下
- 睡眠障害
- 体調不良
- 対人関係に摩擦が生じる
- 決断ができなくなる
- 新しいチャレンジや経験を避けてしまう
詳しくていきましょう。
ストレスの増加
未来の不確実な出来事に対する過度な心配は、心身に大きな負担をかけます。起こっていないことに思い悩み、心を消耗させていくのです。つねに不安を感じているので、ストレスがたまっていきます。
「健康診断の結果が悪かったらどうしよう」
「プレゼンテーションで失敗したらどうしよう」
「誘いを断ったて嫌われたらどうしよう」
このような心配ばかりを考えていると、心理的な緊張状態が続き、不安と恐怖が広がって苦しくなっていきます。この状態が長期間続くと、慢性的なストレスとなり心身の健康に影響を及ぼします。
集中力の低下
取り越し苦労は、集中力の低下を招くことがあります。つねに心配ばかりしているので、現在のタスクに集中することができません。心配事が頭をよぎると目の前のことが上の空となり、ケアレスミスが増えパフォーマンスの低下が発生します。
取り越し苦労によるストレスは、ストレスホルモンであるコルチゾールを増加させます。これにより記憶力や意思決定能力が低下し、集中力が続かなくなってしまうのです。
睡眠障害
取り越し苦労が多い人は、心配事ばかりでストレスがたまるため、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることがあります。脳が興奮状態となり、リラックスできなくなるからです。結果として睡眠時間が短くなり、睡眠の質も低下します。
ベッドに入ってもなかなか眠れない、夜中に何度も目が覚めるなど、ぐっすり眠れない日々が続きます。このような睡眠の質の低下は、翌日の疲労感や集中力の低下を招き、日常生活に支障をきたすようになります。
寝る前は心配事が浮かびやすいので、意識してリラックスできるようにしましょう。
体調不良
取り越し苦労によるストレスは体調にも影響します。過度なストレスや不安は、胃腸の調子を悪くさせます。これが長期間続くと、自律神経の乱れ・ホルモンバランの変化・免疫機能の低下につながるのです。
睡眠の質の低下・頭痛や肩こり・イライラなども慢性化することになり、生活の質を大きく低下させます。
対人関係に摩擦が生じる
取り越し苦労をする人は、つねに不安や心配事を抱えているので、周りの人とのコミュニケーションに悪影響を与えることがあります。友人との会話中でも心配事ばかり考えてしまい、相手の話に集中できないことも。すると相手は「話を聞いてくれない」と感じて関係性の悪化につながります。
些細なことでも確認や保証を求めたり、悲観的な考えを頻繁に口にしたりするので、周りの人も疲れてしまいます。人間関係に摩擦が生じやすくなるのです。
決断ができなくなる
取り越し苦労をする人は、あらゆる選択肢の潜在的なリスクや問題点を心配します。これにより、どれを選んでも悪い結果になるという恐れが生じて決断ができなくなるのです。決断を先延ばしにしたり、完全に回避したりします。
決断力の低下は日常生活のあらゆる場面に影響します。小さな決断から大きな人生の選択まで、すべてが困難になります。これにより、人生の重要な機会を逃してしまう可能性もあるのです。
新しいチャレンジや経験を避けてしまう
取り越し苦労をする人は、未来に過度な心配をしています。失敗など悪い結果のことばかり考えているので怖くなってしまい、新しいことに挑戦する勇気を失ってしまうのです。新しい趣味を始めることや、旅行に行くことをためらってしまいます。
新しいことに挑戦して経験を増やすことは自己成長に不可欠な要素です。これらを避けてばかりだと成長できなくなります。また、キャリアの変更、新しい趣味の開拓、人間関係の構築など、人生を豊かにする機会を逃してしまいます。
取り越し苦労をやめたい!不安を減らす5つの方法
取り越し苦労だとわかっていても、考え方を変えるのは難しいもの。ここでは、不安を減らす方法を5つご紹介します。少しずつ実践していきましょう。
1.心配していることが本当に起こるかを検証する
取り越し苦労の多くは、実際に起こる可能性が低いものばかりです。心配していることが本当に起こるかどうかを客観的に検証することで不安を減らすことができます。実際に計算してみると心配事が実際に起こる確率はかなり低いことがわかるはずです。
万が一を考え、それをすべて避けようとしていたら何もできません。事件や事故のニュースを見て自分も同じ目に合うことを恐れるかもしれませんが、起こる確率が少ないことだからニュースになるのであって、誰にでも起こるわけではないのです。
心配に思うことをすべて書き出して記録しておくと、後になってそれが実際に起こることはめったにないと気づけるはずです。
2.ノートなどに書き出す
心配事で頭がいっぱいになってしまったときは、ノートなどに考えていることを書き出してみましょう。書き出すことで漠然とした不安が具体的になり、客観的な視点で見ることができます。不安の原因を理解し、心配しすぎているかどうかを判断しやすくなるのです。
また、頭の中にあった心配事を外に出すことで、心理的な負担が軽くなったようにも感じられます。心の中のネガティブな感情が発散されるからです。
書き出す際には、心配の原因やそれに対する具体的な解決策も一緒に考えてみましょう。これにより漠然とした不安が具体的な問題に変わり、対処しやすくなります。
3.「今」に集中する
生きている時間の中で変えられるのは「今」だけです。しかも、今すぐに変えられます。未来を変えるための行動も大切ですが、悪い結果を想像して不安になるなら、未来なんて何が起こるかわからないと割り切ってしまいましょう。
先のことを考えて悩んでいるより、今やるべきことに集中したり、少しでも笑って過ごしたりするほうがいいのではないでしょうか。いつか過去になる「今」を充実させれば、未来の自分が思い出す過去を良い記憶に変えることができるのです。
日々の生活の中で、意識的に「今」に集中する時間を持つことも大切です。その時間は心配事から解放され、心を軽くすることができます。
4.思考パターンを認識する
無意識のうちに不安なことや心配なことばかり考えてしまう人は、自分の思考パターンを知っておくと対処できるようになります。思考パターンには、たとえば以下のようなものがあります。
- 過去の失敗をすべてに当てはめてしまう
- 他人の考えを勝手に推測してしまう
- 悪い出来事を大きく、良い出来事を小さく評価してしまう
自分がどのようなパターンで考えがちなのかを知っておけば、心配事を客観的に判断できるようになり、取り越し苦労を減らすことができます。
5.健康的な生活習慣を身につける
体調不良になっていると、ネガティブ思考になりがちです。日ごろから、健康的な生活習慣を身につけておくと心を安定させることができます。とくに睡眠は大切。質の良い睡眠をとれるようにしましょう。
取り越し苦労に悩んでいる人は睡眠の質が低下しがちです。自分なりのストレス解消法を見つけたり、日常に運動を取り入れたりして、睡眠の質を上げる工夫をしましょう。
取り越し苦労から解放される考え方
取り越し苦労で疲弊することから解放される考え方を紹介します。考え方を少し変えるだけで楽になることがあるので、ぜひ取り入れてみてください。
未来は何が起こるかわからないと割り切る
未来のことは誰にも予測できません。未来のために準備をすることはできますが、未来そのものを変えることは不可能です。先のことを考えて不安になる時間を、今できる行動に使ってみましょう。
何か問題が起こったら、そのときに考えればよいのです。なんとかなります。取り越し苦労ばかりの人は、それくらいの気持ちで過ごしても問題ありません。未来は無限の可能性を秘めていると考えたほうが前向きに過ごすことができるはずです。
どんなに心配をしても、未来がどうなるかは誰にもわからないのです。
理由がわかれば不安を減らせる
不安や心配の多くは、その原因や理由がはっきりしないことから生じます。理由がわかれば不安を減らせる可能性があるのです。
「プレゼンテーションに失敗するかも」という不安がある場合、その理由を掘り下げます。準備不足・経験の少なさ・過去の失敗経験など関連する理由が見つかれば、不安を軽減する対策ができるのではないでしょうか。
たとえば、過去の失敗と今回のプレゼンテーションは関係ないと状況を切り離して考えることで、失敗するかもという不安を減らせるのです。
取り越し苦労をやめるために心を楽にしていこう
取り越し苦労をやめる方法について解説しました。とくに日本人は心配症の人が多いと言われているので、必要のない心配をしてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、取り越し苦労ばかりしていると、気持ちが楽になりません。ポジティブな思考を取り入れ、毎日を笑って過ごせたらいいですよね。
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